肉壺を満たす肉棒が脈動していた。
大きく小刻みな脈動に合わせて放たれた精が、私の最も奥深い部分にブチ撒けられる。
やべ・・。
・・・付けてない・・・。
一瞬だけ脳裏を過ぎった妊娠の可能性。
だが、本当に一瞬だった。
私は更に狂う。
生で性器を挿入された経験はある。
膣内で射精されたことも。
でも、何となく違うかな、、くらい。
後始末の面倒臭さの方が先に立つ。
だから基本的には避妊具の装着は前提。
そもそもマナーだろ、マナー。
男の嗜みってやつだ。
だが、その時は違った。
彼の肩に喰い込む爪と歯。
そうでもしなければ耐えられない。
砕けてしまいそうだった。
躯と心が。
全身が軋んでいた。
神経が。
細胞が。
それでも、ようやく脈動を終え、体内に収まった肉の槍が、その力を失うことは無かった。
互いの呼吸が整って尚、だ。
・・ヤベぇ・・。
取り敢えず、洗わなきゃ・・。
それでコトが足りるとは思わなかったが避妊していない以上、そして私から彼に跨った以上、そこは自己責任。
だが、私は彼の身体から離れることが出来ない。
私の体内に収まったままの彼自身の怒張を抜くことが出来ないのだ。
ごろり
いわゆる女性上位の体位にあった私達は、ベッドの上、彼により私が下に位置した正常位になっていた。
勿論、私は彼に貫かれたまま、だ。
「え?」
不意に彼の腰がピストン運動を開始した。
熱く猛る彼の肉棒が私の肉壺を、その内側の微細な肉の襞を緩急をつけながら擦する。
時に荒々しく。
時に優しく。
私の分泌する淫らな液と彼の放った精液が、グチャグチャに混ざって潤滑剤の役目を果たしている。
これは一体、何なのだ。
私は快感に酔い痴れていた。
一度、放った為であろうか、彼が果てる気配は一向にない。
私は、と言えば繰り返し果てていた。
快感の波に翻弄される。
嵐の海、荒れ狂う波に翻弄される一枚の木の葉のように。
いつの間にか私は錯覚に陥っていた。
ぐちゃぐちゃに溶けた彼と私の下半身が同一の個体に再構成されている錯覚。
・・避妊?妊娠・・?
んなこたぁ後だ・・。
・・後から考える・・。
今はコレしか考えらんない・・。
正確には『考えて』はいなかった。
『考える』ことなぞ出来ない。
『感じる』ことしか出来ない。
『欲する』ことしか出来ない。
出来るわけがなかったた。
久しぶりの性行為、そして挿入行為。
膣の粘膜に掛かった負荷が疼痛を生む。
だが、その痛みすら心地良い。
私は本能の儘、肉の悦びを貪る。
彼の肩に噛み付いたまま、だ。
彼の肌に爪を喰い込ませたまま、だ。
肉の歯応え、僅かに舌を刺す鉄の味。
と、彼のピストン運動が激しさを増す。
クライマックスは近い。
ぁあ。
あ。
あ。
「中で・・出すぞ・・。」
彼がポツリと呟いた。
・・当たり前だろ・・。
今、抜かれたら・・
興醒めどころではない。
最早、私にとっては前提条件、しかも必須の、だ。
「中で・・いっぱい出して・・。」
どくん
放たれた精液が私の奥深い部分を直撃していた。
熱く粘りのある白濁した子種が体内の肉壁を叩くイメージ。
繰り返し繰り返し、だ。
どくんどくんどくん・・・
脈動する怒張から放たれた粘液が私の下腹部を満たす。
だが、満たされていくのは下半身だけではない。
全身を満たす肉の・・女の悦び。
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