「N女って全寮制だろ?何で?」「小さい頃におばあちゃんが倒れて入院して泣いてたら…看護師が優しく「大丈夫だよ」って言ってくれて、私もああなりたいって思って…」「そっか夢なんだね」「うん…彰君は何で?」「俺の夢は大好きなバスケのプロになりたくてな」「彰君ならなれるよ」「「ありがとう…卒業したら離れ離れだな…」「うん…寂しいね」と言って麻耶は膝を抱えて静かに泣いた。「麻耶…俺達が30になった時にお互い付き合ってる人も好きな人もいなかったらさ…結婚しような」「30…長いよ…いい人見つかって結婚してるかも…」「それはそれでおめでとうだよ…」「そっか」クスっと麻耶は笑った。「あ~あ後半年かぁ…卒業までいっぱい思い出作ろう!だから泣くな!」「…うん」 目に涙を溜めて頷いた。…そして1月になり受験当日、俺達は駅に集まった。不安そうにしてる麻耶に「大丈夫出来るよ」と言ってあげると落ち着いたらしく顔つきが変わった。改札を入って、それぞれのホームへ向かう前「麻耶…心配なら使う?」と左目を指すと「ううん…大丈夫だよ」と言った。
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