「19」
「あらあら,智子さん・・。ゴム着けなくていいの? ナマでセックスしてたら,旦那さんに悪いわよ・・」
裕美が声をかけると,男は動きを止めた。すでに虚ろな状態の智子には,裕美の言葉が聞こえていなかったようだ。
「どうだった?」
男が裕美に声をかける。
「上手くいったわ・・」
「そうか・・」
裕美はそれだけ伝えるとすぐに部屋を出ていった。智子には二人の会話がどういった意味を持つのか分からなかった。男に尋ねようとした瞬間,下からの突き上げが再開された。すぐに強烈な快感が智子の全身を襲う。
「あっ! ああぁっ!! いいぃ~~~!!!」
「どうだ? チンポが子宮を突き破って,喉から出てきそうだろ?」
あまりの快感に智子の顔が後ろにのけぞる。その細い身体を男の太い腕がしっかりと抱きしめている。男に喉から出てきそうと伝えた智子は,生唾の交換をたっぷりとさせられた。その後も男から激しく愛され,最後は男にしがみついて智子のほうから膣内射精をねだった。最後のほうは何を言ったのかも覚えていないほど,智子は自分を失っていた。
髪から足の先までドロドロになった智子は,その後店のシャワーを借り,帰り間際に男からアフターピルを手渡された。智子は買い物をする間もなく家に帰宅したが,もう娘が帰ってくる寸前だった。腰が蕩けるような快感が未だ残っていたが料理の支度を終え,夫が帰宅する際にはいつも通りの智子に戻っていた。聡史はあの後,呆然自失のまま町の中をあても無く彷徨った。結局,具体的な解決策は見いだせず,それどころか自分まであの女店主を抱いてしまったことを後悔していた。
「智子・・。今日は特に何もなかったかい?」
夫の聡史は一人で夕食を食べながら,妻に問いかけた。
「え? う・・うん・・。特に何も無かったわ。あなたのほうは? 会社で何かあった?」
妻がもし困っているのなら,夫である自分が相談相手になってやるべきである。しかし,聡史は自分も浮気してしまった負い目もあり,結局話を切り出すことが出来なかった。
「いや,会社はいつも通りだったよ・・」
智子は「そう・・」とだけ答えた。夫婦の会話は以前よりどこか不自然なものになっていた。
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