【4】
「じゃあスーパーに夕飯の買い出しに行ってくるから、お留守番頼むわね。」
幸子は晶にそう言うと、部屋を出ていった。
息子の晶に、この秘密は絶対に気付かれてはいけない。
「全く、やっと行ったよ。
洋太、別に全部食べなくてもいいからな。」
「えっ?うっ、うん。」
僕らは、再びテレビゲームをしながら他愛もない会話を続けた。
だが、実はこの秘密にはまだ続きがあった。
幸子に淫らな感情を抱く、僕の幸子に対する欲望はそこから更に歪んだ方向へと進んでいってしまったのだ。
数分後、車のエンジン音が聴こえた。
幸子は、スーパーへ行った様だ。
それから、更に数分が経った。
「・・・あぁ、痛てて。」
「何だよ洋太、また腹痛か?」
「うっ、うん。そうみたい。」
「お前、うちに来ると毎回便所に行ってるんじゃねーか?」
「ごっ、ごめん。何でかなぁ。」
「まぁ別にいいけど、母さんのクッキーで食当たりになったらちょっと笑えねぇからさぁ。」
「いっ、いや。多分いつものだと思うから・・・。
悪いけど、ちょっとトイレ借りるね。
気にしないでゲーム続けてて。」
僕は、晶の部屋を出た。
晶の部屋は、家の中で1番外れにある。
廊下を歩いていくと、玄関に出た。
大雑把な間取りでいうと、玄関からすぐに居間、台所、洗面所の3ヶ所に移動出来た。
居間と台所は、スライドドアで繋がっている。
僕は、念の為に居間の扉を開けて確認した。
幸子がスーパーへ行ったのは分かっていたが、確認したのはもう1人の存在だ。
3人家族の牧元家の大黒柱、幸子の夫であり晶の父である由英(よしひで)だ。
50歳で、土木会社に勤めている。
どちらかといえば、幸子と性格は反対かもしれない。
あまり、揉め事を好まないタイプだ。
今日は日曜日で休みだが、釣りへ出掛けたと聞いていた。
やはり居ない事を確認すると、僕は洗面所へ入っていった。
何故なら、トイレは洗面所の中にあるからだ。
洗面所は、少し広い。
横長の室内で、入口から見て右にトイレの扉、左には浴室があった。
左側の方がスペースがあり、洗濯機や収納棚、収納ボックスが置いてある。
僕はトイレには向かわず、真っ先に左へと進んだ。
立ち止まった目の前には、入口付近に置いてある透明な収納ボックスがあった。
高さは1メートル程で、あまり大きくはなく5段になっている物だ。
その収納ボックスの3段目、僕は軽く深呼吸をして引き出しを開けた。
僕は、始めから腹痛などではなかった。
ここに来た本当の理由は、目当ての物がここにあるからだ。
その目当ての物とは、女性の下着。
そう、幸子の下着がここに収納してあるのだ。
この家に、女性は幸子1人だけ。
間違いなく、幸子の下着だ。
僕が、幸子を女として見始めたのが小学5年生。
それから幸子の家に来た時の1番の目的が、幸子の下着を発見する事だった。
初めて干してある洗濯物の中から幸子の下着を見つけた時は、もの凄く興奮して勃起したのを覚えている。
トイレに駆け込み、すぐに肉棒を扱いたものだ。
ところが、下着を何処に収納しているのかまでは分からなかった。
もちろん幸子の下着を眺めているだけでも十分興奮はするが、庭や居間に干してある下着では嗅ぐ事しか出来ず、それ以上の行為は出来ない。
恐らく下着は寝室に収納しているのだろうと思ったが、断念せざるを得なかった。
さすがに寝室に侵入するのは、リスクがあったからだ。
誰も居なかったとしても、もし侵入した事が分かれば誤魔化せない。
僕は、諦めた。
そんな時、幸子が収納ボックスを購入し、ここに置いたのだ。
幸子がここに下着を収納している事に僕が気付いたのは、3年程前だった。
たまたまトイレに来ていた僕は、そのまま洗面所を出ようとした。
だが、入口のスライドドアを開けようとした僕の体は、金縛りの様に動く事が出来なかった。
何故なら、透明な収納ボックスの横から幸子の下着を発見してしまったからだ。
その時の衝撃は、言葉では説明しようがない程だった。
引き出しを開けてみると、幸子のブラジャーとパンティーが折り畳まれて何枚も収納されているではないか。
勃起した肉棒を扱いたのは、言うまでもない。
そして、この洗面所なら誰かが来てもトイレに来ていただけだと誤魔化す事が出来る。
下着を嗅ぐ以上の行為をする事も出来る。
それから3年間、僕は腹痛を装っていつも洗面所に来ていた。
今日も、状況としては申し分ない。
幸子と由英は外出、晶はここから離れた部屋でゲームに夢中。
幸子の下着を、十分に堪能出来るのだ。
僕は、ゆっくりと味わう事にした。
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