キッチンでは、佐久間さんが食べ終えた食器を洗っていました。リビングの僕は席を移動し、洗い物をする彼女のうしろ姿を見ています。
スタイルのいい細目の身体。少し突き出たお尻を見ては、イケない想像もしてしまうのです。なにより、よく知らない女性を観察するのは楽しいものです。
『どこか行くぅ~?』、洗い物を終えた彼女が突然そう言って来ました。予期していなかった僕は、『何がぁ?』とツレない返事で返してしまうのです。
『おばちゃんとじゃ、イヤかぁ~…。』とサバサバと答えられてしまい、彼女を思い『デート?デート行くん?』と、どこか大袈裟に聞いてしまう僕でした。
佐久間さんは着替えのために、一旦奥へと消えます。一人にされた僕は、彼女の心境を考えてしまうのです。
まさかのお誘いでした。あれは、間違いなくこれから僕と時間を潰してくれる、そのためのお誘いです。
大きく年の離れた僕と分かった上で、それでも恥ずかしげもなく『どこかへ行こう。』と言ってくれたのです。
普段は物静かで、物静かな佐久間さんしか知りませんから、積極的な一面を見せた彼女に少し違和感を感じてしまうのでした。
その頃、佐久間さんは自分の寝室に入り、服選びを始めていました。クローゼットを開け、並んだ洋服から数枚の選び出しをしています。
すぐに決まりました。紫のニットに紫のカーディガン、下は黒のストレートパンツ、それをベッドの上に置くのです。
彼女は着ていた洋服のボタンに手を掛け、外し始めます。その時、一瞬目が入口の扉を見ました。カギが掛かっていることを確認したのです。
彼女が扉に背を向けたため、目の前にある大きな化粧鏡には、急いで服を脱いでいく彼女の姿が映し出されます。
下着姿になり、そこで初めてその鏡に映る自分の姿を見るのです。60歳後半になった自分の身体。それを映す鏡は正直でした。
小さめだった乳房は更に小さくなり、細いお腹回りにはいくつものシワが流れています。男性には事欠かなかった彼女にとって、それは認めたくないものです。
佐久間さんはもう一度扉に目を向け、再度カギが掛かっていることを確認します。そして、つけていたブラをはずし、パンティーにまで手を掛けるのです。
ここで再び、鏡を見ます。そこには、全裸になった自分の姿が映し出されてます。この年でも自慢のスタイルを保った自分の身体を見るのは嫌いではない彼女。
しかし、この日は違いました。自分のスタイルよりも、気になることがあったのです。それを確かめるため、彼女の右手が動き始めました。細い華奢な彼女の手は、ゆっくりとその身体を滑り降りて行きます。
そして、だらしなく足を広げたと思うと、その股間へ向かって指が吸い寄せられて行くのでした。
『やっばり…。』
佐久間さんは、自分で自分の身体に呆れていました。若い男性と買い物に出掛け、自宅で食事をしただけなのに、身体からは女の汁が流れ出てしまったのです。
そんな自分の身体に呆れて、彼女は『アホかぁ…。』とやりきれない言葉を投げ掛けるのでした。
その理由。それも佐久間さんはちゃんと分かっていました。伊達に60数年、女をしてるわけではありません。
ほとんど失敗に終わったとはいえ、元彼のモノを受け入れてしまった自分の身体は変化をもたらしてしまいました。
数年ぶりの味わう男の愛撫で彼女のアソコは濡れ、本能のままに自分から身体の中へと押し込んだのです。
僅か数秒の出来事でしたが、彼女の身体は忘れていた感覚を取り戻してしまいました。
『この男でもいい…。目の前にいる、知り合ったばかりのこの兄ちゃんでいい…。もう、なんでもいい…。』、彼女の身体が求め始めてしまったのです。
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