〜〜新たな風〜〜
病院がいま利益率が上がらないという現実をやっとメディアが取り上げるようになり、歩美の務める病院もまた他人事ではない現実があった。
先日も引き止めていた医師が1人がこの病院を去ってしまい、医師の補充に躍起になる上層部が頭を悩ましているとの情報が、ナースステーションにまで届く有り様だった。
好き好んでこんな地域密着型の小規模の病院に来たがる医師は、そうそういないのだ。先行きが怪しくなるかに思えたものの、あっさりと替わりの医師が着任してきたのだ。
年齢は43歳だから歩美とほぼ同世代。肩の下までのストレートヘアを靡かせながら、膝下まである長い裾の白衣を揺らして皆の前で簡単な自己紹介をして見せる。彼女は島崎雅子と名乗り、縁無しの眼鏡をかけた下の目が神経質そうに動かして見せる。
「皆さんのお力をお借りしながら頑張りますので、お手柔らかにお願いいたします……」
笑顔を浮かべると途端に温和そうな雰囲気を感じさせるが、長い白衣の下のタイトスカートが気になった。外国人や外資系企業に務めるバリバリのキャリアウーマンならまだしも、女医が太腿を露わにしたタイトミニスカートというのは、そんなに自信があるのだろうか。
こんなに早く赴任するくらいだからどうせ、何が曰くのある人間なのかもしれない。例えば前の病院で問題を起こしていられなくなったとか。それも医療事故の類ではなく、女の性が関係しているとか…………。
類は友を呼ぶというけれど、ある意味でこの女医に対して歩美は同類の匂いを感じ取っていた。
歩美は午前の診療をこの女医に付いて、仕事ぶりは確かなお手並みを拝見した、良い意味で柔らかな対応は女性ならではのものであり、今の医師にありがちな患者の目も見ずにパソコンの画面から目を離さぬまま、カルテを作成しつつ患者の話に返事もろくにしない。自分は優秀なドクターだというプライド高い、そんな鼻持ちならない医師ではないところに歩美は好感を持った。
「先生、お疲れ様でした」
そんな労いをかける歩美に
「ベテランナースがいてくれるから、仕事がやりやすいわ…。」
打ち解けた話し方で屈託のない笑顔を見せる雅子が、歩美を持ち上げる。
午後の往診の予定を聞いて、頭の中で段取りを決めながら簡単な昼食タイムに入った。いつも決まった時間に食事が採れるわけではなく、その時間に食事ができる者が採れるときに摂る。そういったことが医者の普通なのだ。
往診の中に聞けば虫垂炎の手術を終えた患者が、個室にいると聞いて雅子は不思議に感じた。お金に糸目をつけない入院患者もおり、費用を考えれば大部屋を選択するのがスタンダードである。
何やら難がありそうな患者だと歩美の表情から読み取り、だから一番最後に回されているようだった。することは傷口の経過と消毒くらいのものしかなく、それ以外に手間がかかるなにかがある。
先ずはテキパキと順番に一人ひとりを終わらせ、 問題の個室の前にたった。
その直前になってその理由を、歩美から聞かされていたのだった。彼は27歳の患者であり、どうやら包茎を周囲に知られたくなくて事前に個室を選んだらしいと。食事も普通食を摂れるくらいだから退院の日も近く、だから清拭をするのだけれど不機嫌になるというのだ。
「じゃあさ、あたしがそれをやるから任せてくれる?………そういう患者を手懐けるの得意なのよ」
それは看護師の仕事だから医者にそういうことをさせるわけにはいかない、そう言ったけれど……。
どうせ今日はわり暇だからと、押し切られる形で任せることになってしまった。
「ええ〜と○○さん、経過はどうですか……?」
ノックの後にいきなり現れた初めて見る女医に、彼は面食らう。若くはないけれど長いコートのような白衣の下に白いブラウスと、医者にしては短いタイトスカートがスレンダーな身体に似合っている。縁無し眼鏡をしてインテリジェンス臭さを振り撒き、短いタイトスカートの裾と膝までの間の肌を見せるギャップがやけにいやらしい…。。
それだけに困るのだった。清拭セットを運んできたのに看護師ではないのは、前回のときに悪態をついたせいだろう。若い子じゃないのは救いだけれど、やはり異性に包茎を見られるのは抵抗がある。できれば退院まで御免こうむりたいが、医師が自ら来たということは、受けなければならないのだろうと憂鬱な気分になった。
前回からもう3週間ほどが経ち、この浴衣のようなものの前が開かれる。温かいタオルで身体を拭われるのは気持ちがいいが、手放しでは喜べない。このふんどしのようなものの紐が解かれ、照り払われ………露わになった情けないモノが女医の目に晒される……。
まったく背中も足もすべて終えてから満を持したように、わざとらしい。術後1ヶ月近くが経ち、陰嚢の辺りから触れられる感覚に身体がザワつきはじめるのが分かった。
勘弁してくれ、こんなおばさんを相手に……。。
ついに陰茎を持たれ、包皮をさ5られていく……。
その恥ずかしさに顔を背けようとしたけれど、向こう側を向けば女々しくなるような気がして、敢えて女医のほうに顔を倒す。その目線の先に見えた光景が短いタイトスカートの見えそうで見えない、三角地帯の暗がりだった。
ストッキングに包まれた太腿の内側がいやらしくて、タオルに包まれて暖かくなった亀頭が優しく拭われる。さっきと済ませればいいのに、執拗に陰茎との境の溝まで拭うものだから……。。
「ごめんなさいね……でも綺麗にしないといけないの………」
タオルを替えてさらに拭われ、ついに完全に勃起してしまった。
「気にしなくていいわよ、普通のことだから……」
さらりと言ってのける女医だけれど、そちらは見慣れているだろうがこっちは堪ったもんじゃない。ただでさえ禁欲生活が続いているのに、そんな短いスカートで太腿を見せつけられて。包皮にガードされて敏感なのに、そこをいつまでも弄るなんて……くっ!………そっ…そんなに触るから……。
悶えはじめた彼を見て、雅子はそっとタオルの下の陰茎を直に握る。「えっ!?」っと驚愕する顔で女医を見る彼を、雅子は無視をしてタオルの下で手を上下に動かしていく。女医のしなやかな手に握られて直接しごかれる快感は彼に抵抗というその二文字を封印させ、何が起こっているのか正常な思考能力ができなくなっていく。
そんな彼の目がタオルを外され、直に握る女医の手で動かされる様子を信じられない気持ちで目撃する。親指と人差し指の輪の中から顔を出しては隠れる、自分のペニスの亀頭。当然ながら人の手の感触が風俗の経験のない彼には新鮮で、ましてや目の前で女医が口に含んでしまったのだ。
これまでの40代以上はおばさんだとの価値観は、彼の中で根底から崩れ去っていく。舌がしつこく絡みつき、唇の裏の粘膜に密着されながら頭が振られる快感が、彼を追い詰めていく。
ぬっぷっ…ぬっぷっ…ぬっぷっ…ぬっぷっ…………
抑制などまったくできず、呆気なく女医の口内に樹液を放出してしまった。このいやらしい女医は尿道に残る精液までも吸い出し、こちらを見ながら飲み込んでしまっ。あんなことはAVの世界のことで、パフォーマンスだと思っていた。実際にする女がいるなんて驚き以外の何物でもない………。
射精直後の敏感な亀頭を綺麗にするように舌が這い回り、歯を食いしばる。息も絶え絶えになりながらやっと終わったかと思ったら、女医が何やら怪しい行動をとりはじめた。
「ちょっと待ってね、どうせだからもっとスッキリさせておいたほうがいいわね………」
女医が言っていることの意味が理解できず、自らスカートの中に手を入れて下着とパンストを順番に下ろしていく光景に、現実感がなかった。
黒々とした炎のように下着の戒めから開放された恥毛が、外側に膨らみを見せる。
おもむろにベッドに上がって身体を跨ぎ、膝立ちになりながら片手で起こしたペニスを自らのそこにあてがう。嘘だろ……、そんな現実感の乏しさの中で腰を挟む女医の太腿の体温が、確かに伝わってくる。ヌルっとした部分に押し付けられるうちに重みが加わり、飲み込まれていく感覚とともに白い喉を見せ、顎を上げた女医が止めていた熱い吐息を吐き出しながら腰を下ろしていく…、。
「傷口が開くといけないから、動かないでじいっとしててね…、…」
湿った静かな声でそう告げると、少しも上半身を揺らさずに腰だけを前後にと巧みに動かしはじめる。
にゅりっ…にゅりっ…にゅりっ…にゅりっ………
なんともいえない膣壁の感触が襲いかかり、布ずれとベッドの軋む耳障りな音がギシッ…ギシッ……っと騒ぎ出す。頭を抱えたくなる快感に悶絶していると、術後の縫い後の引きつる痛みが現実に引き戻す。
傷口が開くのではないかという恐怖心、温かく堪らない中の感触の対象的な矛盾……。こちらの脇の下辺りにそれぞれの手をついて、涼しい顔で見下ろしながら前後に動かし続ける腰が止まらない。
「どうお…?………気持ちよくないかしら……?」
見れば分かるだろ………。
天国と地獄の狭間で悶えるしかない彼は、狂おしさの中で首から上を忙しく暴れさせ、頻繁に左右へと傾かせる。さっき出したばかりのペニスが堪らずに白い樹液を吐き出し、女医が満足げに笑みを浮かべる。
「なあに…?……まだし足りないの……?」
膣の中で脈動しながら樹液を吐き出すペニスが、いつまで経っても萎えるようすが見えず、硬さを維持し続けて女医をその気にさせる…。。
「仕方がないわね、あと少しだけよ………?」
仰向けに寝たまま首をふって拒絶の意思を見せる彼を見下ろす女医は、ブレーキが故障した車のように腰を動かしはじめる。ブラウスをずらしブラも上に持ち上げると、自らの乳房を掴んで目を閉じる。
背中に汗を滲ませながら若者の硬いペニスに酔いしれて、もう下の彼の喘ぎとも呻きとも分からないそんな声は、聞こえなくなっていた…………。
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