「まさか私に、これを……とか言うんじゃ…」
怯えと嫌悪…そしてもう一つの感情が入り混じった複雑な表情で俺を見詰める。
『さあね…』
「どうせ、しなきゃディスクは渡さないとか言うんでしょ?わ…解ったわよ…」
震える手をそっとファスナーに手を掛け、恐る恐る俺のモノを取り出す。
「あ…熱い…」
硬く反った男根に触れた瞬間、思わずそう芽衣が呟いていた。ワザと聞こえなかった振りをしたが。
細い指で包み込むとゆっくりと上下に動かし始めた。そして徐々にスピードを上げていく。
「これでいいでしょ?」
決して上手では無い。だがその辿々しさが逆に俺を昇華めていく。
「ま…まだなの?」
『手なんかでイケる訳無いだろう』
平静を装い冷たく言う。手で無い以上、次に何をするかは芽衣も気付いている筈だ。
「バ…馬鹿言わないで。そんな事…」
指をスクリーンに向ける。
『この間はしてくれただろ?』
「あ…アレはあなたが無理矢理…」
そこまで言って言葉を濁す。
ゴクッ…
自分の手の中にあるモノを見詰め唾を飲み込んだ。
どうやら覚悟を決めたらしい。ゆっくりと顔を近づけ口に含んでいった。
一昨日とは違い自分の意思でフェラをしている。その舌の動きも俺をイカせようと、形を確かめる様に這い、先端の溝をなぞる。ジュプジュプという卑猥な音とビデオの映像と音声が混じり、芽衣の身体に染み込んでいく。
『ウ…ウグッ』
限界を迎えた俺が芽衣の頭を抱え込み、その喉奥へと欲望の固まりを吹き出させた。一瞬苦しそうな表情をしたが、鼻から息を少し吐いた後、頼んでもいないのに自ら俺の精液を飲み込んでいた。
「ハァ…ハァ…ハァ…」
顔を上げた芽衣の瞳はウットリと潤み、口元に零れた白濁を舌で舐めとった。
フゥ…と、恍惚の溜め息をついた瞬間、ハッと我に返り、俺の身体を突き飛ばした。
「こ…これで満足でしょ?じゃあディスクは貰って行くわね」
髪の乱れを直し、芽衣がスカートの裾に手をかけた瞬間、追い打ちをかける。
『ああ、約束だからな。持っていっていいよ。何枚でも…』
「何枚って…」
やっと解放されるとばかり思いこんでいた芽衣の背に絶望の文字が浮かぶ。
チャンスだ!!。
「人でなしッ!!」
映像のデータはPCにコピーしてあり、いくらでもDVDを複製でき、ネットに流す事も出来ると脅した。
『それと、その【プレゼント】は外すんじゃないぞ。ずっと着けているんだ、眠る時もな…』
俺は芽衣に改めて説明しだしす。
携帯で操作出来る、それだけでは無い。一度起動させたら5分以上外していたり、壊そうとしたらメールが届く様になっている。そのメールが届いたらどうなるか…、という事も。防水加工もされているが、風呂とトイレの時だけは対象外にしてやった。俺に事前に連絡するという条件で。さすがにトイレの連絡は渋ったが、承諾せざるを得ないだろう。
その日から芽衣は俺の奴隷となった。
授業中、部活、通学中、就寝中と時間を問わず、気が向いたら携帯のボタンを押した。下着を着けさせず、一日を過ごさせもした。早朝、朝練や早出の先生がいつ来るかもしれない状態で校内を裸で歩かせたり、屋上に呼び出し、柵越しに生徒を見下ろしながら後ろから犯しもした。
俺を拒絶し、抵抗し、泣き叫びながらも従わざるを得ない芽衣の苦悶の様を見続けた。
「芽衣ちゃん、どうしたの?顔色悪いよ…」
香織里が時折苦しそうに腹部を押さえる芽衣に気付き声をかける。
「…っだ、大丈夫、何でもない」
「でも…そうだ保健室に行こうよ」
ブルルルル…
香織里の手を払い、芽衣は教室を出た。勿論行き先は保健室では無い。俺がメールで指定した放送室、芽衣を初めて犯した屈辱の場所だ。
『…来たね』
「お…お願い、これを外して。ねえ、もうイイでしょ?私…私このままじゃ…」
バイブを外す代償を聞くと、芽衣は黙ったまま俯き、スカートに手をかけ、下着を脱ぐとソファーに横たわった。
「……したいんでしょ?好きにすれば…」
諦めの表情を見せる芽衣に近付き、腕を掴んで床に引きずり降ろした。
「痛いッ!!」
俯せになった芽衣の背中を踏み、後ろで両腕に手錠をかける。
反射で防御姿勢をとりかけたが、すぐに全身の力を抜いた。
「こんな事しなくても…もう、いいよ…抵抗はしないから…」
腰を突き上げる様な体勢をとらせ、スカートの中で芽衣の淫部を弄ぶ。淫液でベトベトになった指をスウッとすぐ上にあるもう一つの恥ずかしい場所に移動させた。
「えッ?…そ…ソコは?!」
『俺はね、抵抗して欲しいのさ!!』
指を捻りながら強引に芽衣のもう一つの穴へと侵入させていく。膣とは比べものにならない程の締め付けだ。やっと第2関節まで埋まった辺りで極小さな円を描く様に指を動かす。実際にはそれ程動いていないが、初めて侵入してきた異物に恐怖し、抑制しようと一層締め付けを激しくする。
「イヤッ!イヤァッ!!」
今度はSEXしている様に前後に出し入れする。締め付けが強すぎて動かせないのもあるが、あくまでゆっくりと括約筋を解していく。
「クゥ…クフ…ンァ…ヒィ……」
かなり動きやすくなったのを確認してからゆっくりと指を抜く。
「………ァフ……」
安心したのか、ぐったりと倒れ込む。これからだというのに……。
ジィィーー……
パサ……
芽衣に気付かれない様にズボンを脱ぐ。腰に手を当て今まで弄んでいた場所に亀頭を宛う。
「…ッ!?」
さっきとは明らかに違う感触に芽衣の顔が引きつり、慌てて暴れようとする。
『力を抜けよ!裂けてもしらないぞ』
ゆっくりと息を吐く様に命令するが出来る筈もない。挿れられたくないのだから。
髪を握り頭を押さえ付けて強行突破を試みるが挿らない。仕方がないので持ってきていたローションを陰茎に垂らし、力を込める。
ズリュ…
亀頭の半分まではいけたが、流石に雁首が通らない。激痛で芽衣は一層身体を硬くしてしまう。俺の目的の為に、ここはどうしても制覇せねばならない。仕方がないので携帯を操作し、バイブを動かす。快楽など与えるつもりは無いが……。だが、一瞬芽衣の抵抗が緩んだ。その隙を狙い一気に腰を押し進めた。
「ヒギィィッィーッ!!」
芽衣は絶叫をあげ、気絶した。ゆっくりと根元まで挿入させると、芽衣の頬を叩く。
『オイ!おきろ。おきなッ』
「ゥ…ゥゥ……?い…痛いッ!!」
頭を揺らし、俺の方に向けさせる。
『開通おめでとう。後ろの処女は貰ったぜ』
認識させる為にホンの少し動かす。
「い…イヤッ、動かないで!痛いの、本当に痛いのっ!!」
大粒の涙を流し泣き叫ぶ芽衣を徐々に動かす距離と速さを増して陵辱する。最早芽衣はパニックに陥っている様だ。
膣とは比べ物にならない締め付けに俺の射精感が高まっていく。腰の動きを制御出来ない。
『さぁ、イクぞ、イクぞ!芽衣!!』
「イヤァッ!中はイヤァ!中はイヤァーッ!!」
腸内に射精しても妊娠する事はない。ただ、中出しされた時の恐怖と挿入るとは思ってもなかった部分を犯された事による困惑が芽衣を狂わせていた。
ドクッ!ドクッ!!
思いっきり芽衣の直腸内に洗礼の白いマグマをブチまけ、折り重なる様にして果てる。
男根を引き抜くと緩んだ菊門から溢れる白い精液に赤い筋が混じっていた。
自分が【女】である事も否定された芽衣の瞳は光を失い、その口は力無く何かを呪文の様にただ呟くだけだった。
そのあと芽衣がどうやって帰ったかは分からない。ただ次の日からも登校してきていた。
結局バイブは外していない。今も芽衣の敏感な部分に存在し続けている。
その日芽衣は俺からの呼び出しも無く、またバイブで嬲られる事も無かった。自分の全てを陵辱しきった事により興味を失って、もうあんな非道い目に遭わずに済むかもしれないとも思っていただろう。ただ一つ自分に残された【不安】を除いて……。
しかし翌日も、その翌日も何事も無かった。以前の様な平穏な日々…、穏やかな生活が続いた。本当に自分に平和が訪れたのかと連絡もせずバイブを外したりもした。俺からの【通告】は無い。またあのDVDが出回った気配もない。自分は本当に解放された、そう確信した芽衣は安堵し、普通の学園生活に戻れた。友人達との他愛もない会話や部活を謳歌する芽衣……。しかし彼女の中で何かが違っていた……。
芽衣を陵辱してから10日が経った。俺はまた人気の無い放送室に居る。あの日の事を思い出しながら…。
「お待たせしました…」
扉を開けメイド服に身を包んだ少女がコーヒーを持ってきた。
『ちゃんとしているだろうな?』
「ハイ、お言いつけのままに…」
そう言うと少女はスカートの裾を持ち上げた。下着は着けていない、その代わりに前後の穴に2本のバイブレーターが深々と刺さり、低い唸りををあげていた。
『いい娘だ…』
俺は目で合図をすると少女はにっこりと微笑み、コーヒーを机の上に置きいて俺の前に跪いた。
器用に口でファスナーを降ろすと、硬くいきり勃った【もう一人の俺】を取り出すと、愛おしそうに頬擦りした後、その艶やかな口に含んだ。陰茎に舌を這わせ、何度も頭を上下させる。
俺のツボを心得た動きに、急速に射精感が高まっていく。
『射精すぞ!射精すぞ、芽衣ッ!!』
小さく頷くと俺の全てをその喉奥に受けとめ、一滴も残さぬ様に舐め採り、吸い上げた。
「あ…あの…ご主人様…」
スカートの裾を摘み、何か言いたそうにモジモジとしている。
『……おいで』
顔を綻ばせると、力を込めて器用に前のバイブだけをひりだした。ボタッと落ちたソレはグチャグチャに濡れていてトカゲの尻尾の様に蠢いている。
「失礼します…あ…あああ…ハフゥ…」
自分から濡れそぼった秘唇に宛い、深々と腰を沈めた芽衣が吐息を漏らすと、俺の首に腕を廻し、激しく腰を振り出した。
チアリーダーとして有望視されていた輝きはもう無い。ここに居るのは淫欲に溺れた忠実な【雌奴隷】だ。
もはや後戻りは出来ない。この歪んだ愛憎劇の幕は上がってしまっている。例え俺の勘違いから始まっていたとしても……。あの日生まれた暗き焔は芽衣の理性と自尊心を灼き、俺の良心と自制心を灼き尽くしていった。この焔は鎮まる事はないだろう。例え俺の全てを灼き尽くしたとしても……。
―数日後・・・
「ただいまぁ~」
玄関の方で元気な声が聞こえる。
「あのさ、聞いてよ、お兄ちゃ…、あれ?芽衣ちゃんも来てたんだ」
屈託のない笑顔の香織里がいる。
「どうしたの?二人とも…何か変だよ?」
ガチャ…
芽衣が部屋の鍵を閉め、香織里の後ろに回る。
「ねえ、芽衣ちゃん?お兄ちゃん?…お兄ちゃん?!」
そして今、この歪んだ愛憎劇【暗き焔】の第二部の幕が上がっていく。
―FIN―
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