ラウンジの奥に二人がけの席が空いていた。土曜日の3時という時間帯は、訪れる客も疎らで、ゆっくり面接を受けたり、エロい話がたっぷり出来そうだ。
私の前を優雅に歩く由美子さんの全体の立ち姿やヒップの形状を、素早く観察した。あくまでも知的なムードを醸し出す由美子さんに、さっき勃起したぺニスは落ち着きを取り戻した。
「どうぞ、そちらにおかけ下さい。気楽になさってね。」由美子さんは、奥の座席に私を誘導した。高級そうなブランドのバッグを横に置くと、姿勢を正して私を正面からしっかりと見つめた。
意志の強そうな切れ長の瞳と上品でしまった口許は、官能作家として幾つかの斬新でアブノーマルな作品を発表している女性とは到底思えない佇まいだ。
世の女流作家の大半は、見てくれが極端に悪かったり、男達に全く相手にされなかったりで。。。その強烈なコンプレックスを創作活動にぶつけてるとしか思えない面相の持ち主だ。
親父がよく話していたが。。。一昔前、左翼活動に身を投じた女性達も然りである。怪物あるいはモンスターに近い風貌で、さすがの親父も食欲がわかなかったらしい。今でいう。。カバ母、ヒヒ母、朝青龍母といった類いであろう。
何が悲しいのか?左翼活動家の男性達は、これらの怪物女性をマドンナとして崇め取り合いをしたり、殺し合いにまで発展したそうだ。親父が、晩酌をしながらいつも爆笑していたのを思い出す。「その点、うちのお母さんは。昔は美人だったんだぞ!だから、健一も母さん似でイケメンなんだあ感謝しろ!」このセリフが親父の常套句だった。母を心底愛してるのが、伝わって来る。
「さて今日は、面接なので。私の方から沢山質問して行くけど、良いかしら?」と由美子さん。
あっすみません!その前に二つ教えて下さい。まず、今日の面接の目的をもう一度教えて下さい!えーとそれから、面接に合格した暁にはご褒美はあるんでしょうか?」と遠慮がちに私。
「あらっごめんなさい。恭平から説明済みと思ってたわ。目的は、私の小説の材料にしたいの。だから、貴方の体験談そして心の奥深く隠している欲望!これらを包み隠さず話してもらいたいの。私の小説家としての琴線を震わせてくれたら、合格です。」由美子さんが明快に言ってのけた。しきりにロングヘアーの前髪をかきあげる。
「うーん。。ご褒美は、もし私が貴方の好みだったらどんなプレーでもお付き合いして良いわよ。これも小説の材料になるから!」
由美子さんは、さすがにプロだ。照れや恥ずかしさは感じられない。
「どんなプレーでもですか?」私は頭の中で、同好会のメンバー全員で、由美子さんの肉体を汚す光景を妄想していた。
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