愛が敷地内に入ると男は一度通り過ぎ隣りの敷地に入った。俺は家の前の壁の影に隠れ様子を窺った。男は顔を出し周りを確認してから出てきて家の敷地に入った。センサーライトが点かない。俺は何で?と思い後で確認したらスイッチが入っていなかった。男は音を発てずに縁側に乗りカーテンの隙間から中を覗いていた。俺は音を発てない様に車の前に移動して座り込んで、愛に[カーテン開けろ]とメールを送った。急にカーテンが開いて焦った男は走って逃げ出した。俺は足を出した。男は見事に引っかかり転んだ。俺すぐ男の上に乗った。「お前何覗いてんだよ!」「すみません…ごめんなさい…もうしません…」と謝る男を仰向けにする。愛は懐中電灯を持って出てきて男を照らした。男は高校生位だった。「警察行くか?」「それだけは…ごめんなさい」と男は泣きながら謝った。「お前のせいでこの子が怖がってたんだぞ」「本当にすみません…もうしません…許して下さい」と言った。俺は男が哀れになってきて「二度とこんな事すんなよ…次したら警察だからな」と言って離してやった。男は「すみませんでした」と頭を下げ帰って行った。
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