【その10】
僕は爆睡しているふりをして、和也と妻の様子を薄目を開けて観察していました。
「奥さんと二人でお酒を飲めるなんて幸せだなぁ」
和也は久美子の手を握りながら言いました。
「ホントですか~?ありがとうございます」
久美子はかなり酔っていながらも嬉しそうに答えました。
「でも・・・ちょっと飲み過ぎたかなぁ~」
久美子は目がまわっているのか、身体をふらふらさせました。和也はそれを受け止めるように妻の肩を軽く抱き寄せました。
「ごめんなさい。ちょっとふらふらしちゃった」
久美子はそう言いながら和也から離れようとしましたが、和也はそれを制止し、久美子を再度抱き寄せました。
「あ、あの・・・」
久美子は困惑していました。
「少しこうしてていいかな?」
和也は言いました。
「どうかしたんですか?」
「こうしてると、すごく癒される」
和也は久美子を抱きしめながら言いました。久美子は酔ってて抵抗できないのか、それとも下手に抵抗して騒ぐのはマズイと思ったのか、和也に身を任せていました。
「毎日の疲れが吹き飛ぶよ」
「あはは。私、マイナスイオンでも出てるかな笑」
「俺には奥さんは最高だよ」
和也が久美子を後ろから抱きしめるような形でした。後ろから両腕を妻の首にまわし抱き寄せていました。
(うわ・・・なんか、興奮する)
僕は薄目を開けて二人の様子を見ながら勃起していました。
次の瞬間、和也が妻の頬に軽く一瞬キスをしました。
「こらこら。ダメですっ」
妻は酔って眠そうな感じでしたが、和也を軽く睨みながら言いました。
「久美子さんが好きなんだ」
和也の言葉に久美子は驚いていました。
「夫がいるんですよ。しかも目の前に・・・」
「わかってるけど、気持ちを抑えられない。久美子さんが好きで堪らないんだ」
和也は再度久美子の頬に軽くキスをしました。
「ダメですってば・・・」
久美子は和也から離れようとしましたが、酔ってて身体に力が入らないのか、抵抗する力は弱い感じでした。
和也は久美子をさらに強く抱きしめました。
「あ、ダメです。やめて・・・」
目の前に夫である僕が寝ていたので、久美子の声は控えめでした。
抵抗する妻の頬に手をあて、和也は久美子の目を見つめました。
「大好きです。久美子さん」
妻が一瞬固まった隙に、和也は久美子の唇にキスをしました。
「ん~・・・ん~・・・!」
必死に和也から離れようとする久美子を力で畳の上に押し倒し、和也は久美子の唇を貪るようなキスをしました。
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