めくるめく官能世界に程遠く
まい宅リビング。
まいさんのお母上から封筒を差し出された。
「月末テストも上がり、ほっとしていますの、ほんとにありがとうございます」
「まいさんがやる気を出されただけで、僕は何もしていませんよ」
「でね、お月謝のことなんですけれど、このようにさせて頂きましたので、些少ですけ
れど、どうぞお収めください」
週1回3000円、月4回12000円と書いてあり、中身は礼金締めて二万円あった。
「お約束は月千円です、これは多過ぎます、受け取れません」
封筒が左右を行き来した。
まいが言った。「ふたりとも要らないのね、じゃ、私がお小遣いに頂くわ」
男は母親のあわてた様子に「まいさんが月々のお小遣い減らされてもよければ、もらっ
ておけばいいよ、ね、お母さん」、母親に目配せした。
母親は男にウィンクされ、ポッと頬を染めて苦笑した。
この娘にしてこの親在り、端整な顔立ちの母親。
「まい、先生にお渡ししなさい」
「それじゃあ、お兄さんが受け取るまで、私がお預かりして置くわ、それでいいでしょ、
お母さんもお兄さんも」
機転の利く賢い女の子。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
補習(予習)7回目
「気持ちよく受け取って置けばいいのに、お兄さん、ほんと強情なんだから」
「まいさん、言うことがお姉さんにそっくり、おー、こわいこわい」
「うふ、なんですって」
「お姉さん、僕がデートの失敗を穴埋めするどころか、翌日まいさんをこき使ったと思
い、まいさんが可哀そうで、あんまりだ、ってカンカンだったんだから」
「うんうん、お姉さんらしいわね」
「そこで納得するかねえ」
「うふ」
「そこで、日にちはまだ未定だけれど、デートの失敗を穴埋めに、まいさんと防音個室
のネットカフェでDVD映画鑑賞をしようかと」
「えっ、お兄さんと一緒に」
「そうだよ」
「わー、夢みたい」
「でも、セックスレスと門限には帰宅すること、いいね」
「はい、お兄さん、素敵よ素敵、大好き」
「しぃー、だから声が大きいって、興奮は防音個室のネットカフェでどうぞ」
「うふふ」
「さあ、今日は徹底的にしごくから、まい殿、お覚悟召されよ」
「はい、うふ」
※元投稿はこちら >>