俺の妄想とは違い、店内に人気は無かった。
まるで超常現象で人が消えたSF映画のワンシーンのような不自然で異様な空気だ。
狭い店内にギュウギュウに並べられた棚、そこに詰め込むように陳列されているアダルトグッズ、天井から吊り下げられたモニターに映る消音状態のAV・・・そこには、それだけしかなかった。
俺はキャッシャーまで走り、そのまま店内を捜索していった。
並んだ棚の列を端から順番に覗き込んでいく。
雑誌の列、DVDの列、バイブ、ローター、ローション、何故か写真集を挟んでコスプレと露出服の列・・・それらを順番に覗いだが、妻どころか客の一人すら居なかった。
その頃になってようやく、俺は壁とカーテンで中の見えなくなっているキャッシャーに店長の姿さえなかった事を思い出すとパニックになってしまった。
とうとう俺が叫びだしそうになりなってしまったその時、店の奥にある無機質な鉄の扉がガチャガチャと音をたてて開き、中から知らない男が出てきた。
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