「二人ともご飯だよー!!」
親戚の叔母さんの声に、僕はビクッと起き上がります。
なんせ後ろめたい事をしていたので、不意に聞こえたその声に一瞬血の気が引きました。
日はすっかり傾き、涼しい潮風が部屋のカーテンを揺らしています。
溜息を吐いて横を見ると、萌がスースーと小さな寝息を立てていた。
誰かが掛けていってくれたタオルケットを剥ぎ、畳むと萌に声を掛けます。
「萌?ごはんだって」
「んー…」
寝ぼけた目で僕を見ると、両腕をこちらに伸ばし
「ちゅぅー」
微笑ましくなって、軽くキスしたら、物足りないのか舌を出して「んーっ」と要求してきます。
「萌、今日の事はみんなには秘密だよ?」
一応釘を刺して置くに越した事はありません。
「わかってるもん」
ちょっと拗ねた表情を見る限り、ヤバイ事だというのは把握してくれているようで何より。
舌を絡めてキスをすると、彼女なりの全身を使った愛情表情なのか、ギューッと抱き付いてきました。
「この短期間で随分仲良くなったなぁ」
等と叔父さん達が驚く程、萌は僕にベッタリでした。
夕飯の時も、僕のあぐらに座ってソファー状態。
「子供に好かれるんです、何故か」
不思議なんですよねー、なんて笑うと、萌は気に入らなかったのか
「こどもじゃないもん!」
とほっぺたを膨らませていました。
リスみたいだった。
というか大人の階段を強制的に登らせたのは僕ですね、ごめんなさい。
萌がベッタリなせいでご飯が食べ辛かったのですが、くすぐったい幸せを感じていました。
その後もずっとベッタリ。
風呂に行こうとすると、「いっしょに入る!」と付いてきた。
ちょっとドキッとしたが、親戚は皆入っといで~といった緩い感じでした。
やましい事がある時は気まずいですね。
風呂ではキスをし、首を舐め、体を丁寧に洗うだけにしました。
発覚が怖いので。
ただでさえ、既に首を舐めただけで喘ぐので「しーっ!」と宥めるのでした。
皆でトランプをやっている間も一緒。
萌さん、手札バラさないで下さい…。
寝る時も、一緒。
もう一発イケるか?と葛藤したが、やはり止めておきました。何より萌が、疲れていたのか秒速で寝てしまった為、寝顔を眺めるだけにしました。
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