奈緒子は「義弘さんも苦労したんですね…大変だったでしょう?」と言った。俺は「いえっ…全然大変じゃなかったですよ…」と言い「祖母が言ったんです…苦労と悲しみを経験すればそれがいつか財産になるって…」と言うと「なる程…確かにそうかも知れないですね」と共感した。「大変な思いを経験しとけば、普段の事が大変じゃなくなる…悲しい思いをしてる人の悲しみも解る…俺はどっちも経験したから今の俺があるんです」と言うと、奈緒子は「そうなのね」と言った。俺は話しを変えた。「あのお願いがあるんですが」と言って婚姻届を出し「俺…七海と結婚したいんです…こんな俺ですけど良ければサイン書いて貰えませんか?」と言うと奈緒子は驚き「私は構わないけど…七海はどう?…義弘さんと上手くやっていける?…こんなに良い人居ないわよ?」と言った。七海は俺を見て「うん…義さんとならやっていける」と言った。「そう…じゃぁ」と言ってサインを書いた。「七海…コレ」と言って指輪を出し薬指に嵌めた。
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