話にはまだ続きがある。人間の感情をあおり、終わらない争いを仕掛けようとする魔蛇は仮面の戦士達と敵対関係にあり、彼らは魔蛇を追ってこの世界まで来た。
邪神というだけあって魔蛇の力は強大だった。自身が生み出した無数の怪物の他、人間を怪物に変える力も持っていた。
これに対して始まりの男率いる仮面の戦士達は元から怪物だった者は討伐、人間から怪物になった者は始まりの男の力によって人間に戻された。この力は人間を怪物する現象や力を何よりも嫌い、憎む始まりの男が生み出した執念の賜物だった。
この力は他の戦士も所持していて争い合っていた人間達はたちまち正気を取り戻した。
魔蛇も次第に追い詰められ、完全に倒すことはできなかったが、仮面の戦士達の力によって後にN県と呼ばれる地に封印された。
以来、この村では仮面の戦士を守り神として崇め、始まりの女を女神様と讃えた。
しかし、気持ちの悪い伝承もまた伝わっていた。
魔蛇の封印は時が経つといずれ解け、分身の蟲たちが再び人々に憑りついて争わせる。
それに恐れた村の住民らの不安をやわらげるために始まりの女は始まりの男と共に定期的な封印の儀式を行う誓いを立てた。
そして始まりの女は自身の力を村の巫女に与え、巫女は子孫を育んだ。その巫女の苗字は西嶋家。
そう。かほさんは始まりの女の力を継承する巫女でもあった。
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