「裕くん、しばらくいられるの?」
「うん。3日くらい・・・・・・・・いい?」
「もちろん!」
夜はミカさんと魚をメインとした晩飯にした。四角いテーブルの上に食事の他、ポッドを置き、床には炊飯器を置いていた。
都会では考えられない、昔ながらの風景がお茶の間に広がっていた。
「ゆっくりしてって。知っての通り何もないところだけどね」
「うん。そのつもり」
ミカさんの家はこの村でそれなり大きく、暮らしには不自由がないほどだった。
俺は10年ぶりに子供の頃、泊まっていた部屋で寝た。
この村に来た本当の理由もあった。あの日の、あの夜の、あの時のことを確かめたかったからだ。
本当にはあれはミカさんだったのか、ひょっとしたらあれは俺の見た夢じゃなかったのか・・・
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