母さんはシャワーから裸のままタオルで体を拭きながら出てきた。
母さんは布団の上にあぐらをかいて座り髪の毛を拭いていた。
僕は母さんの太ももを枕にして横になった。
母さんは僕の目を見つめ「ともがやっぱり一番かわいいわ。ともは、こんなお母さんは嫌い?」と言うので、僕は「ううん、そんなことないよ。母さんが一番好きだよ」と言った。この言葉は嘘ではなく本心だ。
母さんは「ありがとう」と言うと、僕を脚から下ろして抱きしめてきた。
母さんは僕を抱きしめながら「今日はどこに行こうか?今日はエッチは無しで」と言った。ぼくは「どこでもいいよ。母さんと一緒なら」と言った。
母さんは立ち上がりバッグの中から下着を出した。今まで見たような透けているものではなく、普通というのか、どこも透けていない刺繍が少しだけ入った下着だ。
母さんは下着をつけパンストを履き、紺色の普通のワンピースを着ると、化粧をして出かける準備をした。
そんな時、母さんの携帯が鳴った。たけさんからだ。母さんは電話に出ると「今日はダメ。今日はともとゆっくりデートするの」と言って電話をきったが、その後もたけさんから何回も着信があったが、母さんは無視をした。
母さんと僕はアパートを出ると、ドアの音を聞きつけてたけさんが出てきた。母さんはたけさんに「今日はダメ」とだけ言って、僕と母さんは出かけた。
僕と母さんはデパートに行って、母さんの洋服や僕の服を買ったり、スイーツで有名なお店に行ったりした。
母さんは僕に「アパートに帰るとたけさんがうるさいじゃない。今日はホテルに泊まろうか?」と言った。
僕は「着替えは」と聞くと、「服はさっき買ったじゃない。下着ぐらいはその辺で買えば大丈夫よ」というので、僕は「そうしようか」と言うと、母さんは急に「横浜に行ってみたい」と言い出した。僕も上京してから横浜には行ったことがなかったので「そうしようか」と言って、携帯で横浜のホテルを検索してみなとみらいのホテルのツインを予約した。
母さんと電車で横浜に行き、ホテルにチェックインすると、母さんは中華街に行きたいと言うので、タクシーで中華街に行き、テレビで見たことのあるお店に入った。
料理を頼む時思ったが、こう言うお店は大人数で来て、料理を取り分けて食べた方がいろいろな物が食べられて楽しいのかもしれない。でも母さんと2人でいることも充分に楽しかった。
中華街を2人でぶらぶらしながら、母さんは、なぜあんなに男の人を求めるのかを話し始めた。
母さんは田舎のお嬢様で、結婚相手の父親とも母さんの意思とは関係なく決められたこと。
父親はやきもち焼きだが、サザエさんのマスオさんのようなもので、母さんが出かけるときには文句は言わないが、帰宅すると根掘り葉掘り聞いてくるのが嫌になってること。
でも僕がいるので離婚するつもりはないこと。
田舎でも多少は浮気もしたが、やはり父親の目と、田舎なのでどこで知ってる人に会うかわからないので、なかなか羽根を伸ばせないこと。この間のけいこさんとインストラクターとの事は特別で、後にも先にもあんなことはしていないこと。とかを話した。
僕は何も言わず、母さんの話をただ聞いていた。
僕と母さんはコンビニでビールやおつまみと下着を買ってホテルに戻り、部屋の中では裸になったが、僕と母さんは何もしないで一つのベッドに抱き合って寝た。
朝になって、母さんの携帯が鳴った。着信は父親からだった。
母さんは電話に出て、今僕といることと、今日帰ることを伝えると電話をきった。そして母さんは僕に着信を見せると、たけさんからの着信が何回もあった。
母さんは「あの人とは終わりにしようかな」と呟いた。
2人でホテルのビュッフェで朝食をとり、コーヒーを飲みながら、母さんは寂しそうな目をした。
僕は母さんを駅まで送り、母さんの乗った電車が発車すると、僕はアパートに帰った。母さんがいない部屋はなぜか広く感じて、僕も寂しくなった。
僕は1人で缶ビールを出して飲もうとした時、部屋のインターホンが鳴った。ドアののぞき窓から覗くとたけさんだった。
僕はドアを開けるとたけさんは「ひろちゃんはどうした?」と聞いてきたので、僕は「田舎に帰りました」と伝えると、たけさんは「なんだよ。勝手に帰っちゃって」と言うと、僕に「今度はいつ来るって言ってた?」と聞くので、僕は「聞いてないです」と言うと、たけさんは「そうか」と言って、部屋に戻った。
僕は飲みかけな缶ビールに口をつけようとしたが、部屋が暑いので窓を開けると、たけさんの部屋から「なんで電話に出ないんだ」とイライラしてる声が聞こえてきた。
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