第16章 - パラボリック・モーション
広いレストランのフロアが奥に行くほど日射しを受け明るい雰囲気になっていた。テラス席の少し手前、太陽の光と人工の光が交ざり合う辺りのテーブル席だ。観葉植物を背にしたかおりの姿はエントランスからは死角になるが、テラス席を含む外側からは正面になる。
「かおり、このピンクレモネードのグラスに出してごらん」
食事を終え、溶けた氷により薄まったものの少しだけピンク色の名残りが残るグラスを指差す、大量の淡い液体が注がれると何色になるのか考えながら。
「あぁん、グレッグ様、周りに人がいらっしゃいます。それに子ども連れの方も。。。。」
「わかったよかおり、子どもにはまだ早いだろうからな」
その言葉に安堵の表情を浮かべたものの、次の一言で一気に目を閉じてしまった。
「だから、あのグループが帰った後にしよう」
かおりの表情は緊張と困惑を見せていた、心の奥に存在する強いM性を持つ自分自身に問い掛けをしているようだった。
結論に達したかおりの表情は落ち着きを取り戻しようだった。一瞬微笑むと子ども連れのグループの方向に一瞥をくれると決心を伝える。
「今日は、グレッグ様のおっしゃることは何でも忠実に聞くと心に決めておりました。それに、今まで、グレッグ様のご命令は私の安全を最優先してくださってます。だから、この命令も安全なのだと思います」
「ありがとう、かおり。やっぱり、おまえはイリプレイサブルだ」
程無く、子ども連れグループのテーブルではコインが転がる音がし、子どもたちの笑い声がした。会計係の母親の手からコインの何枚かがこぼれ落ちたのだろうか?
子どもたちの大きな『ごちそうさまでした』の挨拶の後、グループは出口に向かった。
揺るぎ無い決意を無言で頷くことで示したかおりは、テーブルの周辺を確認する。平日のせいかスタッフの数が少ないのだろう。客が立ち去っても食器がそのままのテーブルが幾つもある。
椅子から中腰で立つと、ついさっき購入したばかりのパンティを完全に脱いでしまった。そのパンティをテーブル越しに手を伸ばし預かる。淡いピンクのパンティはクレバスに接する部分が濃いピンクに変わり蜜が5月の優しい陽射しを受け、キラキラ光っている。
溶けた氷で薄まっているピンクレモネードが残るグラスをワンピースの中に引き込むと、かおりの表情は自慰行為と同様に恍惚の表情に変わる。
「かおり、ワンピースの裾を捲って見せてごらん」
中腰でグラスを当てる姿が陽射しに浮かびあがりグラスに淡い黄色の液体が注がれていく。レストランのエントランスやレジからは観葉植物が隠しているかおりの姿を見ていると分身が痛いくらい拡張していた。
テーブルに置かれたグラスは溶けかかっていた氷が完全い姿を消し、ピンクレモネードであった面影を残していない。まるでマウンテンデューのようになった自らの聖水をたたえたグラスを口を付け傾ける。
テーブル越しに手招きをし、ティッシュの変わりに指先でかおりのクレバスを拭う。滴の付いたままの指先を口に入れると、かおりは一瞬驚いた表情を見せた後、口を開く。
「グレッグ様がこんなことをしてくださるなんて」
「おまえが勇気を出してくれたことへのご褒美だ」
「私にグレッグ様の聖水をくださいませ。ああ、全身に浴びせて、直接飲ませていただきたいです」
「もちろんだ、身体中に浴びせてやる。そして放物線とおまえの口を少しずつ詰めて直接飲ませてやる。じゃあ、そろそろ車に戻ろう」
頭の中でイメージを浮かべているのだろうか?無言で頷くかおりの表情は恍惚の表情に変わっていた。その表情は車の運転を代わった方が良いと思うほどのものだった。
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