「おらおらぁー」
「きゃー!」
運動部の子たちは追いかけっこで遊んでる
女の子たちはままごとや本を読んであげたり
子供っていいな
決めたけど・・・・欲しい気持ちはまだある
愛する人の子を望むのは自然な感情なのかもしれないけど
相手は実の姉だし・・・
できるわけない
それに未成年だし
まだまだ未熟者・・・
隅っこの方にしゃがんで砂遊びをしてる子がいる
ずいぶんと暗い雰囲気・・・・
どうしたんだろう
近寄って見る
僕を見た目
虚ろで・・・空っぽな目
「こんにちわ!」
「・・・・・・」
「えっと・・・」
名札を見た
まい・・・ちゃん
「まいちゃん?」
「・・・・・・」
「まいちゃんは何して遊んでるの?」
「・・・・・お山を崩してるの」
元気ないな・・・
うつむいてばかりで
どうしたらいいんだろう
「まいちゃん、僕と一緒に遊ぼ?」
「うん・・・」
手を差し出した
まいちゃんは僕の手を恐る恐る握る
「よし、じゃあ木の葉を探そうか」
「はっぱ?」
「うん、きれいな葉っぱを探すんだ」
「うん・・」
車イスを動かして木の近くへ
地面には色鮮やかな落ち葉がたくさん
「おにいちゃんはなんで歩かないの?」
「ん?怪我しちゃったからね、歩けないんだ」
「そーなの・・痛いの?」
「うん、痛いの」
「まいもね、痛いの」
まいちゃんが胸のあたりをさする
何があったんだろう
まいちゃんはうつむいた
「ママがね、いなくなっちゃったの、私を置いていなくなったの」
「・・・・」
なるほど・・・・
「まいはいらない子だからママがいなくなったのかな・・・」
「そんな事ないよ、ほら、きれいな葉っぱを探そう」
「うん・・・」
きっと深く傷ついてる
治してあげたい・・・
明るい色の葉っぱを何枚か拾った
なかなかきれい
虫食い跡もない
「まいちゃん、きれいだね」
「うん、きれい」
ちょっと笑った
かわいい子だな
「あの、すみません。画用紙とのりありますか?」
「ん?はい、ありますよー」
園の先生に画用紙とのり貸してをもらった
「お兄ちゃん、何作るの?」
「まいちゃんにあげるプレゼント」
「ん・・?」
ぺたぺたと貼っていく
園の先生がにこにこしながら見守っている
しばらくして
「できた♪」
「猫さん・・」
落ち葉を切り貼りして作った猫の絵
まいちゃんに渡す
「まいちゃんは笑うとかわいいね」
「うんっ、、」
「元気になぁれ♪」
頭を撫でてあげる
微笑んだ、、
※元投稿はこちら >>