【3】
物心がついた時から、幸子の事は認識していた。
僕と晶が同い年、更に近所で母親同士も顔見知りとなったのが幸子との出会いの始まりだった。
その後、保育所に入園した時から周りの女達の中で、幸子の美貌や色気が群を抜いているという事は何となく感じていた。
だが、その頃はまだ幸子を女としては見ていない。
只の幼なじみの綺麗な母親、そんな印象だっただろうか。
それから小学校へ入学し、早々に僕は性に目覚めた。
自慰行為のネタは、芸能人や学校の先生だった。
この頃も、まだ幸子を女としては見ていない。
変化があったのは、小学3年生の夏休みだった。
その日の僕は、晶や他の友人と喧嘩をした事もあって1人で遊んでいた。
そんな時、近所で偶然幸子に声を掛けられたのだ。
幸子からしたら特別な事ではない、普通に息子の友人に声を掛けただけだろう。
しかし、僕にはそれが何とも言えない感情で凄く嬉しかったのを今でも覚えている。
それから家に帰った僕は、いつもの様に自慰行為をする事にした。
この頃には、自慰行為は日課の様になっていた。
だが、その時はネタにする人物が思い浮かばなかった。
芸能人や学校の先生を候補にしてみたが、いまいち興奮しない。
その瞬間、僕の頭の中に1人の人物が浮かんだ。
それが、幸子だった。
数分前に幸子に会っていたから、印象強く残っていただけかもしれない。
それでも、以前から幸子の類い稀な美貌には気付いていたのだから何ら不思議ではなかった。
僕は、その時初めて幸子をネタに自慰行為をした。
しかし、途中で断念した。
やはり親友の母親を女として見る事に躊躇いがあり、興奮しなかったからだ。
確かに、幸子はいい女だ。
でも、親友の母親に興奮するなんてどうかしてる。
僕は、幸子の存在を封印した。
只の綺麗な親友の母親、僕は再び幸子をそう見る事にしたのだ。
それから2年が経ち、小学5年生の夏休みがやってきた。
この頃にもなると色んな性に関する知識等も身に付き、性の類いには夢中になっていた。
当然、自慰行為は毎日の日課だ。
そして、その日も2年前と同じ状況になっていた。
自慰行為をしようにも、ネタにする女が見当たらなかったのだ。
また芸能人や学校の先生、それから同級生や上級生など手当たり次第に候補を選んでみたが、どれも興奮するに至らなかった。
その瞬間、僕の頭の中に再びあの人物が浮かんだ。
もちろん、幸子だった。
周りの女達を思い浮かべても、もう幸子しかいなかった。
敢えて避けていたといってもいい存在に、僕は再び挑戦する事にしたのだ。
とはいえ、そこまで乗り気でもなかった。
どうせ、2年前と同じ様に断念するに決まっている。
親友の母親を女として見るなんてやっぱり無理だ、そう思いながら僕は駄目元で幸子を思い浮かべながら扱き始めた。
だが、僕のその考えは甘かった。
異変に気付くのに、数分もかからなかった。
おかしい、2年前は勃起もせず既に断念していたはず。
それが、今は興奮して勃起しているのだ。
まさか、親友の母親に淫らな感情を抱いているというのだろうか。
もう止めよう、ここで止めないと取り返しのつかない事になってしまう。
しかし、僕は勃起した肉棒を扱く手を止める事が出来なかった。
頭ではいけない事だと分かっていても、幸子を思い浮かべるとどうしようもなく興奮し、扱かずにはいられなかったのだ。
結局、僕は果ててしまった。
この時から、僕は幸子を女として見る事になってしまった。
一体、2年前と何が変わったのだろう。
潜在的に、幸子に対する欲望を抑えつけていたからなのか。
それとも、親友の母親という背徳感からくる興奮なのか。
とにかく、幸子を思い浮かべながらの自慰行為は今までと比べ物にならないほど興奮したという事だけは確かだった。
考えない様にしていたが、やっぱり幸子はいい女だ。
顔、声、いやらしい肉付き、幸子は僕にとって最高の女だ。
そしてそれは決して憧れや恋心とは違う感情、あくまでも性対象としてだ。
幸子の美貌はまるでドラッグ中毒の様で、もう後戻りは出来なかった。
僕は、翌日から毎日幸子を思い浮かべながら肉棒を扱いた。
これが、僕が幸子を女として見るきっかけとなった流れで今に至るというわけだ。
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