地方都市において起こり得る世間に知られていない困りごととして、病院の数が少ないという問題がある。いやいや周知の事実だろうと思われるかもしれないが、当事者たちには根深い問題であるのだ。
地方都市を正常に機能させるには役所などの行政機関の建物が近い距離り集められ、病院もまた然りである。そして病院といえば美容クリニックという存在がある。地方都市ほど駅前という人が多く集まるエリアに存在し、そこから離れたエリアに居住する患者は否応なく遠方から通わなければならない。
美容クリニックの多くの患者は顔の整形が目的だけれど、顔以外の場所に問題を抱える人も実は少なくない。女性であれば乳房の豊胸、小陰唇並びに陰核包皮肥大の縮小の希望がそれに当たる。
男性であれば、包茎手術なのである。
手術に入院が重なればベッド数の少ない美容クリニックとしては、患者を他に取られる懸念が生じることになる。そこで考えた某美容クリニックの医師が打ち出した策が、歩美の務める病院と提携することだったのだ。
歩美の職場も中小規模の病院であり、ベッド数は多いといえないけれど、常に埋まっているわけではない。患者は設備の充実した総合病院に集まるからで、病院経営を考えると望ましいことではない。そこで利害が一致した両者は手を組むことになり、美容クリニックから派遣された医師がそこで手術を行い短期間の入院患者がローテーションをするという、理想的な状況が完結する。
入院期間のケアは外科医や看護師たちが存在することで解消され、利益も折半なので経営も安定なのである。主に顔の整形以外の患者がこちらに回されるのだけれど、問題は男性患者の存在なのである………。
包茎手術だから本来は入院の必要はないのだけれど、都会から離れた位置にある病院に行かせるとあって、希望する男性患者に対しては入院のできるサービスを美容クリニックは提供している。
そういう男性患者の大抵は腰の手術や何だかんだと会社に嘘の申告で有給休暇を取り、暫しの病院バカンスを楽しんでいる。
中には仕事や家庭の辛さから逃げる為、一次避難のシェルター代わりに利用する男性もいる。彼らは患部以外は健康であり、禁欲生活が続くことで入院中期から自分との戦いが始まることになる。
中には途中で入院を切り上げる人もいるけれど、大半の男性は病院に残るのである。それはナースたちの存在があるからだ。パンツスタイルになった見た目でも、医院長の好みで美人ばかりを採用するようになったこの病院では、彼等にとって目の毒なのだけれど……。
そう……最後まで入院させてお金を落とさせるために、秘密の特典を与えられているのだから我慢もするというものである。それは女性患者も同じであり、傷がほぼ癒えた退院間近になるとイケメン男性看護師のお世話がはじめられる。
それは………。
浴場で女性患者の身体を素手で隅々まで洗い、口を使って敏感な場所を洗浄をするサービス付き。
希望があれば避妊具を装着したペニスで膣の中のマッサージを行い、これが好評を得ている。さらに希望があるなら生の挿入にも対応し、その際には女性患者に緊急避妊薬を負担してもらうのだけれど、ほぼ全員の女性患者たちは迷わずイケメン男性看護師の生のペニスを希望をする。
避妊が約束されたセックスに彼女たちは、日頃の鬱憤を吐き出すように乱れ咲きをする。陰核包皮や小陰唇縮小手術を受ける女性患者は30代以上がほとんどだから経験値も高く、身体の開発も進んでいる。当然セックスは1度で済むなんてはずはなく、彼女たちの希望がある限り男性看護師は対応することになる。
ベッドでは心ゆくまで男性看護師のペニスを手と口で弄び、ストレスを抱えた管理職や主婦などは彼等が射精を堪える表情を楽しみながら腰の動きを駆使をして、最後まで搾り取る。だから彼等は次の日は休暇を取らされ、身体の回復に努めなければならないのだけど、なぜだか誰ひとりとして退職する者はいない。
ある時はトイレで対面騎乗位で貪られ、ある時は浴場で楽しみ、退院前夜は朝まで付き合わされることもある。女の性欲は底無しだから、仕方がないのである。もちろん専用の入院病棟だからできることであり、採算が取れない診療科を縮小したのだからその分の病室を綺麗にして、再利用しない手はない。
ある46歳の女性患者は、イケメン男性看護師に心を開き、胸の内を吐露したという。長年尽くしてきた会社ではお局扱いをされ、見た目も身体のスタイルの維持に努めてきたのに、セフレだった歳下の同僚に逃げられたと嘆いていたらしい……。
原因の一つが性器の一部に醜く肥大した箇所があり、だから治したかったのだと……。
彼女は誰もが振り向く絶世の美人ではないけれども性格も人柄も良く、目鼻立ちがはっきりとした派手な美人よりも地味…もとい落ち着いて静かな雰囲気があり、大人の魅力を備えた女性である。
要するに若い娘にはない色気は男を酔わせ、事実イケメン看護師の彼は虜にさせられてしまった。歳下のセフレを骨抜きにしたように彼もまた骨抜きにされ、騎乗位での杭打ちは射精が済んだのにそのまま続けられ、ついに次の射精まで終わることはかったという……。
またある36歳の女性患者は清拭の際に顔を赤らめながら乳首を勃起させ、イケメン男性看護師にそっと乳首を口に含まれたという。心の準備が整う前にそうなって思わず彼の顔を押しのけようとしたけれど、手を逡巡させているうちに片方を指で、もう片方を吸われ舌先に転がされる快感に抗う気が失せてしまった。
恥ずかし所を日々経過観察をされ消毒をされるのだけど、包皮に手を入れる必要のなかった彼女は彼のクンニリングスの虜になってしまっていた。
生理を挟んで3日おきのクンニリングスが楽しみになり、退院の数日前からは念願のペニスを挿入されるまでになっていた。
あまりにも気持ち良くて1ヶ月半ぶりのペニスに酔いしれ、彼の口で自分の口を塞がれなければならなかったけど………。ベッドの中に頭を潜り込ませ、クンニリングスをはじめられる時は死にそうなほど恥ずかしかった。そしてそのまま掛け布団を中で正常位で貫かれ、首に腕を巻き付けたのである。
もうカーテンを閉めた隣に同室の患者がいても、どうでも良くなった。彼女も同じようにこのお隣で、ベッドを軋ませていたのだから。退院の日がやって来て、名残惜しかったけれど日常に戻るために背中を向けることにした。あそこを舐めるのが好きなんだ……そういう性癖の彼にお土産を残して……彼は気づいてくれるだろうか……。
枕カバーと布団カバー、シーツの交換にやって来た彼はついさっきまでここにいた女性を思い浮かべ、温もりと残り香を求めて布団を捲った。そこには透明のポリ袋に入れられたショーツが3枚入れられており、あの女性が敢えて置いていったのだと理解できた。女性がこんな恥ずかしい忘れ方をするはずはなく、クンニをする自分を掠れ声で変態だと彼女は罵った。もちろん本気であの女性が嫌がっていないことは、明らかだった。
それとなく聞いてみても彼女は恥ずかしがって答えてはくれなかったけれど、体位を変えようと身体を離しかけると、彼女は必ず力強く引き寄せるのだ。耳元で甘い言葉を囁き、普通なら言わない膣の中の素晴らしさを褒めると彼女は「嫌っ」……っと呟き、呼吸を荒げはじめるのだ。
最初の2回まで避妊具の装着を望んだ彼女も3回目になると、目を逸らしながら恥ずかしそうに、着けなくていいからそのまま欲しいと、小さな声で求めてきた。クンニリングスが嫌いじゃないのは感じ方で理解できたけれど、彼女は性器を見られることが恥ずかしくて堪らないとよく言っていた。
信じられない、変態……それが彼女の口癖で、散々悶えながら感じた末に腰をバウンドさせるのだ。
手術が済んで傷跡も綺麗になった性器でも恥ずかしいらしく、綺麗になったよ、可愛いアソコ、男をその気にさせるエッチなアソコ等など……。
嫌悪感よりも羞恥心が勝り、それが彼女の興奮のスイッチだと気付いたときにはもう退院が3日後に迫っていた。そのころになって彼女に変化が見られ、決してしようととしなかったペニスを自ら口に含んだのだ。彼女は自分でもSっ気の自覚があるようで、舌で弄び男性看護師の彼が堪える顔を見たがった。
そんな女性の置き土産は、当然洗濯などはされていない。そんな物を残す自分を嫌悪しながらも、喜ばせたかったのだろう。排卵期なのは汚れ方で判断できる。だからこそこんなショーツを残すのは彼女なりの優しさで、3枚のうちの1枚はこの入院部屋を出る直前に脱いだのだろう。まだ乾いてはおらず、卵白状のオリモノがたっぷり付着している。トイレで処置をせず、わざわざ付着するまで待っていた彼女がいじらしい……。
彼はそれらを誰にも気づかれないように、そっとロッカーの中のバッグにしまい込み、気持ちを切り替えた。
次の患者はたしか、40代半ばだっただろうか。
彼は支給されている精力剤を音を立て、勢いよく喉の奥に流し込んでいた……。
そろそろね………。
歩美は日に1度の経過観察と消毒のために、入院部屋を訪れていた。しゃあ〜っとカーテンレールを滑る音とともに、白い布の壁で人目を遮る。
睡眠は取れましたか……?
何回か夜中に目が覚めたの……?……ふぅ~ん……
じゃあ消毒しますから、ちょっとごめんなさい…
下半身を露出させ、腫れも引いた患部に脱脂綿を当てていく。場所が場所だけに清潔に保たなければならず、亀頭の全体もカリ首までが塗りたくっていく。消毒液の染み込んだ脱脂綿は冷たいはずなのに、抜糸の済んだペニスが膨張をはじめていく。無理もない、彼は23歳で禁欲生活を強いられているのだから。
抜糸から1ヶ月が過ぎようとしている。少し化膿したからだろうか、もう傷跡は治っているように見える。医者に言わせれば1ヶ月は自慰行為はもちろんのこと、セックスは厳禁なのだときつく言われている。自慰行為はまだ分かるけれど、この病院でセックスなど誰とするというのだろう。
まさかナースとするとでも?……バカバカしい。
いくらなんでもナースを襲うバカはいないし、あちらから襲ってくるナースなんて聞いたこともない。それに担当ナースはおばさんじゃないか……。
あのナースに消毒されるたびに勃起させられて、傷口が開くんじゃないかと最初はひやひやさせられたものだ。その心配がないと分かってもやはり勃起は止められず、わざとしているんじゃないかと思うほど亀頭を刺激してくるし………
脱脂綿が冷たいのだけどこちとらご無沙汰なのだから、あんなに塗りたくらないで欲しいものだ。
昨日は医者が一緒に経過観察に来て、問題ないと言っていた。最近よく見るとあのナースはおばさんとしか見ていなかったけれど、他のナースたちはパンツスタイルなのにあの人だけはワンピースだなって、気になるようになっていた。いや、他にも数人がワンピースを着ていたな………。
とにかくそこそこ胸もあってクビレもあって、おばさんにありがちなデカ尻でもない。形が良くて下着のラインからしていやらしいランジェリーって言うの?……そういう形の下着を履いてるらしいじゃないか。よく見たらちょっと綺麗な人だし、堪んないよなぁ………。
彼の何気ない仕草から欲情を抑えているのが手に取るように分かり、ドキドキする。無理もない、彼は1ヶ月近くを禁慾しているのだから。昨日の経過観察でドクターは問題ないと言っていたけれど、あればもう完治しているということである。最後まで入院させるためにそれを告げず、利益を上げる病院側の強かな戦略なのだ。後は煮るなり焼くなり好きにしろという、暗に言っているようなものだ。あのドクターはこの病院の事情を知っているのだから………。
歩美だって人間であり疲れてペニスなど見たくもない日だってあれば、やはり女なのである。堪らなく欲しいことだって当然ある。今は生理終わりからちょうど3日目が経ち、子宮が疼いて堪らない。やっと胸の張りは収まったけれど、このムラムラする感じはあと2〜3日は続くはずだった。
無理をする必要はないけれど、欲情をした若い男が目の前にいるのに、どうしようかしら……。
歩美は消毒セットを清拭セットに替えて、彼の待つ病室に入った。彼の隣のベッドもカーテンが引かれ、何やら始められている気配が歩美に伝わってくる。この隣の患者を担当するナースはいつものパンツスタイルから、今日はワンピース姿だったはず。ということは、つまりは………。
わずかに布ずれの音が聞こえ、息を詰まらせたような我慢するような気配がある。やがてベッドの軋むギシッ…ギシッ…っという音が鳴り出した。
これもいつものことで慣れているというのに歩美は身体が熱くなるのを自覚し、努めて平静を装いながら彼のベッドの周りをカーテンを引いて囲ってしまった。
だって、これが仕事なのだから………。
※元投稿はこちら >>