「改装してた駅ビル昨日オープンしたらしいですよ」
「そうなの?」
「行ってみます?」
「そうね、お昼食べてからでいい?」
「はい」
電車に乗りアンナちゃんと並んで座り、電車から降りるとアンナちゃんと並んで歩く
改札を出る前に一度だけ頭の中でユウジに謝り 後はアンナちゃんと手を繋いでデート気分で真新しい店舗を巡った
「お義母さん、下着買いませんか?」
「下着?今は足りてるけど・・・」
「専門店ですよ、行ってみませんか?」
「そういうところは最近行ってないわね」
「じゃあ、さっきのところ 戻りますよ」
アンナちゃんに手を引かれて入ったランジェリーショップの店内は若い娘ばかりで少し恥ずかしかったけど
アンナちゃんと店内を回るうちに夢中になり私たちはお揃いの薄紫のブラジャーとショーツ買った
その後は駅ビルを出て少し歩き、レトロな喫茶店に入ると小さなテーブルを挟んで向かい合って座り語り合った
紅茶とショートケーキが置かれたテーブルの端に手を置き指先を重ね
テーブルの下ではお互いの気持ちを確かめ合うように脚を交差させる
「この後どうする?アンナちゃんは行きたいところある?」
「あ・・・別に・・・」
「少し早いけど帰りましょうか」
「あの・・・ 来る途中にラブホテルっぽいのがあって・・・」
「そうね、あったわね」
「そこ・・・ 入ってみます?」
「ごめんなさいね アンナちゃんに言わせちゃって」
「いえ」
「行きましょ」
「はい」
〈見つけたようですね〉
『お義母さん・・・いたんですか・・・』
〈自分に合う性癖を見つけることは凄くいい事ですよ 興味はあったけど経験できなかった世界ね あとで代わってください〉
『お義母さん・・・今日は放っといて・・・』
〈そんな冷たい事言わないでください いつもあなた達の事を見守っているのですよ〉
『そんな、自分の事を守護霊みたいに・・・ 家の中をむちゃくちゃにしてまるで悪霊ですよ・・・』
〈あら、酷い言い方ね〉
『お義母さんは今日は見てるだけにしてください』
〈そんな野暮なことはしませんよ、今日は二人で楽しんでください 次は三人で楽しみましょうね〉
『お義母さん・・・』
喫茶店を出て手をつないで歩く細い路地、少しづつ緊張が高まってくる
「すいません、タナカさんですか?」
不意にかけられた聞き覚えのある声、思わず私たちは繋いでいた手を離した
「あ、やっぱりタナカさんだ それとサクラさん」
それはタカシの高校の担任だったマツキ先生 当然アンナちゃんの担任でもあった
「あら、先生 こんなところで偶然ですね 息子がお世話になりました」
「そうですね あ、サクラさんは今はタナカだったな」
「はい」
「遅くなったけど結婚おめでとう」
「ありがとうございます」
「それにしても二人が結婚するなんてな、聞いたときはビックリしたぞ 付き合ってたのか?」
「大学を卒業してからです」
少しの間三人で立ち話をして高まっていた緊張が収まったころだった
「この近くに馴染のバーがあるんです、結婚祝いに一杯おごらせてください お母さん、いいですか?」
「こんな時間から開いてるんですか?」
「ええ、この時間ならほとんど客はいないので貸し切り状態ですよ」
「アンナちゃん、どうする?一杯だけいただく?」
「はい、そうですね」
結婚祝いにと言われ、二人でラブホテルに向かっていたという負い目もあり申し出を受けることにした
案内された店は商業ビルの地下にあり狭い階段を下りて小暗い店に入った
貸し切り状態だと聞いていた店内には数人の女性と10人ほどの男性がいて賑わっている
「ちょっとそこ空けて 大事なお客さんだから」
マツキ先生の雰囲気が少し変わったことに違和感を覚えた
「奥のボックス席が空きましたよ 座りましょう」
「でも、他のお客さんが・・・」
「いいからいいから 奥に どうぞどうぞ」
背中を押されて私とアンナちゃんは奥の席に向かって歩を進める
「あれ、マツキちゃん今日は現役の女子高生って言ってなかったっけ」
誰かが言った言葉を聞いて足を止め、店の中の人全員に目を向けられている事に気づいた
「ドタキャンされたから代わりを連れてきた」
「前に言ってた呼んだら直ぐ来る女?」
「ちがうちがう、こっちが元教え子でそこで偶然会った、こっちはこの女の姑 今日はこの二人で我慢して」
カウンター席から女の声が聞こえる
「えー ライブで処女喪失見れるって聞いたんだけど どっちも人妻じゃ処女じゃないよね」
「アンナちゃん! 帰るわよ!」
「はいっ!」
入り口に体を向けた時は既に遅かった、目の前には数人の男でできた壁があり入ってきたドアが見えない
「イヤッ!」
振り向くとアンナちゃんが男に抱き付かれている
「やめなさい!」
そう言った私も男の手に捕まり、床へ押し倒されてゆく中で奥のボックス席へ連れ去られるアンナちゃんを目に映した
[イヤッ イヤーッ!]
アンナちゃんに群がっていく数人の男の影
「やめなさい!その娘に乱暴な事しないで!」
目に映っていたアンナちゃんの姿は男の体で遮られて見えなくなり
私の手足は強く床に押し付けられ自由を奪われた
[とりあえず下だけ脱がせ]
[ヤメテッ ヤメテッ ヤメテッ!]
『アンナちゃん!』
[連れてきた俺が一番だからな]
「やめなさい!やめなさいって言ってるでしょ!」
「おー まだ元気だな」
私を囲む男たちの手が私のスカートを引きずり下ろしストッキングとショーツも引き千切らんばかりの力で引き下ろされた
「マツキちゃん、こっち用意できたぞ」
[まずは元教え子からな]
[イヤッ イヤッ!]
『アンナちゃん!』
「だめよ!やめなさい!」
[お義母さん!助けて!]
「やめて!私がみんなの相手するから!その娘には何もしないで!」
[お義母さん!]
[ちゃんと押さえとけよ]
「だめッ!だめッ!アンナちゃんには何もしないで!」
[挿れるぞ]
[ダメッ!ダメッ! ヤメテッ!ヤメテッ!イヤッ!イヤーッ!]
それはまるで獣が吠えているような初めて聞くアンナちゃんの声だった
「アンナちゃんッ!」
「マツキちゃん、待ってられねえよ こっちのオバサンやってもいい?」
[いいよー]
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