コダマの股間から漏れていた淫らに湿った音が止まる。
時を置かずして男の身体全体が移動を開始した。
気付かぬうちに全裸になっていた牡と牝、二匹の獣。
仰向けに横たわる牝に覆い被さるようにして、その身体を重ねる牡。
だが、どちらも獣ではあっても捕食するモノと捕食されるモノ、つまり肉食獣と草食獣であった。
その唇で牡は牝の唇を塞ぎ、唾液の絡んだ肉の塊を捻じ入れる。
・・・鉄の・・匂い・・味?
確かに鉄に似てはいる。
その匂いも味も。
だが、似て非なるその匂いと味は、血液中の成分に由来していた。
少女自身の経血に他ならぬ血。
・・鉄・・だけじゃ・・ない・・。
互いの汗も混じっているであろう。
男の唾液もだ。
そしてコダマ自身の淫らな汁も、だ。
それら全てが本来であれば、口にすること自体を忌避すべきものだ。
当然、少女の中にも嫌悪の念がある。
だが、逆に嫌悪の念がコダマの裡に潜む牝を昂らせていく。
皮肉なことに嫌悪の念が強ければ強い程、昂ぶってしまう少女。
堕ちていくことの魅力がコダマの精神を淫らに染めていた。
あ。
・・しまっ・・た・・。
突如として男が少女の両脚を割り、左右に広げた状態で抱え上げたのだ。
考えて然るべき展開に無防備であったことを歯噛みするコダマ。
またもや、あの激痛を味わうのだ。
顔を歪め、息を止め、躯を硬くした少女は覚悟とともに身構える。
だが、それは杞憂に終わる。
勿論、痛みが皆無なわけではない。
だが、充分に解ぐされ、潤ったコダマ自身は、ゆっくりと挿入を開始した肉の槍を受け入れていた。
僅かな痛みはあるが、それを上回って余りある快感が少女の下腹部に生じ始める。
微妙な痒みが生じた部分を掻いているような快感。
掻けば掻くほど痒みが増し、その痒みを解消する為に更に掻く。
・・何?
・・これは・・何なの?
熱く硬い怒張が、コダマの肉襞で覆われた洞窟を擦すりながら奥に進む。
擦すられる都度、無数に存在する肉襞のひとつひとつから、甘い痺れが拡散されていく。
しかも、その痺れは他の痺れと呼応するかのように、その度合いを増していくのだ。
狂ってしまうかもしれない。
狂ってしまうに違いない。
狂ってしまいたい。
異常な迄の興奮に包まれながら、少女は果てる寸前の快楽に苛まれ、溺れていく。
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