面接で写真撮影があり、何枚も写真を撮られた。制服があるとスリーサイズまで聞かれた。
自社ビルも立派で役員が数十名いる会社なら安心だと少し変だと思いながらも働いてみることにした。
「家政婦なら専業主婦だった裕子にぴったりだね。今日から頑張って！」
夫も応援してくれた。


制服あるっていってたけど…一応、家事がしやすいようにジーンズで出勤した。

面接の時に教えられたマンションに向かった。エントランスが広々とした高級マンション。ホテルのようなフロントがあり出勤したら手続きすることになっていた。名前と携帯番号を記入すると部屋の鍵を渡された。まるでホテルのチェックインみたいだった。

部屋に入ると、綺麗に片づけてある。掃除の必要なんて無いような…どこ見ても美しい。

「はじめまして。斉藤です。まず制服に着替えて下さい。」
背の高い爽やかな男性にシャワールームに案内され紙袋を渡された。
制服…って、コレ？
メイド服なんですケド…しかもミニだし…。パンストまであるし、サイズはピッタリだけど…。
「大丈夫ですか？お着替え手伝いますよ？」
「だ、大丈夫です…」
廊下で待ってるみたいだし、恐る恐る出てみた。
「お似合いですね！」
そう言う斉藤の顔は笑いを我慢してるようだ。
「いいですよ、笑って。こんなオバサンにメイド服なんて似合うわけ無いんですから」
イヤミぽく言ってしまった佳子。斉藤が堪えきれずに笑いだした。
「今日は初日なので、二時間ということで、ここの観葉植物の手入れしてもらって。さっきのバスルームの掃除してもらえますか？」
「はい。分かりました」

続きを期待しています。

バスルームに入る。
着替えてた時には気づかなかったが、かなり奥行きがあり大きなジャグジーの浴槽。なんと小さなサウナまである。大きな窓からは眺めのいい景色が広がっている。
窓を拭いて、浴槽を洗い、壁と床を洗って流した。水滴を拭きとり磨き上げていると、何かのボタンを押してしまったらしい。ジャグジーに照明がついて浴室がダウンライトで彩られた。びっくりして、ボタンを押しまくった。お湯が出たり泡が出たり光ったり…なんだか大騒ぎだ。慌ててなんとか全ての電源を切った。
すっかり散らかってしまった浴室にうんざりしながら、掃除をやり直した。広すぎるのも大変だ。メイド服もびっちょり濡れてしまったので、着てきた自分の服に着替えた。

リビングの観葉植物を見て周ると霧吹きが置いてあった。その霧吹きで水をあげる。
玄関にも大きな観葉植物があったのを思い出した。ついでに家を探索しながら観葉植物に水をあげることにした。近い扉から開けてみた。小さな書斎らしき部屋。観葉植物は無かったので中には入らずに次の扉。シングルベッドが並んだゲストルーム。観葉植物が奥にあるので水やりに中へ。クローゼットが少し開いてる？ちょっとだけなら…覗いてみたら！？
ナース服、メイド服、セーラー服、ミニスカポリス、巫女…コスプレ衣装がたくさん！見てはいけないものを見てしまった…慌ててリビングに戻り他の部屋は立ち入らない事にした。