部屋に入ると、ベッドに顔を埋めて泣いた。
こんなことになるなんて、、、
私は被害者のはずなのに。
「姉ちゃん、、、」
突然声をかけられ、思わず飛び起きると、弟が立っていた。
「直樹、、勝手に入るなって言ってるでしょ!」
私は動揺もあり、思わず怒鳴ってしまった。
弟の様子も何だかおかしかった。
年子の弟の直樹も、学校では真面目で成績は私よりも更にいい。
この年になるとお互い交わす言葉も少なくなり、それは年頃のせいか、、中学2年になり、背も私より既に高くなった弟を、いつ頃からか「弟」というよりひとりの「異性」という意識をし始めていた。
弟に対しそんな感情を抱くことを姉として恥ずかしく思い、それも距離をとり始めた理由のひとつだ。
「姉ちゃんのせいで、、俺、もう学校に行きたくないよ」
口を開いた弟から、予想だにせぬ言葉が飛び出し、
「私の、、せい?」
「とぼけんなよっ!みんな知ってるぞ、、姉ちゃんがされたこと、、、」
そう言われ、、次の瞬間、私はまた目から熱いものが流れてきたのを感じた。
、、そうなんだ。学校では下級生にも私のレイプされたことは伝わっているんだ。
それもショックだが、弟に知られてしまったことは更に私を動揺させた。
私たちは仲の良い弟妹だったと思う。今も仲が悪いつもりはないし、きっと直樹も私のことを嫌ってはいない、、いや慕ってくれていると思う。
小さい頃は、私について離れないような弟だった。
お風呂にだって、私が小学5年生になるかならないかくらかまでは一緒だった。
「そろそろお姉ちゃんとお風呂はやめない」
と母に止められるまでは。
「、、で、でも私が悪いんじゃないんだよ」
涙ながらに弁明する私に近づき、弟は急に襲いかかってきた。
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