その日から、旦那を会社に送り出すたびに・・・いや、旦那が家にいる休日にさえ、頭の中ではあの夜の光景が何度もフラッシュバックしてきた。
「・・・なぁ・・・」
男は、私よりも10歳以上も年上に見えた。
40代後半・・・もしかしたら50を超えているかもしれない男の低い声が、頭の中をグルグルと回りつづけた。
旦那は、いつも少し離れた場所に車を停める。
私に恥ずかしいと思わせるために・・・知らない男達に、私を見せるために・・・。
その100メートルほど離れた旦那の車に背を向けた男は、私を見つめながら、、、自動販売機の前に立ったまま動けないでいる私に、声をかけてきた。
自動販売機の強い光に照らされた私に、、、透けるワンピースを着た私に、話しかけていた。
「あの車にいるの、旦那か?」
男の言葉に、無言で小さく頷いた自分を思い出す。
その仕草に、男はいろいろと考え感じとったみたいだった。
「・・・なぁ、俺、アンタを抱きたいんだけど」
ドキッとした。
けれど、何も言えなかった。
そんな私の姿に、男は言葉を続けた。
「・・・アンタも抱かれたがってる・・・だろ?」
心臓が締め付けられる感じがした。
不快感や恐怖を感じるべき・・・なのに、私が感じていたのは、ただただ大きな興奮だった。
「・・・わかるよ・・・抱かれたがってる・・・でも、旦那に言えない・・・そうなんだろ?」
そんなストレートな・・・そして、事実を言い当てる言葉に、私はまた無言のまま、小さく頷いていた。
水曜だ・・・
昼過ぎ・・・
抱いてやる・・・
犯してやるよ・・・
抱かれたいんだろ・・・
そんな言葉が頭の中にこだましながらグルグルと回り、耳の中で響き続ける・・・
そんな状態のまま、生活を続けた。
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