「・・・・なーんて事があったんだ」
「ふぅん・・」
と、番組の打ち上げであった事を桂さんに話してた
今日は姉さん帰りが少し遅いみたい
「まぁ、彩花の体目当てでよってくる男はすごく多いしな」
桂さんがお茶を飲んでから栗羊羮をひとつつまんだ
桂さん、意外に甘党である
「お父さんはさ、再会した時に姉さんにドキッとしなかった?」
「ぶはっ!!」
お茶吹いた・・・
桂さんが苦笑してティッシュで口をふいた
「瑞希?どうしたんだ・・?」
「いや・・・なんとなく」
「つまり・・・まともに対面した事もない実の娘の彩花に"女"を感じた?って意味か?」
「うん・・・」
「げふん・・・・ないよ、まったく。びっくりするくらいにな」
「本当?」
「あぁ」
桂さんがガシガシ僕の頭を撫でた
「たしかに彩花は美人だ、超がつくくらいにな。異性としてはこれほどないくらい魅力的だろうな・・・が」
「んん?、、」
「会って最初の頃、彩花が酔って寝ぼけて俺のベットに入ってきてな。胸元がはだけてたり下着だけだったりした事が何度もあったが・・・・やはり娘としか思えなかったよ。しょうがなく俺はベッドを取られてソファーで寝る日が多々あった」
「え!?姉さん、、やっぱり酒はダメなんだ・・・ふーん・・」
「あいつも、あの頃からたぶん俺を父だと意識してたんだろう・・・やたら隙を見せたし甘えてきたりドツかれたり、くさいだの言われたりと散々だったな」
「へぇ、、姉さんの勘するどいもんね」
「ありえないが。もし彩花が酔って俺を誘惑してきたとしてもデコピンして"早く寝ろ"で終わる。娘はかわいいが女としては見れないな」
「んー・・・変な事聞いてごめんなさい」
「いいんだよ。なんでも話してくれ」
また頭を撫でられた
「お父さん・・・」
「ん?」
「僕と姉さんで決めた。子供は作らないよ」
「・・・・そうか」
桂さんはホッとしたような。残念なような・・・いろんな感情が入り交じった顔をした
「二人の人生だ。どんな選択をしても俺は支える」
「うん、、、」
「なにかを育てるのも良い。二人で支えあうだけでもいい。とにかく二人で生きる道を探せ、いいな?」
「はいっ、、」
「何があっても二度と心中なんかするんじゃないぞ?」
「うん、、」
「よしよし・・」
桂さんはきっと
両親の事があるから
こう言ってるのだろう
死より生
それなら何をしたっていいって
「たでまっ!」
「姉さんおかえり」
今日も平和、、
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