度重なる快感で翠の体は完全に男を受け入れられる状態になっていた。そう、『体』は・・・
「翠さん、ずいぶんと濡れやすいんですねぇ?それとも欲求不満なのかな?どっちにしろこのままじゃ終われないでしょう?」
意地悪く尋ねる田辺。翠は頷くしかなかった。
そんな翠を見て田辺は満足したようにニヤリとイヤらしい笑みを浮かべるとしゃがみこんだ。
翠の股間の前に顔を寄せると足を開かせ指で愛撫を始める。
「ほら、まだまだ満足してないんでしょう?」
肛門から割れ目を指で軽く刺激しながら最後はクリトリスを軽く弾く。
ビクンと波打つ翠。
体が震える度に「アアァッ・・・」「んんんっ・・・」とうめくような声が洩れる。
「翠さん、ここは男子トイレなんだから女性の声はマズイですよ、我慢して下さい」指に力を込める田辺の声。
目を閉じて必死にこらえながら頷く翠。
執拗な蜜壺への攻撃で翠の体が何度目かの硬直を迎えたあと、ある変化が翠に起きた。
(もう・・・ダメ・・・あなた、ごめんなさい・・・)「もう・・・ ください・・・」
「えっ?何です?」翠の顔を見上げる田辺。
「だから・・・もう・・・」
「止めますか?」
意地悪く尋ねる田辺。もう翠が自らの意思で立ち止まる事が出来ないのは田辺にはお見通しだった。
(もう・・・欲しい・・・このままじゃおかしくなって死んじゃう)翠の理性を性欲が破壊した瞬間だった。
「ここで入れて下さい・・・」
潤んだ瞳で訴える翠。
出会った時からは想像もつかない『女』の顔になっている。
「えっ?何ですって?」
「だから・・・ここで・・・その・・・して欲しいんです」
「ほう・・・翠さんから誘ってくるとは。綺麗な顔でスケベな女ですねぇ。男用トイレで自分から誘って来るなんて。ご主人が聞いたら倒れてしまうんじゃないですか?」
「それは・・・言わないで・・・」
「言わないでも何も・・・子供もいるのに・・・初めて会った男とトイレでセックスしたいなんて・・・まるで変態じゃないですか。欲求不満だとこんな美人も淫乱な変態女になっちゃうんですね?」
「そんな・・・酷い・・・」
涙を浮かべて訴えかける翠。
しかし割れ目の奥からは前にも増して淫液が止めどなく溢れ出る。
「ほう・・・こんな体は初めてですよ。もう濡れやすいどころじゃないですね。いったいどうなってるんです?翠さんの体は」
個室にクチュクチュというイヤらしい音が響き渡る。
田辺は立ち上がると左手で翠の胸を揉み始めた。
右手は股間、左手は胸。翠は上下の性感帯を攻められ立っているのもやっとだった。
(もう止まれない・・・ここで・・・今すぐ入れて欲しい・・・)
翠は田辺の股間に手を伸ばした。
ツルツルしたズボンの下に硬く太い肉棒がある。
翠は優しく上下に撫でた。
「この美人な奥さんが自分から男のモノに手を伸ばすなんてねぇ。しかも子持ちなのに・・・よっぽどの好き者なんですねぇ?」
翠はキュッと目を瞑り首を横に振る。
しかし手は田辺の股間の肉棒を撫で続けている。
翠はズボンのファスナーに指をかけそっと下ろそうとした。
「翠さん、この辺で終わりにしましょうか」
「えっ?そんな・・・そうなんですか?」
「だってお互い今日会ったばっかりで相手の事、何も知らないじゃないですか?」
「それは・・・そうですけど」
呆気にとられた翠が続ける。
「私だけ気持ち良くなっちゃって・・・田辺さんは・・・大丈夫なんですか?」
「私は大丈夫ですよ。それよりも翠さんはまだ満足してないでしょう?」
全てを見透かしたように田辺が尋ねる。
「いえ、私はもう充分・・・」
「そうですか、満足してくれましたか。それなら結構。私も男冥利に尽きますよ。こんな美人な奥さんを満足させたんだから」
そう言うと田辺は再びしゃがみこみ翠の下着を下ろした。
「脱いじゃいましょう。さっ、脱いで」
強引に翠の足を持ち上げると足から下着を抜き取った。
「これでよし・・・と」
田辺は抜き取った下着を翠のバッグに押し込むとドアの鍵を開け外に出た。
「大丈夫ですよ、さあ、来て」
翠は下着を身に付ける間も無くトイレの外に飛び出した。
「今日はここまでにしましょう」
前を向きながら田辺が言った。
「えっ?ええ。分かりました」(このままホテルに連れ込むんじゃないんだ・・・)翠はほんの少しガッカリした気持ちになった。
(気持ち良かったけど・・・凄く良かったんだけど・・・やっぱり・・・足りない)
「翠さんにも満足してもらえた事だし・・・今日はアタリだなぁ。パチンコが出そうだ」田辺は何事も無かったかのように呑気な事を呟く。
「・・・」なんと返したらいいか思い付かず沈黙を続ける翠。
突然田辺はコートをずらすとワンピースの上から張りのある尻を撫で始めた。
「分かってるんですよ翠さん。満足なんかしちゃいないよねぇ。この体だ、あれで満足なんか出来る訳がない」
前から人が歩いて来ようとも田辺は翠の尻を撫で続けた。
気が付く人、気が付かない人、何人かすれ違う待ち合わせをした駅が見えてきた。
田辺はもう片方の手をスーツの中に入れると小さな紙を取り出し翠に手渡した。
「これ、俺のアドレスだから」
それだけ言うと田辺は人混みに向かって一人で歩いて行ってしまった。
残された翠。手にはローマ字と数字の混ぜ合わさったアドレスが書かれた紙がある。
翠は紙を財布に仕舞うと駅に向かって歩き出した。
(トイレに入って下着を着けなくちゃ)
駅のトイレに駆け込むと扉に鍵をかけワンピースを脱ぐとブラ身に付けた。
トイレの匂いが鼻を突く。
翠の下半身がジワリと熱くなる。
無意識に股間に手を伸ばす。
割れ目に指を這わせる。何度か割れ目を往復すると中指を膣に滑り込ませた。
膣壁の腹側にゆっくりと指を這わせる。
指先にザラッした感触を感じた。
(ここだわ・・・)少し力を入れてそこを擦る。
立っていられなくなり便座に腰を下ろす。
歯をくいしばっていないと声が出てしまいそうだ。
時折指を抜きクリトリスを弾く。体がビクンと波打つ。そしてまた指を膣に埋め込む。
次第に快感は高まり翠は公衆トイレで果てた。
悪臭に包まれながらトイレという異常な空間で翠は自らの肉体を慰めた・・・
痙攣が収まると翠は下着を身に付けトイレを出た。
駅を出ると数時間前に車を止めた駐車場に向かった。
初めて会った男に自分という女を見抜かれ、何度も絶頂を味あわされ、そして解放された。
翠はアウディに乗り込むと朝までの自分と今の自分が違っているのに気付いた。
シートに座った時の股間への圧迫感。
シートベルトが胸に当たった時の刺激。
全ての外部からの刺激を敏感に感じ取ってしまっている。
(あぁ・・・あんな事をされたから体が敏感になっちゃってる)
翠の体はアウディの微細な振動まで子宮で感じる体に生まれ変わってしまったのだった。
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