日が進み、いよいよ月曜の朝を迎えた。
裕美が今日から出勤してくる。
ここしばらく急に忙しくなり、尚美だけでは消化しきれない仕事量になっていた。
否応なく二人で残業することを余儀なくされていたため、夜の遊びも正直出来ないのがストレスになっていた。
いつもなら俺が先に出勤しているのだが、今日は裕美の初出勤でもあり、たまたま得意先へ直行しなければならなかったこともあり、出社したのが10時ちかかった。
既に尚美が初歩的な事務処理を教えていた。
「おはようございます、足立さん今日からよろしくお願いしますね」
「おはようございます、今日からお願いします」
「稲村っち、足立さん飲み込みが早いから凄く助かるわ」
「尚美ちゃんがそう言うなら本当に良かったな、あんまり急いで詰め込まないようにね」
「分かってるわ、でもこんなに優秀な人が来てくれるだなんて、嬉しくって」
「そんなに言わないで下さい、どこまでお力になれるかわかりませんから。でも、お二人とも明るい方で良かったです。前の職場はちょっと陰湿な方が仕切ってて、よく意地悪されてたんです」
「深くは聞かないけど、うちは和気あいあいだから心配しないで、尚美ちゃんが意地悪したら教えてね。叱ってあげるから(笑)」
「稲村っち、よくそんなこと言えるわね、覚えといてよ! なんてね(笑)」
「ところで名字じゃなくて、下の名前で呼んでいいかな? 裕美ちゃんでいいかい?」
「ええ、私はかまいませんよ、逆に尚美さんの名字を伺いそびれててすみません、なんておっしゃるの?」
「あっ、尚美ちゃんの名字?何だっけ」
「あのね、大山、忘れるかなぁ、ひどいやつ」
「あ、そうそう大山だった、尚美ちゃんは尚美ちゃんだろ、今さら大山さんて呼ばれたいか?」
「そりゃいいけど、本気で忘れてたの?」
「悪いな、冗談だよ、仕事のパートナーの名前を忘れるはずないだろ」
「なら許す」
「な、こんな調子でタメ口なんだけど、仕事は厳しい人なんだよ、俺なんかいつもミスしてしかられるんだから、どっちが上司かわからないよな」
「何自慢気に言ってるの、邪魔邪魔、さっさと自分の仕事して。裕美ちゃんこれやるよ、パソコンのこのソフト使うから覚えてね」
「はい」
素っ気なく邪魔者扱いされたので、デスクについて今朝の得意先に頼まれた見積りを作ることにした。
昼食は各々手弁当か外食になる。
この日の俺は、珍しく昨日の残り物で嫁が作ってくれた弁当だった。
「あら、稲村っち今日は愛妻弁当なの?土日は奥さん孝行したのかな?」
「ば~か、茶化すんじゃないよ、嫁だって何をしなくてもたまには作ってくれるんだよ。尚美ちゃん今日はおにぎりか」
「旦那が朝から釣りに行くからって作らされたの、ここんとこ忙し過ぎて美味しいもの食べてないなぁ、稲村っち何かご馳走してよ」
「給料日前ですっからかん、経費使っていいなら別だけどな」
「なら丁度いいじゃん、裕美ちゃんの歓迎会ってことで高いとこで食事会しよっ」
「さすが、妙案だ、裕美ちゃんいつがいい?」
「えっ、私今日初日ですよ、使いものになるかもわからないのにいいんですか?」
「大蔵省の尚美ちゃんいいって言うんだからいいんだよ」
「こう見えて、稲村っちはこの会社の偉いさんなんだよ。本社からここへ飛ばされてはいるけどね。あとでハンコちょうだいね」
「どう見えてんだよ、全く口のきき方がなってないんだからさ。言っとくけど飛ばされてませんから、立て直しを託されてきてるんだからな、前任の専務の尻ふきみたいなものだけどな。経費の申請書作っとけよな」
「わかってますぅ、裕美ちゃんいつ空いてる?」
「本当にいいんですか?」
「いいのいいの、現場の人たちには悪いけど年に二回は毎年やってるんだから気にしないで。それだけ頑張って働いてるから」
「なら遠慮なく、今月はは主人が長期の海外出張で留守だから、いつでもいいですよ。お二人のご都合で決めて下さい」
「金曜の仕事終わりでどうだ?」
「そうね、うちも娘を学校終わりに実家に行かせればゆっくりできるし、金曜でいいよ」
「じやあ、あとはふたりで決めといてね、」
これで先週から尚美と企んでいた通り、事が運べばとワクワクしてきた。
尚美がいつも予約する料亭旅館に誘えれば、あとの流れは俺が作れる。
尚美を落とした時と同じように、策を巡らす今週は仕事もほどほどになりそうだ。
裕美も一週間真剣に尚美から仕事を教わり、見ていても凄く飲み込みが良いのがわかった。
そして金曜の仕事終わり、いよいよ作戦実行の夜を迎えた。
一旦二人は帰宅して着替えて来ることになっていた。
俺は会社で普段着に着替えて、一足先に料亭旅館に行き、女将さんと中居さんに花代を渡してから尚美の家へ迎えに行く。
「仕込み完了したぞ、裕美ちゃんが落ちるまで孝さまって呼ぶなよ」
「分かってるわ、でも私が居てもいいの?」
「居なきゃダメなんだよ、平等にするって言っただろ」
念入りに示し会わせてはいたが、尚美が気後れしないことを祈るしかない。
裕美を聞いていた住所に迎えに行くと、玄関先で仕事の時や面接の時と違い、大人の装いで待っていた。
膝下の長さのフレアスカートに七分袖のサマーセーター、ちょっと高いヒールを履いている。
後部座席に裕美を乗せて、料亭旅館へ向かう。
一泊二食でお泊まりだ。
到着したのは6時半。
二人は相部屋、俺は別室に入り浴衣に着替えてフロントで待ち合わせる。
食事開始は7時半、風呂に入ってからにしようということにしてまた別れる。
風呂上がりに二人とも薄化粧で宴席になっている相部屋に戻ってきた。
一足先に部屋に入って待っていた俺に
「稲村っち早いね、いいお湯だったね裕美ちゃん、変なことしてなかった?」
「なんだよ、人を変人扱いか?飲んでもないのに絡むなよ」
「冗談ですよっ」
部屋には既に御膳が置かれており、乾杯用の梅酒の盃が注がれている。
「お腹がすいてペコペコだよ、二人とも席について始めよう」
「は~い、裕美ちゃん座って座って」
「今日は裕美ちゃんが主役の歓迎会なんだから、心行くまで楽しんでね」
「ありがとうございます。最初だからこんな歓待受けるとプレッシャーです」
「気にしない気にしない、仕事はしっかりやってくれてるし、遠慮しちゃダメよ。思いっきり飲んで食べようよ。稲村っちは呑めないお馬鹿さんだから、放っておいて私たちは飲もうね」
「あら、稲村さん呑めないんですか?残念です」
「気にしないでいいよ、お酌くらいするからね、今日は裕美ちゃんの日なんだからさ。さあ乾杯するぞ」
盃の梅酒で顔を赤くしてら俺を見て裕美が
「ホントに呑めないんですね、年上に失礼だけど可愛い」
「子供扱いは慣れっこさ、遠慮せずに呑んで」
ビールを注いでやると尚美が横からグラスを差し出してくる。
刺身を食べながら注いでやる。
とりとめもない話をしながら、ビールをやめてチューハイを注文する尚美。
「裕美ちゃんはなにがいい?」
「私も同じものでお願いします」
「お酒強そうだね」
「それほどでもないです、酒癖良くないかもしれませんから酔っぱらう前に謝っておきます(笑)」
「尚美ちゃんも酔うとハイになるから面白いよ」
「稲村っち、余計なこと言わないの、裕美ちゃんはどんなになるのか楽しみぃ」
もうハイになっている。振りをしているのだが。
酒が進むに連れ、裕美の目が座ってきた。
料理もそこそこ味わい尽くし、デザートが出されてあとは酒のみの状況になった。
9時を回った。
中居さんにワインをボトルで頼み、あとはこちらでやると伝えて下がらせる。
「裕美ちゃんだいぶ酔ってきたな、大丈夫かい?」
「大丈夫で~す、尚美さん注いで」
「呑むねぇ、いいよこういうの好きだわ」
二人とも膝を崩して浴衣の裾がみだれている。
尚美に目配せすると、あぐらをかいて裕美の方に向き直す。
「裕美ちゃん、呑もうよ稲村っちは風呂でも入り直してくればぁ」
「邪魔者かよ、お注ぎしますよ姫様たち」
ワインのボトルを手に取り、二人のグラスに残りを注ぐと空になった。
「もう一本頼もうか」
「お願いします、飲めますよね尚美さん」
「飲むよ」
そろそろ仕込みが効いてくる頃だ。
裕美は言葉はしっかりしてるようだが、体がふらついている。
胸元もはだけて下着が見えている。
「裕美ちゃんさ、旦那とエッチするの?」
「ちょっと、稲村さんいるのに下ネタ?」
「いいのいいの、この人無害だから、私が保証する。で、するの?」
「長いことしてないです。尚美さんはどうなの?」
「うちは全くないね、娘が生まれてから全然ない、普段したくならない?」
「そんなこといえませんよ、男の人の前で」
「あ、オナニーしてるんでしょ、してるな。私は子供が寝てからこっそりしてるもん。したくならない訳がないよね」
「いえませんよ、はずかしいから」
「やっぱりオナニーしてるね、言いなよ稲村っちは無害だって」
「、、、」
「恥ずかしいってさ、ワインもらってきて」
部屋を出てもう一本ワインをもらいに行く。
コルクを抜いて部屋に戻ると、尚美が笑って裕美の胸を揉んでいる。
「裕美ちゃんオナニーしてるってさ、どこが感じるのか聞いたらおっぱいだって、女に揉まれても感じるか試してたの、あははは」
「尚美さんのバカ、恥ずかしい、あっ」
「お邪魔なら部屋に戻るよ」
「戻んなくていいよ、見てて」
「尚美さんやめて、恥ずかしい」
「恥ずかしいって言いながら感じちゃってるし、あははは」
「ダメよ、やめて、お願いやめて、ダメ、あっあっ」
「浴衣邪魔だよ、脱いじゃえ、何なら私から脱いじゃうよ」
「ダメダメ」
「ほら、ブラ着けてるからいいじゃん、脱がしちゃおう」
有無も言わさず浴衣を肩から引き下ろし、裕美の肌を露にする。
逆らうこともしない裕美は、体に力が入らない。
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