「アレよりも由美の指の方が気持ち良いよ」
「そうなの?嬉しい」
モニターの時計は十時半を回ろうとしている
ガラスの向こうの作業員達は、先程から降り続く雨のせいか姿を消していた モニターからは相変わらずつまらないAVが流れっぱなしになっている 帰りの高速道路が雨の影響で渋滞しないか、一瞬心配になるが いきなり由美の指が荒々しく雄穴を抉る
「痛っ」
「痛かった? でも気持ち良いのでしょう?」
一瞬でも由美から心が離れた事を、見透かされていたかのようだ
可愛い?
動画だけの関係であった頃、由美は雄穴自慰で狂う自分を、可愛い と表現した
ガタイは良いがいささか肥満気味だし、顔は強面で髭面の自分が 可愛い?
由美が言うには そんな男だからこそ、欲望に身を捩らせている姿が可愛いのだ、と
自分は年甲斐もなく、一人照れて顔が熱くなる感覚を覚えたと同時に、確信した
由美もまた、変態である と
その確信は程なくして確証に変わった
ある日、お勧めのアダルトグッズ店は無いかと尋ねられた 適当にネット販売の店を紹介すると、選べ というではないか
「貴方のお尻と同じように、私にもして良いのよ」
夢中で選び抜き、何点か画像を送り付けた
数日後、由美からの画像には自分が選び抜いた玩具が映っていた
「買っちゃった」
まだ実際に逢ってもいないのに、由美の心と身体は自分に対して開かれていた
「でも謝ることがあるの」
なにか、と尋ねた
「我慢できなくて今、使ってるの」
続く
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