二人は再び車に乗り込んでいた。
「俺、失敗したよ、、、あのとき、アズサの告白を断るなんて、、、」
「そんなことないよ、、、わたし元々美人じゃないし、、、それにサトシが優しく断ってくれたから、、、いい思い出だよ、、、」
サトシに見つめられ、頬を染めてしまう。
あの頃のサトシへの恋心が鮮明に蘇る。
わたしはサトシにバージンを捧げることも想像したことがあった。
「そんなこと無いって、、、アズサは高校のときからキレイだった、、、ただ俺がガキだったから、アズの魅力に気付かなかった、、、、本当にバカだよな、、、俺、すごく後悔してる、、、この前会ってから、俺、アズサのことばかり考えてる、、、」
サトシの言葉がすごく嬉しかった。
胸がドキドキして熱くなる。
「そう言ってくれると、すごく嬉しい、、、」
恥ずかしくてサトシの顔を見ることが出来ない。
いい年をした人妻が少女のようにはにかんでしまう。
サトシが手を握ってきた。
はねつける気持ちは毛頭ない。
僅かに汗ばんでしまっている手のひらを優しく撫でられた。
「アッ、、、」
思わず声が漏れてしまう。
耳元でサトシが囁いてくる。
「アズ、、、あのときの間違いを取り戻したいんだ、、、アズがすごく欲しい、、、いいだろう、アズ?」
アズサは俯いたまま、黙って頷いてしまっていた。
つづく
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