雇い主の社長は冷淡で、仕事も大して面白くもなかったが、一緒に働く仲間はみんな、元ヤンとか年少出身者だったので、気が合った。
金がないのはみんな同じだったが、休み時間にバカ話で盛り上がったり、たまに寮の誰かの部屋に集まって安酒で宴会したり。
そんな風にして3年ほどが過ぎた。
ある初夏の日、工場の通用口の所に制服のJCがひょっこり現れた。
俺は一瞬、動きが止まった。
初老の工場長が対応し、二言三言交わすと、JCは姿を消した。
「今の、誰だ?」
隣の奴に聞くと
「あ?社長のことの紗季ちゃんだろ?お前も知ってるだろうが」
と答えた。
『紗季?あれが?』
俺の中で、社長の娘のイメージは、日焼けしすぎた貧相なガキのままだった。
それが、日焼けはすっかり褪めて色白になり、顔も身体もふっくらとして、普通にかわいい女子中学生になっていた。
その時から俺は、紗季のことが頭から離れなくなった。
『あれが…あの娘がこの同じ敷地に住んでるのか。何とかあの身体を手に入れられないものかな』
だが、いくら考えてもマトモな方法では無理そうだった。俺なんかが話しかけても紗季は返事もしないだろうし、ましてデートに誘うなんて夢のまた夢だ。
まるで相手にしてくれなそうな女を手に入れるとしたら…レイプしかない。
学校の場所は分かってるから、帰り道で待ち伏せして林の中とかに引っ張りこむか?しかしそれだと紗季は激しく抵抗するだろうから、制服が破けたりドロだらけになったりするだろう。そんな姿で帰宅したら、すぐに大騒ぎになり、警察沙汰になる。もっとうまい方法はないか?
紗季の勉強部屋は、社長宅の隣に建てられたプレハブだった。議員をしている社長が、遅くまで人を集めて騒ぐことがあるので、紗季が落ち着いて勉強できるように去年建てられたものだ。その搬入と設置を手伝わされたのを覚えている。
その時、紗季の元の部屋の家具もあらかたその部屋に移した。その中に、確かベッドもあった。
『ということは、アイツは夜、あのプレハブで寝ているのか?それならチャンスはあるんじゃねえか?』
年少で知り合った、性犯の常習というヤツに、狙った女をレイプする方法を詳しく教わったことがある。ソイツによると、一番成功率が高く、口止めもしやすいのは、女の寝込みを襲う方法だそうだ。狙った女を酔い潰すか、寝室に忍び込むか。女を拘束し、目と口を塞ぐためのツールを、周到に用意してコトに臨む。
だが紗季の場合、夜本当にプレハブ部屋で寝ているのかの確認、それからプレハブと言ってもちゃんとしたドアとアルミサッシの窓が付いているので、外から開けられるかの確認が必要だった。
工場と社長宅、俺達の寮は北からコの字型に並んでいるので、少し遠いが、寮の2階の俺の部屋から紗季の部屋のサッシ窓が見える。
俺はオペラグラスを買ってきて、夜紗季の勉強部屋を観察することした。
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