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暑い日のふたり
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:人妻熟女 官能小説   
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1:暑い日のふたり
投稿者:
「風呂入ったの?」
頭をタオルで拭きながら居間に戻ると、テレビを観ていた夫が不意にそう言った。
「んー」
暑くてけだるかったので適当に返事をする。

「あ、そう」
自分から聞いといてその返事はなんだと思ったが、言うのもしんどいので無視しておいた。

息子の夏休みが始まり、夫も休暇を貰ったらしい今、なんだか一人の時間が減ったようで気が滅入っていた。
息子が行きたいというので亡くなった祖母が持っていた古い家に遊びにきたわけだが、クーラーはないわ テレビのチャンネルも少ないわ、おまけに夫が家にずっといるわで心が落ち着く暇がないのだ。なにより暑い。それが一番嫌だ。動いても汗をかくがじっとしていても滝のように汗をかく。
あまりにべたべたして嫌だったので、風呂に入っていたのだ。


「純は?」
相変わらずこっちを向きもせずに夫が聞く。
テレビからは高校野球の解説者が何かを熱く語っている声がする。

「純は、この辺の子と友達になったみたいでキャッチボールしに行ったって。お父さんが相手してあげたらいいのに。どうせ暇でしょ?」
そういうとやっと夫がこっちを向いた。

「あのさ、最近由里子って俺のことお父さんって呼ぶよね」
はい?……頭にはてなが浮かぶ。

「……だってお父さんじゃん」
「そうだけど………」
本当に言いたいことがあるとき、この人はいつも回りくどい。
目線をそらして寂しそうな顔をしている。

「………嫌なの?」
「下の、名前、がいいんですけど」
ぼそっとそう言われた。
二人の間に聞こえてきた蝉の声が、一瞬の沈黙を引き立てる。

「あ、そういうこと!?」
「今 純いないから……」
相変わらずもじもじしている。あまりに急だから少し可愛く思えてしまって、噴き出した。

「えーと、正彦、さん」
「……!」
なんだかちょっと嬉しそうだった。
結婚してしばらく経つけれど、昔からこの人はよく分からない。まさか名前で呼んでほしいとずっと思っていたなんて。

「………由里ちゃん」
夫も触発されてか付き合っていた頃の呼び方で私を呼び返した。

その時ふと20代の頃の正彦さんを思い出して胸がどくんとなった。
目が合うと、優しい目で私を見つめていた。
また胸が鳴る。呼吸が止まりそうになる。

正彦さんは私の濡れた髪に手をやさしく添えて引き寄せ、すごく丁寧にキスをした。

体温があがって、せっかくお風呂に入ったのに汗がじわりと滲んできた。

「……暑いな」
そう言って正彦さんは扇風機をつける。
お風呂上がりの体に風が気持ちよかった。
私は思わず俯いて、そのまま静止していた。
二人きりになったのはいつぶりだろう。
純が生まれてからはほとんどなかったはずだ。
キスどころかデートも出来てない。

それなのに。

何度も頭の中でさっきの正彦さんのキスがぐるぐると回った。
久しぶりに「男の人」の顔をした夫をみた。
それに随分緊張して、熱くなってしまう。

扇風機の風が私に当たっているはずなのに、汗が止まらない。

「由里ちゃん」
耳元で話す夫の声にびくっ!と反応する。
それは紛れもなく、「男」である夫の声だった。
だめ、やめて……!

「こういうの久しぶりだね」
正彦さんが私の腕をわざとつーっと撫でる。

「……ぁ、っ」
私の反応を楽しむみたいに耳にキスをする。

「あっ、やだ……」
「………嫌?」
目を合わせてそう聞かれると、首を横に振るしかできなかった。

「可愛い」
そういうと正彦さんは私にキスをし始める。
どちらからともなく舌を絡ませ、半ばわざと音を立てられながら、お互いの唾液を混ぜ合った。

 
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2018/10/10 05:08:10(wn7OAprQ)
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