「昨日は、あれからどうしたの?」次の日、吉川の携帯に連絡を入れたのは、二人のその後が、気になっていたからだ。昼休みなので、何かもぐもぐ食べている様子だ。一人みたいだ。「ちゃんと自宅まで送ったよ。遅かったから、中には入らなかった。気分も良さそうだったし。」と吉川。嘘は言わない性格だから、本当だと思った。「それで、久美さんと今後の約束とかしたの?」
「うん、した。お袋を連れて、お店に行くことになった。化粧品の顧客として。」
「あんまり、色気ない話だね。」
「いいんだ。熟女を落とすには、がつがつしたらダメ。精神的に安心感を与えなきゃ。だからお袋を使って、まず顧客として優位に立つ戦略だな。」吉川には、余裕がある。熟女慣れしている。放置しておけば、いずれ久美さんの香ばしい肉体は、自動的に吉川の手中に落ちるかも知れない。
続けて、久美さんにも連絡を入れた。吉川の話に食い違いがないか。確認したかったからだ。わりと暇みたいで、ランチ中だった。「あの子紳士だね、見直したわ。それに、お母さんがカスタマーになってくれるらしいの。保険関係の人は、一回当たりの化粧品購入費が高いから、上客なの。」久美さんは、上機嫌だ。「それに、本人が、お店を気に入ってくれれば、次のカスタマーを紹介してくれるし。。いわば、私の販売代理店になるのよね。それも代理店手数料なしの。、。」「それは、マーケティング理論で言うと、どういう戦略になるんですか?」いつの間にか、大学の経営学の講義みたいになってしまった。
「ところで、久美さん!昨夜が中途半端だったんで。ちょっとしたプランがあるんですが。勿論、吉川がらみです。」と、周囲を窺いながら私。久美さんが、携帯の向こうでウフッと笑った。「そうなの欲求不満よ。ゲームを楽しみにしてたのに。。貴方は、お母さんに甘えたから、あそこもスッキリしたでしょうけど。。。」「やめて下さいよ。そんなことしませんよ。」と必死で否定する私。「まあいいわ。ところで、吉川君がらみのプランって何?」と久美さん。
※元投稿はこちら >>