浴室を出ると浴衣を着た彼がベッドに腰掛けてテレビを観ている。
私は、と言えば浴衣は諦めてバスタオルを躯に巻き付けただけ。
そんなシチュエーションが更に私を昂らせていた。
取り敢えず、この昂りを鎮めなければ・・いや、鎮めさせて貰おう。
私は黙って彼の真横に並んで腰を下ろす。
「もう大丈夫?落ち着いた?」
「は・・い・・。」
嘘だった。
胸の鼓動が早い。
呼吸も、だ。
はっきり言って息を乱していた。
何よりも大量の淫らな汁が滴っている。
私は無言で向かい合わせに彼の膝の上に跨がっていた。
先刻のお返し、とばかりに彼の浴衣を肌蹴ると、上半身を露出させる。
限界だった。
「ぉわ?」
私は彼をベッドの上に押し倒し、彼に馬乗りに跨がるや大きく脚を広げ、互いの股間を密着させる。
「!」
屹立した男性器が私の下腹部に押し付けられていた。
彼もまた、下着を穿いていない。
もはや思考することが出来なくなっていた。
軽く腰を浮かせながら、硬く熱い怒張を私自身の入り口に当てる。
「ふんっ・・。」
鼻息も荒く、彼自身を呑み込む私。
完全に解ぐれ、潤った私の性器が彼の肉棒に満たされていく。
熱く猛る肉の槍、その鋭い穂先が子宮の入り口に当たっているのが分かる。
動きたかった。
早く果てたい。
熱く湿った粘膜に更なる刺激を与えたい。
動きたくなかった。
動いたら果ててしまう。
一秒でも長く、この感覚を味わいたい。
私の咽喉の奥から獣のような唸り声が漏れていた。
ここまでのことをしておきながら、それでも尚、声を漏らすことを恥じていた。
何かに掴まらねばならない。
そうでもしなければ声を漏らすばかりか、この狂おしい程の悦びに翻弄された挙句、果ててしまう。
私は上半身を倒して彼の身体にしがみつく。
まだだ。
まだ足りない。
全然、足りない。
拠り所が欲しい。
私の眼の前には彼の肩がある。
それしか眼に入らない。
無意識のうちに私は彼の肩に噛み付いていた。
それは激痛を伴う原始的な外科手術の際、患者に何かを噛ませて痛みを堪えさせるのに似ている。
だが、そこまでしても躯の芯に満ちていく熱は溢れようとしていた。
その瞬間だった。
「あっ!」
腰を抱き抱えるようにして彼の恥骨に押し付けられた私の秘裂。
その上端に位置する敏感な突起に圧迫が加えられていた。
擦り潰されてしまうかもしれない。
それでも構わなかった。
果てる寸前だった。
彼の指が私の菊座に触れる。
初めての経験だった。
私は肛門の入り口をゆっくりと解ぐされていく。
「あ。」
そんなトコ・・
・・そんなコト・・
嫌だ・・。
止めて・・。
・・止めないで。
だが、しかし。
ずぶり・・
そんな擬音以外では表現不可能な行為。
・・お尻に・・指・・を?
肛門に挿入された指と性器に挿入された熱くて硬いペニス。
膣と肛門を隔てる粘膜の壁を圧迫された私は狂う。
狂った挙句、理性が吹き飛んだ私の躯は本能と生理学的な反応しか出来ない。
彼と私。
奇しくも二人は同時に果てていた。
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