亮一は黙って愛娘の頭を撫でていたが、しばらくして口を開いた。
「お父さんも男だから、エッチな事考えたりしたくなったりするけど、
そのために女の人と付き合ったりなんかしないよ。それにお父さんは…
叔父さんと違って不器用だしな。女の人と付き合うことはもうないよ。
後、エッチな事しないと病気になるなんてないよ。心配しなくていい。
……加奈子はこういう気持ちなのかな。…例えば、いつか加奈子がお嫁に行くとお父さんは
寂しいけど、いつまでも家にいられても心配、みたいな。少し違うか」
と言うと笑って見せた。加奈子は泣き止んでいたが亮一に寄り添ったままこう言った。
「お嫁にはいけないよ。加奈子…こんなだから」そして、「それに、私が好きなのは
お父さんだから」と言うと亮一に顔をこすりつけた。
加奈子の言葉を感慨深く聞いていた亮一は言った。「…さっきお父さんの事を、
健次叔父さんだと思ってアレを…してたんだろうが、その最中に『お父さん、お父さん』
って言ってたのは覚えてるのか?健次からも聞いてはいたんだが…」
それを聞くと加奈子は驚いたように亮一の顔を見た。そして赤面し、首を振って否定した。
「うそ…全然…。本当に…?」
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