車が義母の家に到着した。
“それじゃあ”と車を降りようとする義母を引き止め、僕は足元に隠しておいた箱を義母に手渡した。
義母は助手席でゆっくりと箱の蓋を開けた。
中には先日義母に見せたラフ画そのままの本物のレオタードが入っていた。
義母は何も言わず、ずっと下を向いている。
『お義母さん、、あのぉ、、気に入りませんでしたか?』
義母は肩を震わせながら僕の目を見て言った。
「いいえ...私、とっても嬉しい...嬉しくて嬉しくて声にならないくらい...」
義母の涙が頬を伝ってレオタードの上にポタリと落ちた。
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