続きます~♪
この章は・・・
おどおど狼狽する理菜の心の内を書いています。
ご堪能下さいませ♪
2-4 放置プレイ
ガチャンッ・・・・
無慈悲な金属音を立てて、ドアから凌辱者が出ていった。
(ねえ、お願い! お願いだから、せめて・・・せめて、ほどいて行ってよぉぉぉぉっっ!)
心の内側で必死に訴えても、言葉を失っていては通じるはずもない。いや、仮に唇が自由でも、悪魔のサディストと化した会社の同僚は見向きもせず出かけていっただろう。
それだけではない。
あろうことか、先ほどまで履いていたベージュのヒールパンプスをドアに挟み、半開きの状態にして行ったのだ。
しかも、もう片方はドアの外へ放り投げられた。ゴロン、ゴロンと鈍い音が遠くに聞こえ、廊下に転がったようだ。
(も、もし・・・誰か通ったら・・・・)
男に負けず仕事をこなす聡明な理菜の脳裏を、恐ろしい想像が過ぎる。
近所の住人が廊下を通れば、まず転がっているパンプスを見つけるだろう。
それから、不審に思って辺りを見回す。
逆足のパンプスが挟まった半開きのドアを見つける。
ますます不審に思い、ドアを開けてしまった後は――
こんな痴態を晒している自分を見られてしまうだろう。
しかも相手が男なら、下手をするとそのまま犯され、同じマンション内の住人のセックスフレンドにされかねない。
しかし、そこまで考えると、クリップで摘まれている両方の乳首がジーンと痺れる。そして、お腹の奥の奥、疑似男根で貫かれてグリグリと擦られ続けている子宮口の辺りが、キューッと収縮した。
「ううくぅうぅぅぅ・・・・・」
どうしてなのだろう。そんな恐ろしい事態が目の前に迫っているのに、淫猥な異物を挿入された女陰はキューッとそれを締めつけてしまうのだ。
(ど、どうして・・・? どうしてなの・・・? わたし・・・私は・・・ソフトなのにしか興味ないのに・・・・)
最初に付き合い、身体を許した一〇歳も年上の男性に、そういう趣味があった。
大学生の時に所属していたゼミで、助手をしていた人だ。
初めて男性自身を受け入れた次のセックスから、彼は理菜を縛った。
乳首をつねったり噛んだりしてきた。クリトリスを捻られることも、大人の玩具で長時間責められ続けることもあった。
身体も心も満たされていた。それなのに――
ある日、彼は既婚者だったことを知ってしまい、理菜が大学卒業と同時に身を引いたのだった。
しかし、開発されてしまった性感帯は、普通の愛撫では満足しなくなっていた。それから今の彼も含めて三人の男と肌を合わせたが、誰も理菜を満足させることはできなかった。
『乳首を噛んで!』
『クリトリス、もっと強く抓って!』
素直にそう求めようかと思った時もあったが、相手が引いてしまうかもと思うと正直に言い出せなかったのだ。
それにしても――会社のPCで、あんな画像を見たのは初めてだった。残業しているうちに、どうにも我慢が聞かなくなってしまったのだ。
生理前で性欲が強まっている時でも、早く帰宅してシャワーを浴びた後、ベッドで密かに自慰をすることが多かったのに、どうしてあんなことを――
自らに問いかけるが、理由ははっきりしている。
最近、彼が忙しくて3,4か月もセックスしていないのだ。
それに加え、元もと燻っていたSM願望にまで炎が燃え移り、どうにもならないほど性感が昂ぶり、身体が火照りきっていったのだった。
その一部始終を見られてしまった同僚の言いなりになり、奴隷宣言までさせられてしまった。
(これから・・・どうなっちゃうの・・・?)
そう思った瞬間だった。
すっかり麻痺して痺れるような感触しか無かった身体の中心が、熱くなっていくのを感じた。まるで内臓全てが燃え盛っているような感触だ。
同時に、その熱波を吐き出そうと快美の源泉である膣孔に奔流が集まっていき、女陰が焼け爛れていくように錯覚する。
そして、挿入されている異物を更に食い締めてしまうのだ。
「ああぁ・・・ううぅぅぅ・・・・・はぁ、はあぁぁ・・・・ああぁ・・・・・」
理菜の爪先から脳天にかけて、鋭い電流がビリビリと駆け巡る。
しかも、疑似男根は膣圧に負けじと無機質に、かつ飽きることなく規則的な旋回を続けている。
(このままじゃ・・・お、おかしくなっちゃうぅぅぅッッッ!)
またも快美と痛み、そして羞恥で朦朧とする意識の中でも、理菜は自らの股間の状態を知りたくなり、自ら左足を開いてそこを覗きこんだ。
(う、ウソでしょう・・? 酷い・・・こんなのって・・・酷すぎるぅぅ・・・)
牝犬扱いされたうえ、真っ黒い異物が中心から突き出てクネクネと淫猥に回転している。本物の尻尾が生えてしまい、あろうことかご主人様のご機嫌を取ろうとフリフリしているかのようにさえ見えてしまう現実に、理菜は打ちのめされた。
「ああ・・・あうぅ・・・はぁ、はぁ、はぁぁ・・・あぁ・・・」
しかも、薄々は気づいていたのだが、疑似男根の生え際から溢れ漏れた分泌液は、またも股間全体をぐっしょりと濡らしている。Tバックはただの紐と化したうえ濃く変色し、パンティストッキングはお漏らしをしてしまったかのようだ。
(ど、どうして・・・? 感じてなんかいない・・・・感じてなんか・・・いないににぃ・・・)
自分に言い聞かせるようそう念じても、股間の洪水は止まらなかった。
両手を拘束されたうえ、そんな不自然な態勢のまま顔だけ持ち上げていたのだが、バランスが崩れて横向きに倒れてしまう。
「ひいいいぃぃぃぃぃっぃぃぃっっっっ! ひはぁぁぁいいぃぃいぃッッ!」
両乳首から激痛が走った。その反動で半分脱がされていたブラウスがズリ落ち、無造作にクリップを力いっぱい引っ張り下げる形になってしまったのだ。
しかし、ふと理菜を不安が襲う。
(こ、こんなに大きい声出したら・・・ああ・・・外にまで聞こえちゃう!?)
玄関のドアは半開きなのだ。それだけではなく、このハイムの壁は薄いのか、いつも上下左右から色々な音が漏れ聞こえてくることを思い出した。
そう言えば、理菜が向いている側の隣の部屋からは先ほどまでテレビの音が漏れていたが、いつの間にか消えている。
確か、大学生の男性が住んでいた。ちょっと暗そうなタイプだが、悪い人ではないと思う。朝、顔を合わせれば挨拶をする程度の仲の彼が今、尋常ではない喘ぎや悲鳴に驚き、壁に聞き耳を立てているかもしれない。
いや、もしかしたら様子を見に玄関を訪れるかもしれない。
ドアを開けて入ってくるかもしれない。
こんなあられもない姿を見られてしまうかもしれない。
犯されてしまうかもしれない。
そう思えば思うほど、大人の玩具を挿入された女陰の締めつけが強くなり、洪水は止まらなくなっていった。
「ああ・・・はぁ、はぁ、はあぅぅッッ・・・ひ、ひあぁ・・・・・・はあぁぁッッ・・・ああンッ・・・・・・あぁっ、あンッ・・・あぁンッ・・・はあぅぅ・・・・」
そして、終いには隣人に聞かれることを知っていながらも、湧き上がる快美を抑えきれずに喘いでしまっていた。
(こんなに濡れちゃってるなんて・・・・こんな酷いこと・・・されてるのにぃぃっ・・・)
それから暫くしたのち。
ギギーッとドアが開く音がした。
(あぁ・・・あぁぁ・・・だ、誰? 誰なの・・・? 来ないで・・・入ってこないでッ!)
もう祈るしかなかった。
まさか、隣の大学生だろうか?
それどころか、通りがかっただけの酔っ払いオヤジだったら、最悪という言葉では表現できない。
否、もし心配して様子を見に来てくれた女性だったとしても、軽蔑の誹りは免れないだろう。
「うううぅうぅ・・・んぐんぐうぅぅ・・・・」
拘束された肢体を必死に捩って、できるだけ胸と股間を隠すようにするが、無駄な努力だった。
玄関で靴を脱ぐ音。そして、無遠慮に上がり込んだ足音がどんどん近くなってくる。
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