10 未来へ (最終話)
大手女性下着メーカー『ルミナス』の営業部次長、岡崎由佳の快進撃は止まるところを知らなかった。
営業部次長という肩書でありながらも、実質的には営業部全体を牽引する司令塔である由佳。
彼女が次々と進める戦略は、市場のニーズを的確に分析し、女性ユーザーの心を見事なまでに汲み取っていた。
右肩上がりの業績が、その手腕を何よりも雄弁に物語っている。
そんな彼女のもとに、ある日、立て続けに二つの「大きなニュース」が舞い込んできた。
一つは、会社の広報担当者から伝えられた、国内で絶大な影響力を持つ女性誌からの、由佳の特集記事を組みたいという依頼だった。
「時代を切り拓く女性トップランナー」という枠でのインタビュー企画だ。
しかも、先方からは、単なるビジネスの成功談に留まらず、由佳の私生活——「自立したシングルマザーとしての輝き」にも焦点を当てたいという、熱烈なオファーだった。
「ぜひ、ご子息の佑馬さんにもお話を伺いたいのです。『商社で活躍中の息子から見た、母としての、一人の美しい女性としての岡崎さんの魅力』。これも今回の特集の目玉になると考えています」
そんな編集者からの熱意も聞かされた。
そして、同じ日の午後。今度は部長とともに、役員会議室に呼び出された。これが二つ目の大きなニュースだった。
重厚なデスクを挟んで向かい合った営業担当の役員が、一枚の資料を由佳に差し出す。
「岡崎君。現在、我が社が苦戦している欧米市場での販路拡大。これを一手に担うプロジェクトの責任者として、君を指名したい。」
由佳がまったく予想もしていない言葉だった。
「光栄ではありますが……家族とも相談し、明日には、ご返事させていただきます」
そう答えて会議室を後にする由佳の頭の中には、仕事の成功や出世への野心など、微塵もなかった。
これを知った、一部の社員の反応は、「岡崎ならば当然の指名」というものがほとんどであったし、同年代の社員からは羨望の眼差しが由佳に送られた。
しかし、由佳の胸のうちは揺れていた。欧米への販路拡大となれば、月の半分は海外出張になるだろう。それはすなわち、佑馬と過ごす、甘く密やかな時間が物理的に奪われることを意味する。
さらに、親子揃っての雑誌取材——。世間が望む「理想的で、仲の良い親子」という虚像をカメラの前で演じることは、今の二人にとって、あまりにも苦しい嘘をつくことに他ならない。
その日帰宅した由佳は、その日あった二つの大きな出来事を、ありのまま、佑馬に伝えた。
「ママの悩みもよくわかるよ。だけど、ものすごいチャンスであるのは間違いないから、俺は、ママが決めたとおりに協力するよ」
佑馬は一切の動揺を見せずに、そう言い切った。
由佳は、自分の気持ちを優先してくれる佑馬には感謝したものの、そのあまりに落ち着いた態度が、彼女にはどこか寂しくもあった。
翌日、由佳が再び役員室に呼び出された際、その場にいた上層部たちは、すでに彼女の「快諾」を確信していた。
「身に余る光栄ではありますが……誠に勝手ながら、このお話は辞退させていただき、私、この辺で退職させていただきたいと思います。」
部屋の空気が凍りついた。その場にいた者たちの顔から余裕が消え、呆気にとられたような沈黙が流れる。
「……君、本気で言っているのか? 条件に不満があったり、悩みがあるのだったら、我々も相談に乗るよ」
「いえ。ただ、息子との時間を何よりも優先したい。それだけが理由です」
「息子……? 息子さんはもう成人して、職場で活躍しているそうじゃないか。何を甘えたことを···。今更、母親がいないと寂しいという年齢でもないだろう?」
役員の一人が、由佳親子を見下すように吐き捨てた。
しかしその言葉は、由佳にとっては、遠いところから聞こえる、ただの雑音でしかない。
彼らにとっての「成功」や「栄誉」は、今の由佳にとっては、何の価値もないことだった。
「……いえ、息子がと言うよりも、私の方が彼と離れている時間を、これ以上、増やしたくないのです」
「信じられん。こんなチャンスをみすみす···。」
一人の幹部がそう言うと、それを追うように、次々と男たちが頷く。
そこで、別の幹部が下品な笑顔を浮かべながら口を開いた。
「……もしかして、君たち親子は、世間に言えないような特別な関係じゃないよな」
複数の重役の笑い声。
その瞬間、由佳の顔には、清々しいまでの微笑が浮かんだ。
「どうぞご自由に。何と思ってくださっても結構です。失礼いたします」
驚きと怒りに震える役員たちを背に、由佳は一度も振り返ることなく、部屋の扉を閉めた。
帰宅した由佳を、リビングで佑馬が静かに迎えた。いつものように「おかえり、ママ」と一言だけ言うと、静かに微笑んでいる。
そんな佑馬を見た途端、由佳はリビングに崩れ落ちた。
「辞めてきたわ、佑馬……。私がそうすることは、あなたはもう分かっていたんでしょう···?なんか···すごくすっきりしたわ」
「うん。ママは必ず、そうすると思っていたよ。」
佑馬のその言葉に勇気づけられた由佳は、そのまま、自分が長い間、心の一番奥底に隠していた思いを、震える声で語りはじめる。
「······私、あなたに嫌われるかもしれないと思って、ずっと言えなかった。でもね、私ずっと前から思っていたの······本当は、私···自分のすべてを···何から何まで、あなたに支配されたいの。これからの仕事も、服も、髪型も···心の中まで……全部。私···あなたの完全な所有物になりたい......これが、ずっと言えなかった私の最大の願いなの......だから···今以上、あなたと離れるなんて、絶対にできないの」
由佳の瞳から、大粒の涙があふれている。それが、これまで周囲から「完璧」と言われてきた女が抱き続けた、心の叫びだった。
涙を流し、縋るような瞳で自分を見上げる由佳を、佑馬は静かな眼差しで見下ろしていた。
「……そうか。やっと言ってくれたね、ママ」
佑馬の声は、驚くほど低く、落ち着いていた。そこには動揺も、戸惑いもない。由佳は一瞬、そのあまりの冷静さに緊張した。
「俺も……本当はずっと、そうしたいと思っていた。ママを、誰の手も届かない場所へ連れていって、俺だけのものにして、その一挙手一投足までを、俺が支配したいってね」
佑馬はゆっくりと腰を落とし、由佳の顎を指先で掬い上げた。
「でも、ママは社会的に、あまりにも立派になりすぎていた。世間はママを『理想の上司』とか『完璧な母親』と見ていたし、ママもそれを完璧にこなしていたからね……。実のところ俺は、その仮面を剥ぎ取るタイミングを、ずっと測っていたんだよ」
由佳は息を呑んだ。
『この人は、ただ支配したいだけの男ではない。私の立場も、弱さも、全部わかったうえで受け止めようとしている』
由佳は、ようやく確信していた。——この人こそ、自分が仕えるべき相手なのだと。
「でも、ママは、自分でその道を選んで邪魔なものを捨ててきた。……いいよ。今日から、ママのすべては俺が引き受ける。明日、何時に起きるか。何を食べるか。どんな服を着て、誰と話し、何を想うか。……すべて、俺の許可が必要だけど、それでいいのかな?」
由佳の瞳は歓喜に満ち、とめどなく涙があふれる。
それは、降伏した女の顔ではなく、探し求めていた神にようやく出会えた信者のような、恍惚の表情だった。
「はい……。ありがとうございます。 私、心の底から嬉しいです。佑馬。……いいえ、ご主人様······?」
由佳が初めて口にしたその呼び名に、佑馬の口角がわずかに、愉悦に歪んだ。
「……いい返事だね。喜んでもらえて俺も嬉しいよ。でもねママ···お互いの呼び方は、これからも「ママと佑馬」にしようよ。ご主人様なんて、安っぽいSMプレイみたいで好きじゃないな。それに、それが癖になったら、他の誰かがいるときにも、それが出ちゃいそうだし···。」
そう言うと、佑馬はいつものように明るい笑顔を見せる。
「うん。」
佑馬の優しい笑顔と言葉を全身に浴び、由佳は「命ある限りこの人に尽くし、何があっても仕え続けたい!」と、心に決めた奉仕者は、美しい泣き笑い顔を主に向けた。
数か月後。
郊外に新たに開店した、おしゃれな女性用下着の店『Salon de YUKA』
二人は今、その店内にいた。
会社を去った二人が作り上げたのは、表通りから一本入った静かな場所にある、セレクトショップだった。
元商社マンの佑馬と、下着のプロである由佳が、自分たちの目で直接集めたランジェリー。
それに加え、由佳による、女性の身体を最も美しく見せるためのフィッティング。
このコンセプトが年代を問わず好評を博し、二人の店のスタートは順調そのものだった。
しかしこの店は、二人が一日中、誰にも邪魔されずに寄り添い続けるための「聖域」でもあり、店内の至る所に、二人の秘密が散りばめられている。
特に、店内の奥にある防音完備のカウンセリングルーム。そこは、血縁同士のカップルからの相談を受けるための秘密の場所にもなっていた。
それと同時に、スタッフの目を盗んで、佑馬が「自分の所有物」である由佳を慈しみ、愛でるための場所でもあった。
店員として雇われた二人の女性は、二人の関係を知った上で、心からの敬意を持って仕えている。
彼女たちもそれぞれ、実の父親、実の弟と愛し合う身であり、この店は「いつか自分たちも辿り着きたい、愛の完成形」でもある、憧れの場所なのだ。
ある日、スタッフの二人が出勤してくる20分前。
朝の光が差し込む静かな店内で、由佳は鏡の前に立ち、佑馬のチェックを受けていた。
「ママ、今日のそのブラウス……少し透けすぎじゃないかな。中のレースが、僕以外の目にも触れちゃうね」
事務デスクから立ち上がった佑馬が、由佳の背後に忍び寄る。その手は自然に由佳の細い腰へと回された。
「……あら。でもこれ···あなたが今朝、今日の私の肌にはこの『深紅』が似合うって、選んでくれたのよ」
由佳はいつもの穏やかな微笑みを浮かべながらも、佑馬の指先がブラウス越しに肌をなぞる感触に、身を縮める。
「そうだね。……でも、あまりに綺麗すぎて、他の誰かに見せるのが惜しくなったんだよ」
佑馬の声が低くなり、彼は由佳を促すようにして、奥のカウンセリングルームへと誘う。
この瞬間、由佳は主が何を考えているのかを悟り、鼓動は一気に高まる。
「……佑馬、大丈夫?もうすぐあの子たちが来るわよ」
「大丈夫だよ。ママは俺に逆らう気?……」
「いえ··· そんな···嬉しいです......」
防音扉が静かに閉まる。
客からは「仲の良い親子の店」として知られるサロンの開店前、美貌の女性社長は、壁に両手を突いたまま、笑顔の男性店長に、あっという間に貫かれていた。
「あぁぁ... いきなりそんな···。······すごいわ··· ゆうべもあんなに激しかったのに......うぅぅうううう···」
「俺がやりたくなったんだから仕方ないだろ。ほら···ママ······こっちを向いて、恥ずかしいぐらいに舌を出してごらんよ......」
「はい···っ···もう···エッチなんだから··· ぁんっ··· こんな短い時間でも、私を使ってくれるなんて······愛してるわ······あぁぁぁあああ」
「おはようございます! 今日もきれいですね···由佳さんっ!!」
数分後、出勤してきたスタッフの二人は、ほんのり上気した顔でフロアに戻ってきた由佳を見て、すべてを察したように、憧れと羨望の入り混じった微笑みを向けるのだった。
その日の午後のことだった。
「……あの······私···ここで相談に乗ってくれるって聞いて、来たんです」
フィッティングルームの鏡の前で、下着姿になった絵里は、震える声でそう切り出した。
大学を卒業したばかりだという彼女は、自分の肌を隠すものがない無防備な状態で、心の奥底に抱えていた葛藤を、ポツリポツリと語り続ける。
「私···お父さんと二人で、どこへ向かえばいいのか分からなくて……」
絵里の瞳が、鏡の中で潤んでいる。
「父も、駐車場で待っている車から降りられないんです。「私と一緒に来て、どんな下着が似合うか見てよ」って言ったのに···。私を大切だって言ってくれるけど、そのたびに『自分は父親失格だ』って……。私が、すごく、お父さんを苦しめているんですよね···。娘のままでいられなくなった私のせいで···、お父さんは……」
うつむき、白く細い肩を震わせる絵里。そんな彼女の背中に、しなやかな手つきで新しいブラジャーを添える由佳。
かつて数多くの女性を下着で輝かせてきた由佳だが、今の彼女が放つ空気は、もっと優しく、温かなものだった。
「苦しめてはいないと思うわ、絵里さん。あなたは、お父様にご自分の正直な気持ちを伝えているだけでしょ···」
絵里を包み込むような由佳の語り口は、これ以上ないほど慈愛に満ちていた。
「私よりも、もっとあなたの気持ちに答えられるスタッフがいるから、その子と奥で話すといいわ」
由佳は鏡越しに、傍らで静かに控えていたスタッフの沙織へと視線を送る。
実父と愛し合う沙織は、絵里と同じ葛藤を乗り越えた者として、そっと絵里の手を取り、奥の部屋に移った。
「……私の父も、最初は今のあなたのお父様と同じように、自分を責めてばかりいました。でも、私が『私がパパ以外の人と一緒になって、本当に私が幸せになれると思ってるの?』って、投げかけたとき……父の瞳から、迷いが消えたんです。……絵里さん、今、二人を救えるのは、娘としてのあなたじゃない。お父様としか幸せになれないことが分かっている、一人の『女』としての絵里さんだけなんじゃないかしら」
「……父とでしか幸せになれない...... そうですよね···あぁ、本当にそのとおりです!」
「そう。絵里さんに似合う、この下着を選んだのは、あなたや私たちだけど、これを脱がせることができるのは、世界中でただ一人、あなたのお父様だけですものね。……車に戻ったら、お父様に言ってみたら?私は、絶対にパパでしか幸せになれないのよって···、って」
沙織の言葉に、絵里は呑み、ゆっくりと顔を上げた。
「……はい。私、父のところへ戻ります。今日、ここで選んでもらった下着姿を見せて……父が、一人の男として私を抱きしめられるように、私からぶつかってみます」
迷いが晴れた絵里の表情に、かすかな赤みが差す。
気がつくと、そこには聖母のような微笑みを向け、大きく頷く由佳の姿もあった。
主である佑馬によって、一人の「女」として完成された由佳の仕草には、迷える者を救済するような、神々しい光が宿っていた。
駐車場で、父親が待つ車に乗り込む絵里の姿を、窓から静かに見守る由佳と沙織。
「……よかったわね。あの子、きっと今頃、お父様に最高の告白をしているはずだわ」
由佳のその言葉に、沙織がかぶせるように呟く。
「あぁあ。私も帰ったら、夕飯の前にお父さんに抱いてもらおう···ッと···」
二人は顔を見合わせ、声を出して笑い合った。
一仕事を終えた由佳がデスクに戻ると、佑馬が待っていた。
「いい仕事をしたね、二人とも。……でも、他人の幸せばかり考えて、僕を放っておくのは感心しないな」
佑馬の大きな手が、由佳の腰を引き寄せる。
「……っ、ごめんなさい……佑馬。……でも、彼女たちを見ていると、あの日、あなたが私にしてくれたことが、どれほどすごいことだったか、改めて思い知らされるの」
佑馬に向けられた大きな瞳には、かつてのキャリアウーマンの鋭さはなく、自分を導いてくれる若き主への、無条件の愛と忠誠心だけが宿っている。
「……だったら、その感謝を、今すぐ僕に示してよ」
佑馬が防音のカウンセリングルームを指差す。由佳は頬を染め、迷うことなくその扉へと、主の一歩後ろを歩き出すのだった。
二日後。閉店直後の『Salon de YUKA』。
スタッフの二人が定時で店を後にすると、入れ替わるように、一組の男女が姿を現した。
「途中で渋滞に捕まっちゃって、こんな時間にごめんなさい。」
それは深い紺色の着物を見事に着こなしたさとみと、以前より一気に男らしさを増した弘樹だった。
「由佳さん、佑馬さん。開店おめでとうございます。本当に素敵なお店ですねぇ···。」
二人で店内を見回し、感激しながらそう言うと、さとみが由佳に花束を手渡す。
さとみが持参したそれは、成熟した美しさを表現しながら、レースのランジェリーのように繊細な花束だった。
「うわぁ、とってもきれい···。忙しいのにわざわざ来てくれたの? すごく嬉しいわ、お二人とも、もちろん今日は、うちに泊っていけるんでしょ?」
由佳は心を許した親子の突然の訪問を、心の底から喜んだ。
「せっかく来てくれたんだから、ママ、さとみさんにお似合いの下着を、何点か選んであげたら?」
佑馬も心からの笑顔で二人を歓迎する。
さとみを伴ってフィッティングルームへ入った由佳は、慣れた手つきで彼女の和服の帯を解いた。
重ねられた布が滑り落ち、白い肌が露わになった瞬間、由佳は思わず息を呑んだ。
「……あら」
さとみのうなじから肩、そして豊かな胸元にかけて、執拗なまでに刻み込まれた紅い痕。それは単なる愛撫の名残りではなく、「この女は俺のものだ」と、周囲に知らしめるために、男が刻んだ歯形だった。
「ふふ、素敵ね···。弘樹くん、よほどあなたを、自分だけのものにしておきたいのね」
「······由佳さんには、何も隠し事なんてできないわね……。こんなことしなくても、私は一生、弘樹だけのものなのに···。でも、彼にこういうことをされるのって、···実は、私も、嬉しいの……」
さとみは羞恥に顔を染めながらも、その印を誇るように身体を震わせる。
由佳は彼女に最もふさわしい、肌を艶やかに透かすボルドーのレースを纏わせた。
「よくお似合いよ。最後の確認は、やっぱり弘樹君にしてもらいましょうね」
由佳は試着室を出て、応接セットで佑馬と会話を楽しんでいた弘樹を呼ぶ。
そのすれ違いざま、彼の肩にそっと手を置き、由佳が耳元で囁いた。
「お母さん、すごく似合っているわ。もしもあなたも気に入ったら······私たちを気にせず、そのままさとみさんを好きにしていいのよ。彼女もきっと、それを望んでいるはずよ」
弘樹は声を出さず、ただ大きく頷いて密室へと踏み込んでいく。
その直後、カーテンの向こうから、衣擦れの音とさとみの短い悲鳴、そして深い男の吐息が漏れ出した。
「弘樹……っ、待って。由佳さんたちが見てる……あぁっ!」
「大丈夫だよ、母さん。あの二人なら分かってくれてるって···。それにホントは、母さんも俺に全部見せたいんだろ。いつもそう言ってるじゃないかっ」
「ダメよ...... 弘くん··· あぁぁあああ こんなところで......」
「なんだよ。結局もうビチョビチョじゃないか···」
「ダメぇ...... あっ··· あっ··· お願い···そんな... いきなり...... もうぅぅう···あぁぁあああ」
抑えきれない親子の悦びが響き渡る中、佑馬が静かにフィッティングルームの扉を開いた。
そこには、立ったまま壁に押し付けられ、正面から息子の情熱的な起立を受け入れている母親の姿があった。
「あぁぁああ ダメだってば···こんなところで......せっかく選んでもらった下着がぁあ······」
「いい光景だ、弘樹くん。下着なんか気にせずに、君たちの絆がどれほど強くなったか、二人の成長ぶりを俺たちに見せつけてくれないか」
佑馬からの、静かで優しい命令が下った。佑馬の隣には、すべてを悟った表情の由佳が、瞳を潤ませながら二人を見ていた。
弘樹は、さとみの片足を大きく上げ、髪を掴んでその顔を佑馬たちに向けさせる。
「……はい、佑馬さん。……母さん、いいよね。俺たちが辿り着いた今の状況を、恩人の二人に見てもらおうよ」
「……はい、弘樹さん……っ。私も···ぅぅうううう......私たちのすべてを……見ていただきたいです……っ!」
さとみは涙を浮かべながらも、誇らしげに息子の支配を受け入れていく。
それはもはや「親子」という枠を完全に踏み越えた、一人の男と女による、濃密な「愛の儀式」だった。
「母さん、正直に言っちゃえよ···僕たちは、今日、なんでここに来るのが遅くなったんだっけ? 本当は、渋滞なんかじゃないよね···」
「······はい···由佳さん、佑馬さんごめんなさい......。本当は···私の着物姿に興奮してくれた弘樹さんが··· どうしても、着物姿の私を...犯したいっていうので······その···私たち... 途中でラブホテルに入って···あぁぁぁああ... 弘樹さんに犯してもらっていました···ごめんなさい···あぁぁぁああああ......」
獣のような叫び声を上げながら、二人だけの世界に身を投じている母と息子。その姿は、美しくさえあった。
「そこで、僕たちは何をしたんだっけ? さとみの口から、正直に言ってごらんよ······ほら···っ···全部···」
「うぅぅうううう··· 部屋に入った途端に、着物の裾をまくられて···あぁ···愛撫もなしに、おぉぉおおお···弘樹様に、いきなり犯してもらいました···あぁぁああ」
「そうだよね。さとみは、どこを犯されたんだっけ? でも···お前は全然、嫌がらなかったよな··· そうだろっ!」
「おぉぉおおお···そうです······いきなり···さとみのおまんこ、ご主人様のおちんぽが······あぁぁぁあ···ズボズボって···入ってきましたぁ···あぁぁあ...でも、さとみは···あぁぁあああ···とっても気持ち良かったですぅぅうう··· おぉぉおおおおお···」
「この歯形は、いつ、つけたんだっけ?」
「その時です···あぁぁぁああ···私から弘樹様にお願いして、付けていただきました...... あぁぁんんん···私から、あなた様への服従の証として······おおぉぉおおおお イクっ もうイッちゃいます... 弘樹様、私、もうダメですぅぅうう···あぁぁああイキます・・・っ」
「あぁぁああ さとみ··· 俺もイク···我慢できない···どこに出せばいいんだ?」
「中に... そのまま、さとみの中にくださいっ...... 全部···ぜ ん ぶ···く だ さ い......あぁぁあああああ」
「イクっ··· 出すよっ! 全部、お前の中に出すからね······さとみぃぃいい······」
店内に響き渡るほどの叫び声を上げながら、二人は同時に散った。
さとみは白目をむいて、その場に崩れ落ち、床に倒れてもなお、何度も痙攣を繰り返した。
その姿は、数か月前の二人とは、完全に別人のようだった。
由佳が見繕ったレースの下着は、弘樹の手によって無残に剥がされながらも、幸せそうにフィッティングルームの床に散っていた。
さとみと弘樹は嵐のような絶頂を迎え、奥のスタッフルームで休んでいる。
フィッティングルームには、濃厚な「獣親子の残り香」が漂っていた。
由佳は、乱れた呼吸を整えながら、清掃用具を手に取って、『その場所』の後始末に取り掛かる。
足元には、弘樹によって無残に引き裂かれたボルドーのレースが、美しい死骸となって転がっている。
「……すごかったわね。あの二人」
由佳は床に膝をつき、二人の情事の痕跡を、丁寧に拭い始めた。
かつて多くの部下を指揮し、多額のプロジェクトを動かしてきたその指先が、今は他人の、それも実の息子に犯し抜かれた女の残骸を拭っている。
「ママ。……掃除は、明日の開店前に、スタッフにやってもらえばいいんじゃない?」
背後から、佑馬の低く、乾いた声が響いた。
由佳の手が止まる。振り返ると、佑馬はドアフレームに手をかけ、由佳を見下ろしていた。
「いいえ……これは、私の役目よ。あの人たちの『成長』を見せてもらったんだもの……。こうして、二人が交わった場所を清めていると、私まで……素敵な悦びに、浸れる気がするの……」
由佳の声は、微かに震えていた。
自分たちが背中を押して結ばれたさとみと弘樹。その親子の成長を見るのは、由佳にとっても大きな喜びと興奮だったのだ。
掃除をするために屈んだその姿勢は、期せずして、佑馬に尻を向けて跪く格好になっている。
「うん、それは俺も分かるよ……。たしかに、あの二人は、ものすごいスピードで変化と成長をしているよね」
佑馬はゆっくりと歩み寄ると、膝をついたままの由佳の背中に跨り、背後からしなやかな髪を掴み上げた。仰け反らされた由佳の視界に、鏡に映る自分の姿が飛び込んでくる。
「ほらっ···よく見てごらん。床に這いつくばって、他人親子の匂いを嗅ぎながら、顔を上気させている。スタッフが慕う『由佳さん』の、これがもう一つの顔だよ。……ママは今、何を感じているの?」
髪を掴む佑馬の手に、さらに力がこもる。痛みが走るはずなのに、由佳の体温と脈拍は、異常なほどに跳ね上がった。
「さとみさんたち……私たちの店で···私たちが見ているのに、あんなことをして……。そう思うのに、興奮が止まらないの……。佑馬……。私、あの二人を見ていたら……自分の、奥が……信じられないほど、熱くなって……」
由佳は、今にも泣きだしそうな顔で、鏡越しに佑馬を見る。
かつて磨き抜かれたキャリアを誇った女が今、他人の情事の余韻が残る閉鎖空間で、実の息子の足元で這いつくばっている。
「掃除はもう終わりにしなよ。······ママ。なんでかって言うとね···。ママが今、すぐにきれいにしなくちゃいけないのは、俺のここなんだよ。実は俺も···情けないぐらいに湿っちゃってさ···」
佑馬の指先が、由佳の顎を掬い上げ、自分の方を向くように命じた。
由佳は、泣き出しそうな、それでいて悦びに震える瞳で、自分を支配する唯一の「主」を、跪きながら見上げた。
「やっぱり···?私だけじゃなかったのね······。私、佑馬もそうなっているなんて···なんか、すごく嬉しいわ」
「さてと······さとみさんたちが狂った、この場所で、俺もママをいただこうかな。奥の部屋では何度もヤッたけど、ここではまだ、したことないもんね」
そう言うと、佑馬は由佳を立たせ、身に着けたものをゆっくりと剥ぎ取りはじめる。
奥の部屋では、さとみ親子が由佳と佑馬の閉店作業が終わるのを待っている。
それでも、今の由佳には、さとみたちを待たせる罪悪感よりも、目の前で自分を見つめる息子のオスの視線の方が、圧倒的に魅力的だった。
佑馬は、由佳の衣類をすべて剥ぎ取ると、自らもすべてを脱いで、フィッティングルームの鏡の前に立った。
「ママ、俺たちの姿を、じっくり見てごらんよ···。俺たち、もう5年近くも仲良しだよね」
「······うん···。あらたまって言われると···なんか恥ずかしい···。でも、こうして見ると······あなたは益々男らしくなっているのに···私の体は······やっぱり老いてる...」
「そんなことないよ。ママはどんどんきれいになってるよ。···特に、離婚した後と···会社を辞めて、俺に一生、尽くし続けるって言ってからのママは、すごくセクシーになって······もう、最高だと思うよ」
「本当に?······私、どんどん醜くなってない···?。······いつか、あなたに飽きられるんじゃないかと···私···やっぱり不安なの......」
「今でも、そんなこと、思ってるんだ···。それって、まだ、俺のことを信じ切れてないってことになるんだよ」
「だって···あなたはずっと美しいのに···私は···こうだから······」
由佳は鏡に映った全裸姿の自分に、あらためてため息をついた。
「ママは、あの日から全然変わってないってば。······あの日、俺に、無理やり抱かれてから、ちっともね···」
「嬉しいわ。すべては、あの夜···あなたが私を襲ってくれたから······。だから、今があるんだわ」
「後悔してない?」
「そんなこと、あるわけないでしょ···。あなたに襲われて···私、すごく嬉しかったって、何度も言ったじゃない」
「あの時のママ···最初は抵抗してたのに······途中から、感じちゃって···めっちゃエロかったよね···」
そう言いながら、佑馬は背後から、年齢をまったく感じさせない由佳の乳房を、子猫を抱くように支え、優しく揉みはじめる。
「あぁ···いやん······っ。···あの時のことを思い出すと、今でも恥ずかしいわ···。 なんか、今日の触り方···とっても優しくて······すごく、エッチ···」
「あの日って···、今思い出してみると···何が一番気持ち良かった?」
「···え?······何って言われても······あの日、起きたことは、どれも全部···すごかったけど······」
「そんなのダメだよ。今、振り返ってみて、一番、頭に残っていることは何かって聞いてるんだよ」
「······ キ···ス···かな。······最初にあなたがママの中に無理やり入ってきたでしょ···?その時もすごかったんだけど···。ママの中に入った後に、あなたがキスしてきて···私も我慢できなくなって、すごいキスになっちゃって······あの時、私···すごく興奮したわ···。···あぁ、私······佑馬とこんなキスしちゃってる······って···」
「じゃあママは、俺とのセックスよりも、キスの方が興奮したってこと?」
「もちろん、佑馬が入ってきた時もすごかったわよ···。佑馬って、こんなに熱くて大きかったんだ······って。でも、あれは···あなたが一方的にしてきたことでしょ···?だけど、あのキスは······私も、自分から舌を絡めちゃったから···。私、母親なのに···って···あぁ、今、思い出しても、ドキドキしちゃう···」
言葉を繋ぐうちに、二人の頭の中は、あの頃の世界に戻っていた。
佑馬はあらためて、由佳を立たせ、衰えることを知らない由佳の全身を、余すことなく鏡に映し出した。
「ママ、よく見てごらんよ。俺たち···今では、こんなことも平気でやるようになっちゃって···」
佑馬は由佳の乳首を指の間に挟みながら、相変わらず見事な乳房を揉む手に力を込める。
「あぁぁ、あなたの揉み方が、いつもみたいになってきた···」
「ねぇ、ママ······今···欲しい?」
「······うん···ほしい···ママ···今すぐ、あなたがほしくなっちゃった···」
「いいのかな?奥の部屋で、さとみさんたちが待ってるけど···?」
「······だって···あの二人だって、さっきあんなに見せつけたのよ。少しぐらい待ってもらっても、いいんじゃない···?」
由佳が悪戯っぽく言葉を返す。
佑馬は、昔の自分たちを思い出していた。
父が不在だった、あの夜。母への思いを抑えきれずに、無我夢中で母に襲いかかったこと。
最初は必死に抵抗していた母が、次第に自分を受け入れ、本気で感じてくれたこと。
本当は、母も自分ことを、「男として好きだった」と言ってくれたこと。
「ママ···あの時の···、最初の3連休の俺たちって、マジですごかったよね···」
そう言いながら、佑馬は母の股間に手を伸ばし、薄い陰毛の中の潤んだ部分に触れていく。
「···ぁぁああ···うん···本当にすごかったわ······。あなたが何度も、ママを抱いてくれて······その度に、私···何度もイッチャって······。あの3日間で、私はもう、ずっと佑馬の女になるんだ···って心に決めたの。······あぁぁあああ···思い出しちゃう......」
「うん、あの3日間で、ママはどんどん、俺の言うことに逆らわなくなって···恥ずかしい言葉も言えるようになっちゃったよね」
「そうよ···あの時ママは、完全にあなたの女になったのよ。あぁぁぁああ···思い出しちゃう...入れて···っ···このまますぐに入れて......」
「じゃぁママ···あの頃と同じように、ちゃんとお願いしてみたら?」
「はぁぁあ···佑馬···ママのオマンコに...あなたの硬いチンポを···お願いだから入れて頂戴······あぁぁぁああ···恥ずかしいわ......」
佑馬は由佳を鏡に押し付けると、大きく両脚を割り、背後から一気に突き上げた。
「あぁぁああああああああああああああああああ」
それは、奥にいるさとみ親子にも明らかに届く、長く、けたたましい叫び声だった。
「思い出して感じてるんだね、ママ··· だってママは、俺に犯される前から、俺のことを考えながらオナっていたんだもんね。そうだろ!?」
佑馬の塊は、躊躇なく母の体の奥をとらえていた。
「あぁぁあああ···そう···そうなの......。ママは、あなたに襲われる前から···あなたの硬いチンポを、こんなふうに突っ込まれることを想像しながら、自分でオマンコを弄っていたのよ......あぁぁぁああ...おかしくなるぅぅううう······」
気がつくと、由佳の叫び声を聞きつけたさとみと弘樹が、何事かと駆け付け、そのまま二人の行為にくぎ付けになっていた。
いつもは、何事にも動じることなく、優雅に振舞っている由佳が、息子に貫かれ、佑馬の言葉に反応している。
体を震わせ、卑猥な言葉すらも、ためらうことなく口にする由佳。さとみと弘樹にとって、聖母のこんな姿を目の当たりにするのは初めてだった。
そして、『あの由佳さん』が、ここまで淫らな女性であるとは、想像すらしていなかった。
「···由佳さん······きれいよ···本当にきれいだわ···」
さとみは弘樹にもたれかかりながら、心の内を、そのまま吐き出す。
その気持ちは、弘樹にとっても、まったく同じことだった。
さとみとすべてを認め合い、許し合って、母を完全に支配していると自負していた自分が、まだまだ蒼いと感じていた。
さとみ親子の存在を知った佑馬が、由佳を後ろから貫きながら体の向きを変え、由佳の体を二人に向ける。
「ほら、ママ···、ママがどれほど、俺のことを好きなのか、さとみさんと弘樹君の前で全部話してごらんよ···どんなことも、隠さずに全部······」
「あぁぁああ...私···5年前にこの人に犯されたの···あなたたちも知ってるうちのリビングで···。···嬉しかった···やっと犯してくれたと思って、幸せだったの···。あぁぁぁああ···それにね···私、抵抗するふりしていたけど······この人のオチンポが入ってきた瞬間から······本当は、気持ち良くて、泣きたいほど震えたのよぉおお······」
「他には? 他には俺たち、どんなことをしたんだっけ? ほら···全部、正直にっ!」
佑馬は、大きく腰を動かしながら、由佳の答えを促す。
「あぁぁああ···夜のサービスエリアの車の中でも、やったわ···。せっかく、二人で過ごせると思っていた休日に···私、仕事になっちゃって······夜に、この人が、車で駅まで迎えに来たら···すごく怒ってて···私は、家ですぐに抱いてほしかったのに······そのまま高速に乗って、サービスエリアに連れて行かれて······。人がたくさん、すぐそばを通っているのに······この人、すごくイジワルで···あぁぁぁああ、そこでハメられたのぉぉおお······あぁぁすごい···思い出しちゃう······すごいわ···佑馬っ······」
興奮と快感で前に崩れそうになる母の両脇に手を差し込み、由佳が倒れることすら佑馬は許さなかった。
「まだまだあるだろ!?ほら、俺たちがくっつけちゃった、さとみさんたちに、もっと、もっと告白してみろよ··· ほらぁっ!」
由佳の乱れぶりと、さとみ親子の視線に興奮した佑馬が、さらに激しく由佳の下半身を攻めながら、額に手を当てて、さとみたちの方を向かせる。
「まだイッちゃだめよ、由佳さん。もっと···私たちに、もっと聞かせて······」
弘樹に体を支えられながら、かろうじて姿勢を保っているさとみの声が、明らかに震えている。
「母さん···佑馬さんたちすごい···この二人、やっぱりすごいよ······僕、一生、この人たちについて行きたい」
弘樹は母の体を支えながら、その肩に手をまわして引き寄せ、思わず、さとみの頭頂部に唇を押し付けている。
「ほらっ! 由佳···。 他にもあるだろ···お前の秘密を、全部···この二人に話すんだよ!すべて隠さずに···ほらぁ···」
佑馬が発した、この言葉の直後、由佳が突然、思いつめた表情で押し黙った。
店内には、佑馬が背後から由佳を攻める、肉のぶつかり合う音だけが響きわたる。
突然の由佳の沈黙に、さとみも弘樹も、そして佑馬さえも、いったい何が起こったのかと、彼女に視線を注いだ。
しばらくの沈黙の後、迷いを断ち切った様子の由佳が、重い口を開いた。
「······わかりました···。私···佑馬にも、ずっと言えなかったことを······話します······」
普段はきれいな高音で話す由佳。その由佳が、いつもより低い声で何かを告白しようとしている。
その場にいた全員に緊張が走り、由佳を激しく突いていた佑馬の動きも止まった。
佑馬をしっかりと胎内に納めたまま、佑馬の方を一度振り返ってから、由佳はゆっくりと語りはじめた。
「······私···本当は···あなたを産んだ時から···あなたのことを、男として愛しはじめた気がします···。あなたを産んだ後、私···一度も夫とセックスをしていません。「あなたには、父親が求めてこなかった」と言ったけど···本当は、全部私が拒んだんです......」
それは、さとみたちに聞かせるためと言うよりも、由佳が佑馬に向けた告白だった。
「そうだったのか···。でも、俺が赤ん坊のころから···って、どういうことなの?」
「···あなたに軽蔑されそうで、ずっと言えなかったけれど······全部、正直に話すわね···。私···生まれてきたあなたを初めて見たときから、将来ずっと、あなたを···誰にも渡したくないと思ったの···」
その声は震えていた。一言ずつを懸命に絞り出すように、由佳は言葉を続ける。
「うん···」
母の言葉を、佑馬はしっかりと体を繋げたまま、真剣な表情で聞いている。
すぐ近くにいるさとみたちも、瞬きすることも忘れて、由佳の独白に耳を傾けていた。
「だから···名前も···絶対に私が考えるって言って···【佑馬】って付けたの···。【佑】って、『助けるとか守る』という意味だけど···私は死ぬまで、この子と二人だけで、お互いを守り合いながら生きていきたいって思った······誰にも渡さずに···私とあなたの二人だけで······」
「···そんな頃から、佑馬さんを······」
さとみの独り言が、大きな吐息とともに、漏れ出す。
「······私、あなたにお乳を飲ませるときも···絶対に、誰にも見られないようにして、あなたと二人だけであげていたの。だって···あなたに乳首を吸われるたびには必ず······私······いつも、イッちゃったから......」
「そんなふうに、ずっと俺のことを···」
由佳の言葉に感動した佑馬が、思い出したように、腰の動きをゆっくりと再開させる。
「そう···。私って···異常でしょ······。そんなときから、私···ずっと、あなたの女になりたかったのよ......あぁぁあ···」
「ママ···俺、めっちゃ嬉しいよ...そんな人に産んでもらって···その人と結ばれて······俺は最高に幸せ者だよ」
佑馬が、腰の速度を徐々に上げていく。
「佑馬···っ···それ、本当?······軽蔑しない?···ホントに、そう思ってくれるの?」
「もちろんだよ、ママ!······あぁぁママって最高の女だよ!!ねぇ、俺···ママの顔を見ながらしたい...」
佑馬は、由佳を荒っぽく押し倒して仰向けにすると、母の股を大きく開き、再び、その中心に自分を埋め込んだ。
「······あぁぁああ···嬉しいわ···。ねぇ···私···もっと恥ずかしいことを言ってもいい?······佑馬···。佑馬の【馬】はね......いつか...あなたが、逞しくなって...私を...激しく···荒馬のように犯してほしかったのよ......ぅうぅううう······私、やっぱり狂ってるわよね···ごめんなさい······私って···どうしようもない母親なのよ······」
「嬉しいよ···今、俺、最高の気分だよ···。じゃあ、俺は、由佳の願いどおりに育って······由佳を女として好きになって···。襲って···それで俺は今、その女の中で、こうして暴れているんだな···。あぁ、由佳のおっぱいもマンコも···だからこんなに気持ちいいんだ···ッ」
想像もしていなかった母の告白に、これ以上ないほど高まった佑馬の感動と興奮。
それはまるで、盛りの付いた牡馬のようになって、激しく由佳を攻め続けていく。
仰向けになっても形が崩れない、由佳の大きな乳房を鷲掴みにすると、佑馬は荒々しく、母の乳首にむしゃぶりつく。
「あぁぁあああ···すごい······。私、今でも、あなたに乳首を吸われてる......佑馬···私、幸せよ······私···最高に幸せなのよぉぉおおお···」
母は、息子の背中に両手をまわし、自らも息子を奥まで迎えるべく、腰を持ち上げている。
二人の局部が激しくぶつかり合い、母と息子の肉体の音が店内に響きわたる。
「だったら、なんで、もっと早く、俺に犯して欲しいって言わなかったんだよぉ···ッ。 俺もずっと、ママとしたかったのに我慢してたんだぞ···。それが分かっていたら、他の女となんかやらなかったのに···。······初めての女は、絶対、由佳がよかったのにぃ···」
佑馬は由佳の両足首をつかみ、大きく持ち上げたかと思うと、怒りと、最大の愛を込めて、これ以上ないほど強烈に、由佳を突きまくった。
「あぁぁああぁあああ···ごめんなさい···佑馬···本当にごめんね······私がいけなかったの。······私も···私も本当は···あなたの初めてが欲しかったのよぉおお···わぁぁぁぁあああ」
由佳の声はいつものきれいなハイトーンとなり、それはやがて、完全な泣き声に変わっていた。
「そうだ、由佳がいけないんだ···由佳が素直に言わないからだ···!···わかったよ、由佳が死ぬまで抱いてやるよッ!···70になっても、80になっても犯し続けてやるからな···ッ!覚悟するんだぞぉッ!!」
佑馬の塊は、まさに『犯す』という言葉がふさわしいほど、激しく由佳を突きまくる。
「あ"あ"ぁ"ぁ"ああぁぁ·····っ。佑馬···犯してっ···死ぬまで犯し続けてっ······ママを壊して···ッ···由佳を本気で壊しちゃってぇえええ······」
「ダメだ···出るっ 俺の精子が由佳の中に出る···。受け取れっ···俺の精子を、全部受け取れよっ!出すぞ······あぁぁあああ···全部、出すぞぉぉおおお···」
「出してッ!あなたの精子が欲しい······。私、今···薬を飲むのを止めてるの······。一滴残らず、由佳の中に出してよぉお···あぁぁああ···イックゥゥウウウウ」
それから2か月後。
益々人気店となった『Salon de YUKA』では、四人のスタッフが顔をそろえ、開店前の簡単なミーティングが行われていた。
「あ··· 最後に、二人にお願いがあるの。沙織ちゃんと美樹ちゃん···これまでもすごく頑張ってくれているけど、これからは、さらに私を助けてね。」
突然の由佳の言葉に、若い二人が怪訝な顔を見せる。
「私ね···。赤ちゃんができたの。最愛の人との間にね。」
店の中には、眩しいほどの朝の光が、鮮やかに差し込み、笑顔の四人を包んでいた。
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