「焦りました・・。」
「いやいや、こっちだよ。焦ったのは。」
「・・ですよね。ごめんなさい。」
「まぁ、いいよ。何とかなったし。」
室内と屋外の気温差に晒されたナナは、幸いにして心身の落ち着きを取り戻す。
露天風呂に浸かった二人は、冷えた身体を露天風呂で温めながら、先刻の騒動についてポツポツと語る。
「や、やっぱり・・気持ち・・良かった・・のかな?」
少女の気持ちを傷付けるつもりはないが、サクラとしても、やはり気になるのは事実だ。
全身の肌を朱で葺いたように朱く染めた少女は、俯いたまま、黙り込んでいたが、サクラから視線を逸らしながら呟いた。
「・・気持ちいい・・っていうか・・」
乳首に加えられた刺激から快感が生じたわけではなかった。
それは確かだ。
むしろ強すぎる刺激は、乳首に痛みを感じた程だ。
だが、乳房の内側を揺さぶるような感覚は、ナナに我を忘れるような痺れをもたらした。
「・・・・サクラさんも試してみれば分かりますよ。」
「あたしは遠慮しとくわ・・。」
今度、独りの時に試してみます・・。
興味が無いわけではないサクラは、内心、呟きながら話題を変える。
「それはそうと、もう大丈夫なの?」
「へへへ。」
照れ笑いを浮かべながら、ナナは胸を隠していたタオルをどけた。
ささやかな双つの膨らみの先端には、小豆大の大きさに戻った桜色の乳首が、それぞれ尖がっている。
いいなぁ・・。
・・取り替えらんないかなぁ。
ナナにとっては忌々しい幼さだが、サクラにしてみれば、嫉妬すら覚える程の若さである。
深い溜め息をつくサクラをキョトンとして見つめるナナ。
まぁ、いいや。
「さて、それでは本日のメインイベント!」
「岩盤浴!」
「「行ってみよー!」」
昔のコント番組の掛け声さながらに湯船から立ち上がった二人は、意気揚々と岩盤浴のコーナーに向かった。
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