あれからひなの事が気になって気になって仕方がなかった。小さな唇、綺麗なうなじ。汚れのない真っ白な肌。小さな手……。想像が膨らんでくる。物にしたい。
小さな唇に……欲望を吐き出したい。小さな手に握らせたい。
6月に入って暫くたったある日館長から電話がありました。例の木原親子の申し込み書が届いた連絡だった。心の中でやった!と叫ぶも平静を装い、
「館長…必ず次回も参加すると思ってましたよ。」
「倉田くんよく言うよ。くれぐれも無理しないように。お互いだがね。」
「わかってます。」
木原親子。良く一泊二日のイベント参加する気になったよ。参加するかどうか半々だったが、
前回のイベント……とうやら気に入ってくれたようだ。
今回は、最後に混浴が。ひなの可愛い水着…見ることが出来るだろうか。
当日、僕はわざとイベント開始時間より1時間遅れる事にした。それはなぜか……。
単にイベントに参加したいだけだったら僕が居てもいなくてもひなには関係ないだろう。
でも…僕がいるから参加したいと思って来たとしたら話は別だ。せっかく参加したのに僕がいないとわかったら……どんな気持ちになるだろう。
そしていないはずの僕が現れたら……気持ちは高まるだろう。なんて策を巡らす。うぬぼれか……。時にうぬぼれは必要だ。
1時間遅れる旨を館長に伝え、流行る気持ちを抑え自然の家に車を走らせた。
自然の家に着くと、オリエンテーションが終わりみんな遺跡発掘の場所へ移動していた。
館長と他のスタッフに遅れた謝罪をし、急いで会場に向かった。子供達20人、親が25人程度の参加。時に父母込みで参加する子もいるから。
子供達は小さなスコップを手に遺跡の発掘を楽しんでいるようだった。まあ遺跡といっても土器の一部なんだが……。
僕は木原親子を探した。
いたいた……。ひなの今日の服装はTシャツにデニムのハーフパンツ。ニーソックス。上にカーデガンを羽織っている。
よく見るとなんだか楽しそうじゃない雰囲気。
母親の横でやる気のなさそうなひな。
僕はそおっと木原親子に近付き、ひなの横にしゃがみ
「ひなちゃん……1ヶ月ぶりだね。」
するとひなは、ビクッとし私を見上げた。その表情は最初はびっくりした顔だったが、顔を赤くし下を向いてしまった。
「……うん。久しぶり」
母親もびっくりしたようで、
「倉田さん!びっくりしました。今回てっきり倉田さんの参加がないものだと思ってたので。ひなは、倉田さんに会いたいっていうから今回のイベントに参加さしたんです。でも受付にいなかったからもうがっかりしちゃって。」
おっ!ひなちゃんが僕に会いたいってか。これは予想以上の成果だ。
するとすかさずひなは、母親の服をひっぱり、
「ママ…もう余計な事は言わなくていいから。」
僕はひなちゃんに向かって、
「僕もひなちゃんに会いたかったよ。今回も参加してくれてありがとう。でもおかしいな……1時間ぐらい遅れるってスタッフに連絡しておいたのに。受付で聞いてくれれば良かったよ。」
ひなは下を向いたまま、
「だってそんなの聞くの恥ずかしい……」
僕はひなの頭を軽く撫で、
「自分の意志を相手に伝える事は大切な事だよ。ほらお話する時は、なるべく相手の目を見て。」
ひなはゆっくり僕を見上げ、
「……うん。わかった。」
ひなの母親は僕とひなのやり取りを見て喜んでいるようだった。
「ひなは内気で私にもあまり自分の気持ちを伝えてくれないんです。でも前回のあの日帰りのイベントで倉田さんに会ってから少しですけど自分の意見を言うようになって……。倉田さん、ありがとうございます」
ひなは恥ずかしそうに下を向いている。
「いえいえ…せっかくイベントに参加してもらったんですから精一杯楽しめるよう頑張るのは当たり前です。それでひなちゃんが成長してくれたら僕は嬉しいです。お母さんは少し休んでて下さい。後は僕がやりますから……」
「お言葉に甘えて……」
母親が休憩しに場所を移動すると、すかさず館長が近よって話をしている。
館長も抜け目がないな。母親の目をひなから反らすには丁度いい。
するとひなが突然話し始め、
「倉田お兄さん……なんで私だけ特に親切にしてくれるの?他にもたくさん参加している人いるのに。」
おっ!ひなは僕にひいきにされてる事に気付いてる。
あからさまだから……だろう。でもチャンスだ。
「そんな事ないよ。初めてイベントに参加した子供達には特に目をかけてる。それだけ……」
ひなの様子を伺う。少し悲しそうな目。
僕はひなの耳元で、
「うそ……ひなちゃんは僕の中では特別。」
ひなはびっくりしたようで目を丸くして僕を見上げ、
「……なんで特別なの?」
「理由?………ひなちゃんが可愛いから。だから特別。前回のイベントで笑った顔素敵だったよ。あれからひなちゃんの事ばっかり考えてた。」
「お兄さん…もしかしてロリコンなの?」
ひなのロリコンなの?の言葉にびっくり。最近の子供はそんな言葉も知ってるのか。
僕は真剣な顔で、
「ひなの事可愛いって思ったらロリコンなのかな?僕は素直に自分の気持ちを言っただけ。綺麗なものは綺麗。可愛いものは可愛い。それだけでいいじゃないのかな?もっと単純に物事を考えたほうがいいと思う」
確かに俺はロリコン。胸にぐさりと突き刺さる。
ひなは僕を見つめ、
「……ごめんなさい。」
「あやまらなくても大丈夫だよ。」
その後暫く無言のひな。ゆっくり口を開き、
「私もあれから毎日お兄さんの事ばかり考えてた。会いたいって。だから今回のイベントに参加したの。でもお兄さんいなかったからもうショックで。」
お!俺の策がこうをなしたか……。
「でもこうやって会えたから……僕は嬉しい」
「私も……嬉しい」
ひなの胸の開いたカーデガンから見えるTシャツ。
そのTシャツの胸からぽつんと突き出す小さすぎる膨らみ。まだブラジャーは着けてないようだ。多分透けて見えるのは、子供用インナーキャミソール。
見たい……触れたい。
焦るな……。ゆっくり深呼吸し高まる気持ちを抑え、
「お互いに思ってる事を伝えられたね。ひなちゃんが僕に会いたいって思ってくれて嬉しい。いっぱい遊んでこれからいっぱい思い出作ろうよ。」
ひなは嬉しいそうに微笑み、
「うん!いっぱい遊ぼっ!」
遺跡発掘に取り掛かる2人でした。
※元投稿はこちら >>