めくるめく官能世界に程遠く 天空の対峙
(あやつめ、また、揉め事の種を拾って来おって、守護霊として腹立たしいやら情けな
いやら)
(あら、妙なことをおっしゃいますわね、あの子はあの子なりに純水な思いを貫こうと
していますのよ、言い掛かりもほどほどになさって頂きたいものですわ)
(これはこれはご母堂、しかしですね、自らをヘンタイなどと抜かし、あまつさえ、婚
約者がいながら、ご母堂の妹子まで手込めにするとは、神をも恐れぬ所業、断じて許す
まじ、そうはお思いにはなられませんか)
(ぜんぜん思いませんわ、一線を守り通すあの子の思いやりを「手込め」などと、妹が
聞けば、怒りに震えることでしょうね)
(あらら、これは異なことを、ご母堂のお言葉とも思われませんが)
(守護霊さまこそ、八百万の神々さまにお伺いをたてられてみては如何かしら)
(このままですと、あやつめ、何をしでかすかわかったものでありません)
(大丈夫、母の私が手塩にかけて育て、慈しんだ子です、心配ご無用に願えませんこと)
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