「奥さん、凄いイキっぷりだったな」
床に落ちたバイブを拾い、濡れた床を拭きながら所感を口にする。床を拭き終え、男は香代を拘束していたクロスベルトを外す。まだ手足の自由はないが姿勢を崩せるほどの身動きは取れるようになった。
「もう許してください。お願いします」
「悪かったな、奥さん。今からアイマスクを外すから騒ぐなよ」
目隠しから解放された香代は目を開けて部屋の中を見回す。玄関ドアを開けるまで寛いでいた部屋。香代の背後から男が声を掛けてくる。
「はじめまして、奥さん。そこにあるビデオカメラで撮影させて戴きましたよ。観てみますか」
「嫌ッ!」
香代は嗚咽し落胆する。
「私の言うことに素直に従ってくれたら、撮影した映像を消してあげますよ。奥さん、いや、香代と呼んだ方がいいかな。へっへへ」
男はニヤついた顔で香代に語りかけた。
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