カレンの言う通り奥山は自分のしたこと全てを謝罪していた。
「サイテー」
「クソだな、お前、、、」
「こんな人と同じ学校だなんて、イヤだ、、、」
「これ、犯罪だろ、、、」
「退学にしろ、こんなヤツ、、、」
さっきまで噂話をしていたクラスメイトが手のひらを返す。
黙って見守っていた先生が口を開く。
「ホームルームは終わりにします。西城さんと奥山くんはわたしと一緒に職員室に来て下さい。」
奥山が膝から崩れ落ちる。
ハルが前に出て睨みつける。
「ヒィィ、、、」
奥山が怯えた声をあげて逃げようとするのを押さえつける。
本当は思いきり殴りつけてやりたい。
ぐっとこらえる、、、
「先生、コイツ逃げるかも知れないから、俺もついて行きます。」
「分かったわ、、、そのかわり職員室までよ、、、」
「そんな、、、」
心配そうにカレンを見つめる。
「ハル、、、ありがとう、、、わたしは大丈夫、、、先生た
ちもいるから、、、」
「分かった、、、でも、待ってるからな、、、」
「うん、、、本当にありがとう、、、ハル、、、」
カレンは瞳を潤ませた。
カレンと奥山の両親が急遽呼び出された。
話は長引きそうだったがカレンは先に解放された。
一人では心細いだろうとハルとサリナが付き添い、両親が迎えにくるまでハルの家で待つことになった。
母のヨシコに事情を話し三人でハルの部屋へいく。
ヨシコも頭から湯気を出して怒っていた。
「ゴメンね、、、二人にも迷惑かけて、、、」
「そんなの気にしないで、、、しかし、アイツ、、、そんなクズだとは知らなかった、、、でも本当に良かった、カレンが無事で、、、」
「本当にありがとう、、、でもすごく怖かったんだ、、、わたし、、、ハルに護身術教わってなかったら、、、今頃、、、」
「大丈夫、、、」
ハルが優しくカレンの頭を撫でる、、、
「流石に俺の弟子だけあるよ、、、頑張ったな、、、」
「うん、、、そうだよ、わたしはハルの一番弟子だから、、、」
二人は見つめ合う、、、
いいムード、、、
「ゴホン、、、あの、、、わたしもいるんだけど、、、」
はっとする二人、、、
「もう、、、3Pでもする?」
「そんな、、、初めては二人きりがいい、、、」
「オイ、、、」
「冗談に決まってるでしょう!」
「わたし、、、だって、、、」
3P、、、初めて、、、二人きり、、、
「ほら、、、ヘンタイくんが妄想してるよ、、、」
「えっ、、、ハルって、、、ヘンタイなの?」
「知らなかったの?ハルはね、、、むっつりヘンタイでマザコンで、、、巨乳好きなんだよ、、、」
「ええっ、、、やっぱり、、、そういえば、わたしのお母さんにハグされて鼻の下を伸ばしてた、、、」
ジト目でカレンが見つめてくる、、、
「違うぅ、、、断じて違うぞ、、、でも、その、、、巨乳は、、否定出来ない、、、」
「ほらね、、、わたし達のオッパイ狙われてるよ、、、ハルが襲いかかってきたら、カレンがやっつけてちょうだい、、、」
「任せて、サリナ、、、」
「誰がスルか!君たちにボコボコにされちまう、、、」
サリナのイジリのおかげで三人にいつもの笑顔が戻ってきた。
サリナがアルバムを見つけ出し、更にイジってくる。
「ハルって、、、小さい頃はこんなに可愛いかったんだね、、、、」
「本当にね、、、純真でこんなに汚れのない笑顔でね、、、、」
「それが今は、、、巨乳とか、オッパイとか、、、乳揉ませろとか、、、」
「本当にね、、、」
「あの、、、僕はそんなこと、、、一言も、、、」
「口には出さなくても目が言ってるの、、、」
「そうそう、、、」
「ええっ、、、」
慌てて目を隠す。
サリナ達は腹を抱えて笑い声をあげた。
そんななかカレンの両親が迎えにきた。
結局警察には通報せず、奥山は自主退学をすることになった。
話を聞いた奥山の両親が息子を殴りつけ三人で土下座をしてきたのだ。
カレンにも謝罪したいと言ってきたが、それは辞退させてもらった。
他県の校則の厳しいことで有名な全寮制の高校に転
校させる。
二度とカレンの前には姿を現さないと約束させた。
両親はカレンの将来を考えて謝罪を受け入れることにした。
そして当然だがカレンは一切お咎めなしとなった。
お世話になりましたと言ってカレンは両親と出て行った。
サリナも一緒に、、、
カレンとサリナはジッとハルを見つめていた。
新たな絆を感じた、、、
つづく
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