「なんでこんな所まで来てカレー作るんだよ。バーベキューの方が良いだろっ」
「マサヤーっ!ブツブツ言ってないで、あんたも手伝ってよ。校外学習といえばカレーでしょうがっ!」
俺は幼稚園から一緒の梨奈に頭を叩かれながらニンジンの皮を剥く。
「熟年夫婦みたいだねっ」
「こいつが奥さんとか絶対イヤだ。」
「はぁ〜っ?こっちのセリフだしっ」
顔は良いけどこの性格。俺の好みの真逆の女だ。
「早く夜になんねーかな」
「なに?あんた肝試し楽しみなの?」
「べつに。」
本当は楽しみ、すごーく楽しみ。肝試し担当の生徒4人と教師1人以外は男女、生徒教師、関係なくペアになる。そして担当は俺の親友康平。康平にだけはあやちゃんの事を昔から相談してたから、あやちゃんの了承を得て付き合ってる事を話してある。優しい俺の親友は俺とあやちゃんが絶対ペアになるようにしてくれるらしい。
「出席番号順でくじ引いてー」
本当にペアになれるんだろうか。あやちゃんが他の教師になったら、俺が男とペアになったらどうしよう。。
「早く引けよっ」
順番が回ってきた。康平は小声で
「上の方に丸めてるのがあるから、それとれっ」
みんな引き終わるとアルファベットと数字を呼ばれペアごとに並んでく。
「Fの7!」
立ち上がって、周りを見る。誰も立ってない。
あやちゃんが後ろの方から手を挙げ歩いてくる。
こんな時、どんな顔をすればいいかわからない。
みんなに見られてるから、あやちゃんの方も向けないし、康平はニヤニヤしてるし、一部の男どもからはブーイングされるし。おれはそいつらに向かって、わざとらしくガッツポーズをしてやった。
「よろしくね?」
「あ…先生も知ってた?」
「うん。坂本君に聞いてたから」
地図と懐中電灯を貰い、順番に出発する。康平は地図を渡す時もニヤニヤしてた。
「着いたら上見てみ?」
こいつはいつまでニヤけてんだ。
「ひぃーーっ」
「あやちゃん、それ葉っぱ。」
「私、幽霊も怖いけど、虫も怖いよぉ」
「怖いのはしょうがないけど、怖がり方だよ」
「えっ?ひぃっ!」
「ドラマと漫画だともっと可愛く怖がって良い感じになるじゃん」
「可愛く怖がるってなにっ?怖い時の可愛いとかないよ!」
「あやちゃんらしいけどね」
「さっきから、あやちゃんあやちゃんって先生でしょ?」
「だって周り誰もいないよ?」
「えっ?道あってひっ?」
「ハッハッハッ、あってひって何?地図通りだよ?」
「もー笑いすぎっ!」
そんなこんなで歩いてくと少し開けた所に出た。
角の方にベンチが置いてあり地図にもベンチに印がしてあった。
「ここだけど何もないよ?」
「えー、どこだろう?」
「ちょっと座ろ」
座ると星が凄い。あいつ、そういうことか。
「星キレーっ、凄い星だよ?」
「康平の仕業だよ」
「えっ?」
「たぶんここには誰も来ないよ。この地図も俺たちしか持ってないと思う。できた親友だよ」
「二人っきりになるようにしてくれたってこと?」
「多分ね。あいつずっとニヤニヤしてたし。」
「嬉しいなーマサ君と2人でこんな綺麗な星見れるなんて」
俺の肩にもたれ掛かる、あやちゃんの髪を撫でる。あやちゃんの顔を見ると我慢出来なくなってキスをした。あやちゃんから舌を入れてきた。
「クチュッ…んっっ…チュルッ…んぅぅ」
キスで感じてる顔がたまらなくなり
「あやちゃん、あのさ、きょ」
「あやって呼んで?私もマサヤって呼ぶから。」
「あや?今日部屋行っても良い?」
「うん。私も誘おうと思ってた。」
「えっ?良いの?断られると思った。」
「先生の部屋はみんな離れてるし、大丈夫だと思う。」
2人で途中まで手を繋ぎながら戻ると、
「わるいわるい、私たち地図変更前のだったわ」
とわざとらしく言ってきた。
あやは小声で
「ありがとね」
と言うと坂本は俺の肩をバシバシ叩いた
今から緊張してきた
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