もう一年ぐらい前だろうか、金曜日に普通に仕事をしていた午後タクヤからメールが届いた。
「急だけど、明日練習午後からに変更になったから、今日の夜から会えない?」
社会人になってから、お互い生活環境が変わったことや忙しさで大学時代のように毎日会うことなんてできなかったし、月に1、2回しか会えないときもあった。
急だったけど、会える嬉しさにすぐ返事をした。
「うん、会いたい。」
「よかった。急にごめんね。今日早く終わりそうだから19時くらいにうちの近くの駅でいい?」
「うん、ちょっと今日やらないといけないことあるから、遅くなりそうだったら連絡するね。早く会いたい♪」
10日くらい会えていなかったから、会える楽しみで気分は上がっていた。着替えの用意とかないけど、下着だけ買えば大丈夫だな~とか考えていた。
こういうときに限って、色々と雑用が重なる。早く帰りたいのに、、、という思いを胸に対応する。いよいよ間に合わなそうだったのでメールをいれる。
「ごめん、20時くらいになりそ~」
「オッケーじゃあ、20時に待ってるね。」
あせりながらも、なんとかやり終えると学校を出たのは19時過ぎだった。20時に間に合うことにほっとし、やっと会える喜びで急いで待ち合わせ場所に向かった。
20時前に駅につくといつもの場所でタクヤを探す。
すぐに見つけ、軽く挨拶を交わしとりあえず飲みに行くことにした。手を繋いで歩くことも嬉しかった。飲んでる間も、会ってない間の色んな話をした。生徒の話、同僚の話、タクヤの仕事の話、競技の話。好きな人と一緒にいることの幸せを感じていた。
お店を出たのは22時を回っていた。ユキは下着を買うのをすっかり忘れていた。
「ちょっと、コンビによっていこ」
「うん、何買うの?」
「うん、今日着替え持ってきてないから、下着だけ欲しくて。」
もう、お店もやってないしコンビニので仕方ないな、パンツだけ替えれればいいと思っていた。
「そうか、ごめんね。コンビニにあるの?」
「上は大丈夫だけど、下は替えたいから。たぶんあるんじゃないかな。」
「そうか。てかどんなん置いてるんだろうね?なんか楽しみになってきた♪」
「、、、もう(笑)
きっと地味な普通のパンツだよ」
「そうか~」
そんな会話をしながら、楽しげに歩いていた。
コンビニにつく。
「俺、外で待ってるわ」
気を使っているのかなんなのか、そう言うので、
「じゃあ、買ってくるね」
と言って一人で入っていく。
売っているだろう場所はすぐ分かったのだけれど、売り切れているのかない。
え、、、
パンストだけでもと思い探すが、黒はあるが普通のが売り切れている。
なんで?こんなことある?
どうしよ、、、
明日も今はいてるのはく?
いや、、、
なんか生理的に無理、、、
今着ている服を確認する。薄い色のベージュのスーツ、インナーは白。パンプスは濃いめのベージュ。
もう冬ではないし、ユキにはここに黒のストッキングを合わせるイメージはつかなかった。
パンツなしでパンストの選択肢が消える。
あ~、どうしよう、、、
太ももまでのストッキングは売っている。こういうタイプは、はいたことがなかった。
タクヤの家からユキの家まで一時間かからないくらい。
パンツはかずに家まで、、、
まあ、普通にしてれば誰もわからないし、、、
素足だとおかしいと思われるかな、、、
あー、もう、なんでこんな時にないの、、、
ユキは色々と考えて、太ももまでのストッキングだけ買ってタクヤのもとに戻った。
手を繋いで家に向かい歩く。
「どうしたの?遅かったね」
「、、うん、、売ってなくてどうしようか考えてて、、」
「なかったの?で、どうするの?着替えないの?」
「うーん、、、ちょっとそれは嫌だなって思って、、、」
「え?」
「、、、スカート、タイトだし家まで一時間くらいなら大丈夫かなって、、、」
「え?マジで?ノーパンで帰るつもり?パンストだけってこと?」
タクヤは提げてる袋を見て聞いてくる。
「、、、それが、パンストも売り切れてて、これ太ももまでのやつ、、、素足はおかしいかなって思って、、、」
「え、、、じゃあ、太ももまでのストッキングでノーパンで帰るの?
なんかすっごいエロいね。」
「そんな言い方しないでよ~。めちゃくちゃ悩んだんだよ。」
「まあ、そんな格好だなんて誰もわからないか~」
「そうでしょ~。少しの間だけだし。」
「まあ、仕方ないか。夜どうする?俺のはいて寝る?」
「そんな考え、なかったわ(笑)はかなくていいやと思ってたけど、そうしよ(笑)」
「色気無さそうだな~」
「自分で提案してそんなこと言う~(笑)」
そんなことを話してるうちに家についた。
家につくなり、キスをした。
会えなかった寂しさを取り戻すように、求めあい体を重ねた。久しぶりの幸せな時間。ずっと一緒にいたい。。。
すべて終わったあと、タクヤのパンツをはいた姿をみてやっぱ色気ないな~とタクヤは言っている。
もう、、、(笑)
二人は寄り添って眠りについた。
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