「カチャ、、、」
リビングの扉の取っ手がゆっくりと回った。
磨りガラスに映る人影が動き、扉がゆっくりと開いた。
足音に気を配りながらその人影が徐々にリビングへと姿を表した。
「やっと来たか、親父」
僕はさおりさんの後ろ姿をハメ撮りした後、密かに親父にメールを打っていた。
『この前親父が話してくれた浮気相手の滝川さんを、今、僕の部屋で凌辱している。彼女の精神をコントロールし、彼女を僕の思い通りにさせるためには親父がどうしても必要なんだ。今から20分後に僕の部屋に来て欲しい。玄関の鍵は開けているから、静かに入って来て。』
親父は約束通り部屋に来てくれた。
母親に対して後ろめたいという気持ちと、さおりさんを忘れられないだろうといった気持ちと、僕に懺悔したことになる親父の威厳の消失を回復させたいと思う気持ち。
それら複数の感情を抱いている親父を誘い出すのは容易であった。
これからが本当の最後の仕上げだ。
快楽の後の恐怖。
さおりさんの精神を完全に崩壊させ僕の意のままに動く操り人形にするためには僕から受ける恐怖ではなく、僕以外の人物から受ける恐怖が必要であった。
しかも、さおりさんが完全に僕に裏切られたと思える状況を作り出さねばならなかった。
そこで僕は親父の姿をさおりさんの前にさらけ出すことにした。
そもそもの原因となった浮気相手。
親父の存在がさおりさんを最も陥れる最高の手段である。
僕は親父をソファへ促し小声で指示をした。
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