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売られた娘
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:空想・幻想小説
ルール: あなたの中で描いた空想、幻想小説を投稿してください
  
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1:売られた娘
投稿者:
春は7歳の時に親に売られた。
家が貧乏だったからだ。
まだ幼いから女郎にはなれない。
だから雑用や子守りをさせられては、次々と転売された。
10歳の時には、サーカスに売られて軽業の修行をさせられた。
もともと利発で、柔軟でほっそりとした身体だったから覚えは早かった。
それでも客の前で芸を見せるために、サーカスの団長や先輩にあたる大人達の鞭を免れるのとは出来なかった。
春の訓練は、観客が帰った夜遅くや、霜の降りる早朝に行われた。
身体の動きを見るため、と言われて、まだ全く女らしい膨らみのない痩せた身体を全裸で舞台の上で動かした。
言われた事が出来なければ、食事は抜きである。
出来ても与えられる食事は、他の団員の残り物を集めた残飯みたいなものだ。
それを動物達の檻の間で食べる。
一緒に芸をする動物達の方が、まともな食事を与えられていたくらいだ。
春がいくら幼くても、訓練と雑用だけでは勿体ない。
そう考えた団長は、玉乗りや一輪車をするピエロとして春を舞台に出すことにした。
しかし子供用のピエロの衣装など無い。
団長の奥さんのアイデアで、春は顔の化粧だけでなく、裸の身体全体に水溜まり模様を描かれて舞台に出された。
大人のピエロは、全身を覆う全身タイツの衣装があるのに、春は裸にボディーペイントなのだ。
勿論不恰好なズロースも穿かされてない。
楽団の演奏する美しき天然の音楽に合わせて、春は玉に乗って楽屋から舞台へと出された。
戦前とは言え、サーカスの舞台は明るい照明に照らされてる。
肌色に赤と青の水玉模様の子供ピエロが全裸だと言うことは、やがて全ての観客が理解した。
せめて割れ目の部分を塗ってくれてたら..。
しかし、春の白い下腹部にあるくっきりと目立つ割れ目の部分には、色は塗られていなかった。
サーカスの観客は大人だけではない。
むしろ子供が多かった。
坊主頭の男の子も、おかっぱの女の子も、一番舞台に近い席から身を乗り出すようにして春の動きを見ている。
男の子が露骨に「すげえな!あのピエロの女の子、丸裸だ。」と言えば、女の子も「まあ、本当だわ。でも、恥ずかしく無いのかしら?」
と相槌を打った。
後ろの方の大人達の中には、やはり少女趣味なのだろう、「ほう、これはなかなか..」と感心する男もいる。
女性達は声を潜めながら「まあ、裸..」「可哀想だわ..」「きっと拐われてきたのよ」といかにも春に同情している風ではあったが、その表情には「あの子は、私とは身分が違う下等な人種なのよ。」と言う気持ちがありありと表れてた。
そして春が乗ってる玉から落ち、団長の鞭が春の身体に飛ぶと、観客席全体から「おおっ..!」とどよめきが上がった。
春は団長の鞭も痛かったが、自分を動物のように見る観客の目の方が痛かった。
 
2021/05/15 18:58:45(WFkWS9BQ)
2
投稿者: 環
玉乗りはまだ良かった。
一輪車も割れ目を擦るが、あまり見られるこたはない。
しかし団長は春に、逆立ちして舞台を歩き回れ、と命じた。
逆立ち歩きの訓練も受けている。
しかし、逆立ちして歩くと、どうしても足を揃えることが出来ない。
女性の先輩達は、レオタードの下に肌色のタイツを穿いているから、わざと足を広げて逆立ちし、男性の観客を喜ばせる。
しかし、今の春は幼い割れ目を剥き出しにするしかなかった。
大陸では事変が起こり、軍隊と共に、一旗上げようと目論む日本人が大勢大陸へと渡って行った。
春のいるサーカスも大陸に渡ったが、上海や天津等の大きな街での興行等出来ず、やもを得ず東北部の奥地の町を巡回するようになった。
春は学校には行かせてもらえなかったが、サーカスの花形で空中ブランコの少女から字を教えてもらった。
春より6歳年上の少女は、春を妹のように可愛がってくれた。
春は少女のことをお姉ちゃんと呼び、自分の夢を話した。
「私、早くお姉ちゃんみたいに大人になりたい。お姉ちゃんと一緒に空中ブランコして、お客さんから拍手してもらうの。」
お姉ちゃんが舞台で着るキラキラ光るスパンコールを着けたレオタードと、その下に穿く黒い網目タイツ姿は春の憧れだった。
しかしお姉ちゃんは悲しそうな顔をして言った。
「大人なんかに、ならない方が良いのよ..」
その言葉の意味はしばらくして分かった。
辺境地方での興行で、地元の顔役と役人に嫌がらせを受けたが、団長は軍隊や財閥など大きな後ろ楯は持っていなかった。
賄賂を送ろうにも金も無い。
それでお姉ちゃんは役人に差し出されたのだった。
もう何度もそんなことは経験してるが、その役人は無慈悲で変態だった。
翌日人力車に乗せられて帰ってきたお姉ちゃんは、おもちゃと言うより拷問道具のような張り形で苛まれ、下半身が血だらけのままだった。
それでも1日休んだだけで、また舞台に上げさせられた。
人家が全くない荒野を何日も歩く辛い旅が続いた。
そして一座はついに、匪族の一群に捕らえられた。
「日本人、通行税を払ってないな。何か差し出す物があるか?」
周りを武装した恐ろしい人相の男達に囲まれ、凶悪そうな首領から聞かれた。
団長は震えながら、いつもの手を使おうとした。
空中ブランコの女の子を一晩首領の夜伽に差し出します、と言ったのだ。
しかし、首領の答えは冷たかった。
「何人もの男から慰み物にされた女など要らぬわ。」
団長は必死に、この娘はまだ18です、生娘とは言いませんが、まだ十分に初々しく..、と説得しようとしたが、首領は部下に略奪を命じかけた。
逆らえば、殺されるだけだ。
その時、団長は急に春のことを思い出した。
まだ12で、初潮も無いし毛も生えていない。
女の中には入らないが、そんな子供が好きな男もいるかもしれない。
直ぐに春が呼ばれた。
シベリアから吹いてくる冷たい風の中で、春は裸にされて匪族の首領の前に引き出された。
「この娘はまだ男を知りません。それに、この娘なら差し上げます。」
団長の勘が当たった。
首領は春を受け取り、一座は無事に解き放たれた。
春は裸のまま、馬車に積んだ秣の中に乗せられて匪族の隠れ家へと連れて行かれた。
21/05/15 21:49 (WFkWS9BQ)
3
投稿者: 環
春は、部落の手前で馬車から降ろされ、改めて両手首を前で合わせて縛られた。
縛った縄を手下の乗る馬から引っ張られ、全裸裸足で泥濘の道を歩かされながら、部落に入っていった。
道の左右には、匪族の家族が並んでいる。
「こいつは日本人だ!」と手下の一人が言うと、それまで黙って見ていた子供達が、泥を拾って春に投げつけ始めた。
ここにいる匪族は皆、日本人から酷い目に会った記憶がある者ばかりだ。
春が、たとえか弱い12歳の少女であっても、容赦は無かった。
首領は部落の人達に自分の都合の良い作り話をした。
自分達は横暴な日本人の一団が自分達の同胞を虐げていたのを襲撃した。
この少女はこんな歳なのに、我らの同胞の女の子を裸にして、日本人の男達に弄ぶように勧めていた。
だから誘拐して来たが、これから自分のしたことの罰を受けさせる。
と部落全員の前で演説したのだ。
春はその痩せた身体を、馬を繋ぐ横木に両手を広げた姿で縛り付けられた。
春を罰するのは、部落の女子供だった。
子供達は大人ほどの力は無いが、無邪気に残酷だった。
細い柳の枝を鞭にして、春の背中からお尻、太股の裏側と遠慮なく叩いたし、地面の泥を固めて春に投げつけた。
女達は子供達ほど遠慮無しでは無かった。
それは首領がやがてこの日本人の女の子を、自分の女にするつもりであることが分かっていたからだ。
それに、春と同じ年代の娘を持つ女もいた。
小雪が舞う中、全身を泥と血で汚して気絶している春を、数人の女が縄を解いてやった。
女達は春を担いで、馬に飲ませる水溜の水を全身に掛けて泥と血を流してから、馬小屋の中に馬と一緒に寝かせた。
しかし、逃走をされないように、春の細い両足首には鉄の重い足枷が嵌められ、その足枷から伸びる鎖の端は太い柱に埋め込まれていた。
春は打たれた傷痕のため発熱し、二日間意識不明のままだった。
自分と馬の排泄物にまみれ、喉の渇きを覚えては朦朧として馬の水桶から水を飲んだ。
夢の中に、優しかったサーカスの空中ブランコのお姉ちゃんが出てきた。
春のおかげで、私は助かったのよ。春、ありがとう。
そう言ってくれた。
もっと昔に別れたままの母親も出てきた。
夢の中の母親は春に、帰って来て良いよ、と言ってくれたが春は、私は多分ここで死ぬの、もう帰れないの、と答えたところで目が覚めた。
全身がまだ激しく痛んだが、このまま動かなかったら厄介者として部落から捨てられる。
そうしたら本当に死ぬしかない。
そう思って春は馬の世話に来た女に、声を掛けた。
お願いです。何でもします。豚の餌ような残飯でも良いから食べさせてください。
女は冷たい表情だったが、戻ってきた時には冷たくなった汁と誰かが齧った痕がある餡無し饅頭がぐちゃぐちゃになって入っている鉢を持って来てくれた。
食べ終わると、早速足枷を嵌められたまま働かされた。
馬の糞を拾い、尿で濡れた藁を抱えて外に干し、帰って来た馬の足を藁で擦ってマッサージした。
やっていることは、サーカスでさせられたのと同じだが、働いている時も子供達が集まっては、春に泥を投げつけ棒で叩こうとした。
「やーい、裸の牝犬!」
そんな日が何日も続いた。
春が重い水桶を抱えて運んでいると、いきなり後ろから蹴飛ばされ、水を溢し自分の身体は泥だらけになった。
子供が蹴ったのを見ている筈なのに、匪族の女は、水を溢した罰として春を鞭で打ち、さらに飯抜きを言い渡した。
寒い中、食事を貰えずに、春は馬小屋の藁に潜り込んで寒さを耐えようとした。
しかし、寒さと空腹で耐え切れない。
春は馬の餌を入れる飼い葉桶の中を覗いた。
そこに、馬が食べる筈の大豆が数粒残っていた。
春は夢中で大豆を掴み、口に入れた。
硬い豆を噛んでいたら、急に意地悪な女が入ってきた。
女は春が何かを噛んでいるのを見つけると、春の頬を叩き、さらに両方の頬を手で強く挟みつけて無理やり口を開けさせ、そこに噛み砕かれた大豆を見つけた。
女は他の人を何人も連れて来た。
お前は人間では無く家畜なんだ。
家畜の中でも馬は最高の動物だか、お前は一番下なんだ。
それなのに馬に食べさせる大豆を盗み食いするなんて!
春は足枷をされているから逃げられない。
その場で大人数人から、殴る蹴るのリンチを受けた。
さらに大人達は春を外に引き出すと、最初の日に縛り付けられた横木に縛られた。
もう満州は冬である。
本格的な雪が降り始め、地面は黄色い泥から白い雪一色になっている。
その白い世界に全裸のまま縛り付けられ、さらにその細い身体に鞭を受けた。
白い雪に、鞭に着いた春の赤い血が飛び散った。
部落の中でも一枚意地の悪い女が出てきた。
何?この小娘が大豆を盗み食いした!
それでは、自分の豆で償わせよう。
女は短刀を抜くと、回りの女や若い男に命令して、春の両足を裂けたように拡げさせた。
春はもう、疲労と痛みと空腹、それに寒さで朦朧となっていた。
私のあそこの豆が切り取られるんだわ..。
痛いだろうけど..、どうせこのまま外に縛られてたら寒さで生きてはいないだろう..。
そうしたらお母さんのところに帰れるかな..。
自分のクリトリスが乱暴にしごかれ剥き出しにされてる時、春は生きるのを諦めていた。
21/05/16 21:07 (cPZvybPB)
4
投稿者: 環
騒ぎを聞き付けた部落の長老が、この娘は首領から部落が預かっているのだから、勝手に女として使えない身体にすることはまずい、と皆を説得したので、春のクリトリスは抉られずに済んだ。
その首領は、自分の縄張りの十数ヵ所の村や部落を巡回しながら、迷い混んで来た余所者を略奪したり、時には他所の縄張りを襲撃したりする。
特に日本人が経営する商店や倉庫を襲うことは、良い収穫が見込めるし、周りの中国人からは英雄的行為だと称賛される。
首領はこの頃、小さな町の日本人の店を襲い、手下達は抵抗する男は殺し、犯せる年齢の女は全て外に引き出して犯した。
雪の中で裸で抱き合って泣いている母娘や使用人の女を見ながら、首領はあの部落に預けた痩せた少女のことを思い出した。
もともと首領は周りから恐れられる残酷なサディストの上、いたいけな少女をなぶるのを好んだ。
よし、十分な収穫もあったことだし、明日はあの部落に寄って、あの日本人の少女を弄ぶとしよう。
首領は部落に手下の一人を使わして、明日訪れる事と、日本人の少女は本拠地に連れて行く事を伝えさせた。
部落では首領を迎える準備に忙しくなり、春は全身に傷痕をつけたままでこき使われた。
首領達一行が到着し、歓迎の宴が始まっても、春は一行の馬の世話をさせられた。
この頃は本格的な冬となり、家畜扱いの春も、凍傷にならないよう最低限の衣類を与えられ、重い足枷は外された。
逃げようとしても、部落を一歩出れば道も分からぬ真っ白な厳寒の荒野で、余程慣れた者でないと、凍え死ぬか狼に襲われて死ぬだけだからだ。
たとえぼろぼろの布切れを綴った不潔な服でも、全裸に比べたら、まだ自分は人間なんだ、と言う意識が戻ってきた。
春が辛い仕事を終えて、空腹を抱えて馬小屋に踞っていると、女が春を呼びに来た。
首領様が呼んでいる。
きっとお前が怠けたり豆を盗んで食べたことを罰してくださるのだ。
そう脅かされながら、春は首領達が宴会をしている長老の家に連れていかれた。
そこで春はいきなり全裸にされて首領の前に引き出された。
そして首領からこう言われた。
お前をここに預けていたが、ここの人間が勝手にお前を家畜として使っていたようだ。
お前が俺の所有物だと言うことをはっきりしなかった俺にも責任がある。
だからこの場でそれをはっきりさせる。
直ぐに春は、長老の家の直ぐ外に連れ出された。
首領は手下から、先が赤く焼けた鉄の棒を受け取った。
それは家畜用の焼き印であり、首領の名前である黄という字が刻まれていた。
春の細い身体は、手下四人から雪の上にうつ伏せに押さえつけられた。
身体の下の雪の冷たさを辛いと思う暇もなく、いきなり背中に激痛を感じた。
春の口から、ひーっ..!と高く長く断末魔のような悲鳴が上がった。
あの赤く焼かれた焼き印が押し付けられたのだ。
じゅっと肉が焼ける音がして、肉が焼かれる独特の匂いがした。
焼き印が押されるのは一瞬ではなかった。
イー..、アル..、サン..、スー..
ゆっくりと数が数えられ、そのあと焼けた皮膚が貼り付いたまま焼き印が引き剥がされた。
その激痛は、12歳の少女にはとても耐えられるものではなかった。
春は雪の上で、失禁脱糞して気絶していた。
首領や手下は直ぐに暖かな家の中に入って行く。
数人の女が、後に残された意識の無い春の身体の股間の汚れを周りの雪で擦り落とし、背中の焼けて黒くなった皮と血が滲み周りが赤く晴れ上がった皮膚にも雪を当ててやった。
野蛮で非衛生的だか、春にとってはされないよりはましだった。
やっと意識が戻ったが、激しく痛みで何も食べていないのに胃液を嘔吐した。
これまでわずか12年の人生だったが、辛いことばかりだった。
それでも仕方がないと生きてきた春だったが、この苦しみに初めて死んでしまおうか..と考えた。
しかし、それを見越していたのだろう、女達は春を馬小屋に担ぎ込むと、藁の上にうつ伏せに寝かせると、両手両足を大の字に広げたようにして手首足首を縛って身動きできないようにしてしまった。
それから丸1日、春はそのままの姿で寝かされていた。
排泄は垂れ流し、食事は口元に水の入った鉢と餡無し饅頭が置かれるだけだった。

21/05/17 06:21 (xvvrwdE0)
5
投稿者: 環
春は背中の火傷の痛みに苦しみながら、丸一日馬小屋に放置された。
女が油のような薬を塗ってくれたのが効いたようで、体液が流れるのは止まった。
手足を縛っていた縄を解かれ、身体を洗われてから、また長老の家に連れていかれた。
首領と手下、長老と部落の男達の前で、前日押された焼き印を披露させられた。
首領は春が衰弱してるのは全く気にせず、焼き印が青白い肌にくっきりと赤黒く付いているのにご満悦だった。
春は裸のまま、部屋の隅に座らされた。
明々と火が焚かれているので寒くはなかったが、短期間でも服を与えられ人間らしく扱われたせいか、再び家畜に落とされたことの方が春には辛かった。
夜も更けて来て、長老は首領のために部落の若い女を呼ぼうとした。
しかし、もう散々強い老酒を飲んでいる首領は、今晩はこの家畜娘を犯す、と皆の前で宣言した。
元々、義や情けを売りにしている馬族ではない。
残酷さの恐怖で名を売っている匪族なのだ。
長老やその場にお酌のためにいた女達は、さすがに内心では春に同情もしたが、とても首領を諌める訳にはいかなかった。
首領は春の腕を掴むと、奥の寝室に引き立てていった。
寝台の上に投げ出され、目の前で首領が服を脱ぎ始めると、来るべき時が来たのが分かった。
それほど悲痛な気持ちでもなかった。
春の人生は苦痛の連続だった。
また、その苦痛の記憶が一つ増えるだけ..。
首領が毛皮のコートを脱いでいるのを見ているうちに、春はサーカスで団長が燕尾服を脱ぐのを手伝ったのを思い出した。
懐かしいわけではないが、自然に後ろから首領が脱ぐのを手伝っていた。
首領のコートや上着は、獣と血と火薬の匂いがした。
上着を脱がすと、春は首領の前に回り、厚い防寒ズボンの前で結ばれている紐を解いた。
首領もだが、この地方の人は下着を着る習慣が少ない。
防寒ズボンが下がると、むっとする男の匂いが漂った。
かなり酔っているのに、首領の怒張は天を向いていた。
首領は他の男に比べて髭も体毛も濃かった。
春もサーカスで、男女の男女の団員が抱き合い、男の持ち物が硬くなっているのを見たことはある。
しかし、首領のように獣じみた怒張を間近で見たのは初めてだった。
私、これで犯されるんだわ!
それは日本人同士の甘く秘めやかな抱擁のイメージとは全く違っていた。
たとえて言えば、野生の熊が華奢な足の子鹿を襲って貪り喰おうとするようだった。
首領は自分のズボンを脱がせてくれた春を寝台の上に放り上げた。
直ぐに春の両方の足首を掴み、高く持ち上げると、自分の怒張を一気に春の無毛の割れ目に突き刺そうとした。
そこに怒張を受け入れるべき穴は無いように思われた。
しかし首領の怒張は、春の僅かな穴を探しだし、周りの粘膜を裂き傷つけながら、強引に押し入っていった。
春は初めから抵抗を諦めていた。
抵抗して少しでも苦痛が軽くなれば、抵抗もしたかもしれない。
しかし、春は全てを諦めていた。
熱く硬く大きなものが、自分の身体の中で一番柔らかいところを、破り裂いて入ろうとしている。
いや、割れ目だけではなく、春は身体全体が裂けているのだと感じていた。
それは遂に春の体内深くまで侵入し、春の身体の中をぐちゃぐちゃに掻き回した。
身体がばらばらにされるような苦痛と共に、何度も激しい吐き気を覚えた。
首領の怒張が奥深く押し込まれると、春の胃袋が口から飛び出しそうだった。
怒張が抜かれる時は、膣や子宮全体が引き抜かれるようだ。
小さな春の身体は、大きな荒波に襲われて破壊される間際の小さな小舟のようだった。
春は早く意識を失いたいと願った。
たとえ、それが二度と目覚めなくても。
21/05/17 20:31 (xvvrwdE0)
6
投稿者: 環
しかし苦痛に慣れている春の意識は、最後まで消えてくれなかった。
身体を裂かれる拷問が終わり、春は小さな口で濃厚な精液と自分の血液にまみれた首領の一物を舐めさせられた。
言われた通りに、巨大な亀頭を口に含み、舌を尖らせて何度も鈴口をつつくように舐め、尿道に残っている精液を吸い出すよう強く吸った。
お前は小娘のくせに、口でするのは上手いな。
日本人は幼い時からしてるのか?
春は首領の亀頭を口に含んだまま、違います、と言うように顔を振った。
その様子がおかしかったらしく、首領は満足げに笑い声をあげた。
それから首領はズボンだけを履くと、全裸の春を軽々と抱えあげ、まだ皆が酒を飲んでいる部屋に連れていった。
そこで春の両膝を幼児におしっこをさせるように抱え、皆に血にまみれた春の割れ目を晒した。
おめでとうございます。暴虐な日本人を罰してくださいましたな!。
こんな小さい娘でも一人前に女にしてやるとは大したもの!
長老を始め皆が見え透いたお世辞を言った。
首領は春を部屋の隅に座らせ、自分はまた酒を飲み始めた。
藁の上に座った春の裂けた割れ目から、首領の生臭い精液と春の血が流れ出ていた。
身動きしただけでも裂けた傷が激しく痛んだ。
長老の年老いた妻が、春を下げようとしたが、首領は、いや今晩はずっとこの娘を犯す、と皆の前で言った。
哀れな春は、その晩ずっと首領から寝台で苛まれ続けた。
翌朝まだ暗い時間、首領は大鼾で寝ているが、春は何度か激痛で気を失った以外一睡も出来なかった。
そろそろ朝になる。馬小屋で働かなくちゃ..。
そう思って起き上がろとするが、動けなかった。
やっとの事で、部屋の隅に置かれた尿瓶に用をたすことが出来たが、それも傷に沁みて激しく痛んだ。
こんな身体では、もう仕事は出来ない。
役立たずの私は部落から放り出されて、荒野で飢え死か、狼から食べられて死ぬだろう。
いや、只でさえ憎い日本人だから殺されるかもしれない。
それもとても残酷な方法で..。
満州の匪族の残酷さはサーカスにいた時から色々聞いてるし、巡回興業の旅の途中で見たこともある。
極寒の荒野で、木から全裸の人間が吊るされてしんでいた。
男は性器を切り取られ、女は男の切り取られたそれを口に押し込まれて、吐き出せないように上から布で口を覆われていた。
女は、両方の乳房を切り落とされ、股間も大きく抉られていた。
その上二人とも、肛門から槍で貫かれていたが、わざと直ぐに死なないように槍は心臓等に達せず腹部で止まっていた。
見ていた地元の人が噂をしていた。
あの二人は母と息子だ。もう一人娘がいたが、匪族が拐っていこうとするのを兄と母親が止めようとしたら、こうされたんだ。
その娘も、半日程進んだ先で見つかった。
母親よりもっと惨かった。
14歳だと言うその娘の死体は、雪の中に全裸で捨てられていたが、両乳房は母親同様抉りとられていた。
さらに散々犯された性器から肛門へと鉄の鉤を引っ掛かけられ、その股間を抉るように刃物を入れられた上で鉤を馬で引っ張られ、雪の上に子宮や内臓を撒き散らされて死んでいた。
いつも食糧難であるこの地方では、人肉を非常用の食料にされることもあれば、楽しみで生きている人間が料理されることもあった。
これは春は直接見ていないが、団長が話していたのを聞いている。
金持ちに金で買われた少女が、生きたまま乳首、乳房、尻、太股と肉を切り取られては料理され、自分の肉が金持ちやその客達に食べるのを見せられる。
特に性器や子宮は性力増進や長寿の妙薬となるので珍重されているらしい。
春は自分が大きな生板の上で解体されることを想像した。
しかし、それほど恐怖は感じなかった。
とても痛くて苦しいだろうけど、もうそれで終わりになるんだ。
それ以外は苦しまなくていい。
そう思った。
21/05/18 07:24 (gTixOgiF)
7
投稿者: 環
外で人の動く音が賑やかくなったころ、まだ寝てる首領に遠慮しながら女が二人入って来た。春はまだ寝てるのを激しく怒られるだろうと思っていたが、そうではなかった。
昨夜首領は、春を自分の女にすると皆に宣言して春を犯した。
春はもう、部落の長老が首領に差し出しそうとした女とは立場が違うのだ。
春は12歳で、首領の妾の一人にされていたのだった。
部落の皆の春に対する扱いは全く変わった。
人並みに着せてもらい、栄養のある食事も与えられ、弱った身体を回復させられた。
やっと動けるようになると、先に本拠地に帰った首領を追うように、手下二人から馬に乗せられて旅に出された。
春は道中二人の手下から襲われるだろうと覚悟していたが、手下は首領を恐れて春を丁寧に扱ってくれた。
しかし、次の苦痛は首領が住む本拠地の街に着いてからだった。
首領は本妻の他に妾が10人いた。
本妻は太々と呼ばれるもうすぐ40になる女だった。
今はやや肥りぎみではあるが、若い時は首領と一緒にこの地方を荒らし回った女丈夫なだけに、まだ妖艶な美貌と冷酷な頭で首領の留守を預かり、多くの妾をしっかり従わせていた。
かつて首領の寵愛を過信して、太々に逆らった若い妾がいた。
しかし太々は首領の目の前で、その女を20人以上の男達に犯させたうえ、泣きながら謝っている女の血を流している前後の穴に、冷酷にも焼けた鉄棒を突っ込んで殺した。
その太々が春の事を聞き、大変腹を立てているらしい。
夫が旅先で、一夜の慰みものにした女なら問題ない。
しかし皆の前で、連れて帰って妾にする、と言った上で抱いたそうではないか!
妾になるのなら、ちゃんと筋を通して、本妻の私の前で頭を床に擦り付けて挨拶をし、私が妾となるのを許してから、初めて主人に抱かれるべきだ。
それを、私の知らないうちに妾になって抱かれているとは!
春は街に着くと直ぐ、太々の手の者から太々の部屋へ連れていかれた。
太々は問答無用で生きたまま皮を剥いでやろうと思っていたが、今目の前の床に這いつくばっている小娘は、痩せ細って肌は青白く色艶も悪かった。
日本人のサーカスの一団から、捨てられるように差し出されたと言う。
これなら間違っても私に逆らうことはあるまい。
しかし、私の知らないうちに主人から抱かれたことについては、何か罰を与えねば他の妾どもに示しがつかない。
そう思った太々は寛大にも、まだ発毛前の春の下腹部に「淫乱」、左右の乳首を囲むように桜の花を刺青するだけで赦してやることとした。
哀れな春は、故郷から遥か離れた寒い異国の地で、焼き印と刺青と言う生まれもつかない印を刻み付けられてしまった。
21/05/18 20:49 (gTixOgiF)
8
投稿者: 環
太々は春の下腹部の刺青に満足すると、毎朝私に挨拶にお出で。と言って解放してくれた。
狭い部屋を与えられたが、他の妾のように身の回りの世話をしてくれる召使いはいなかった。
翌朝のことだ。
言われた通り朝早くから太々の部屋の前に行き、部屋の前の廊下でずっとしゃがんで扉が開くのを待った。
扉が開いたら廊下の床に頭を擦り付け、幾つかの部屋の向こうで立派な椅子に座っている太々に挨拶をした。
太々は春を近くに呼び、旦那様から呼ばれたら直ぐに行ってお慰めするんだよ。お前は安過ぎてる。旦那様のためにも、いっぱい食べなさい。と昨日とは打って変わった優しい言葉を掛けてくれた。
その後の朝食の時である。
食事は大きな台所でもらって、自分の部屋に持って帰って食べる。
召使いがいないから、春は自分で受け取りに行ったが、そこで他の妾の召使いから、料理人が春の分として棚に置いていた料理を、間違えたふりをして持っていれると言う嫌がらせをされた。
それ、私の..。と春が言いかけたら、反対に激しい剣幕で罵られ、さらにその主人である先輩の妾まで出てきて一緒に春を罵った。
その妾は、料理人や他の使用人がいる前で、春の上着の襟を掴むと、思いっきり引っ張って破いてしまった。
慌てて胸元を押さえようとする春だったが、その妾と召使いが二人掛かりで襲ってきて、春の着ている中国服を破り、引き裂き、ついには胸当てと袴下までむしりとって全裸にした。
その上しゃがみ込んだ春を無理やり立たせ、前と胸を隠そうとする春の手を後ろに捻り上げ、乳首と下腹部の刺青を使用人に晒してしまった。
どうだ、思いしったか、日本人!
こんな変な刺青しやがって!
背中の焼き印と言い、刺青と言い、お前なんか人間じゃなくて家畜なんだ!
悔しかったら..、
妾はそこまで言うと、急に黙りこんでしまった。
周りの使用人達が一斉に膝まずく。
そこには、部屋から出て来た太々がいた。
春も全裸のまま、床に這いつくばるように礼をした。
太々は春を虐めた妾の前に立つと、いきなりその頬を数回平手打ちした。
な、何をなさるのですか!
妾が抗議すると、太々は後ろに控えている6人の召使いに、こいつらの着物を脱がせておしまい!と命じた。
あっと言う間に、春を虐めた妾と召使いは全裸に剥かれ、身体を両手で隠して踞った。
お前さん、旦那様をお慰めする機会が無いようだね。
それに、朝も私のところに挨拶に来ることもないようだ。
もう要らないよ。このまま裸で出てお行き!
旦那様には私から話しとくから!
そして今度は、剥ぎ取られた妾の服を春に掛けてやるように命じ、春に言った。
お前はまだ旦那様から何ももらってなかったね。
趣味が悪い柄だが、取り敢えずこれを着ておいで。
太々はそれだけ言うと、そこから立ち去ろうとしたが、追い出されることになった妾は、太々の膝にしがみつき、必死に追い出さないでくれと哀願した。
太々の召使いが何度も乱暴に引き離すのだが、繰り返し太々の前で頭を廊下の床に打ち付けて泣き叫ぶ。
太々は、置いてやるけど、もう妾じゃないよ。
召使いでも無い。家畜だよ!
しばらくは裸のまま薪割りと台所の下働きで働くんだね。
誰か、後でこの女に鉄の首輪を付けておやり!
そう言って自分の部屋へと帰って行った。
21/05/19 21:56 (dkcXjt96)
9
投稿者: 環
春は家の中での太々の絶大な権限を知った。
残酷で容赦がない。でも、公平なのだ。
とにかく旦那様の事が最優先で、あと家庭内で無用の揉め事は許さない。
太々に見守られていることは、落ち度があれば恐いけど良い子でいれば安心だった。
首領は家にいる間は、2日か3日に一度春の部屋に来て春を犯した。
他の妾達には召し使いの女が何人かついているが、日本人の春には誰もつけられてなかった。
だから首領が部屋に来れば、春が首領の服を脱がせ、部屋に付いている暖炉でお湯を沸かしてお茶を入れた。
首領の身体を熱いタオルで拭いたりもした。
それまでの家畜のような仕事に比べたら、本当に天国のようだった。
首領から獣のように犯され、まだ幼い胸をなぶられるのは痛かったが、それも次第に慣れてきた。
首領が終わると、最初の時のように口で次第にの一物を清め、それから熱いタオルで全身を拭いてあげた。
そして首領が眠るまで大きな身体をマッサージした。
首領は最初の頃は、小さな春をいたぶることを楽しんでいたが、いたぶるより春から心地よくしてもらうことの方が楽しくなっていった。
春に召使いを与えようとしたが、春から「私は淫乱で残忍な日本人です。そんな私に仕えるなんて、その人が可哀想だって皆から言われます。」と言われてもう少し様子を見ることにした。
欲しいものが無いか?と聞きた時も、普通の妾なら宝石や銀細工や豪華な衣類を求めるのに、春は散々迷ったあげく「あの、良かったら..、石鹸を..。本当に、本当に小さいので良いんです。」と言った。
首領は呆れて笑いだし、翌朝太々にそれを話し、召使いに酔いつぶれ香りのする石鹸を持たせてやった。
それから二日後にまた首領が春の部屋に行くと、春はもらった石鹸の香りがするタオルで首領の身体を拭いてくれた。
こいつ、可愛く奴だ。もう少し良い思いをさせてやりたい。
首領はそう思い、太々に相談した。
太々も春のことを可愛いと思っていた。
首領と一緒にいる朝以外は、必ず毎朝、太々の部屋の前の廊下に座って戸が開くのを待っている。
首領が春の部屋に泊まった時も、首領が帰ったら必ず太々のところに来て、前日の報告をした。
まだほんの小さな小娘が、他の召使い達もいる前で床に膝まずき、「昨夜は旦那様からは二度可愛がっていただきました。」と真面目な顔をして報告する。
それがおかしいやら可愛いやらで、太々の部屋では春が来ると雰囲気が和らいだ。
街の人達の評判も良い方に傾いた。
首領は憎い日本人を襲撃してくれたが、その時に取り残された日本人の女の子をお救いになった。
その女の子は首領と奥様のお陰で素直で真面目な少女になったそうだ。
春は首領が来ない時も、出来るだけ働いた。
自分の部屋の近所の掃除から台所の手伝い、庭に積もった雪かきまでした。
それまでの春の人生は仕事をしなければ生きていけなかった。
それで身に付いてしまった習癖だった。
それから春が来た。
首領が縄張りを巡回しなくてはいけない季節だ。
巡回に出る前の夜、首領は太々の部屋に春を呼んだ。
若い時は、数人の女を一度に抱いたものだし、その中に太々も一緒にいた。
しかし、太々と妾とは一線を引かねばならなかった。
しかし春は家の皆から、まだ正式な妾と見なされてなかった。
太々のお気に入りの小娘。いつも雑用をしてる。
旦那様も気まぐれで抱かれるが、部屋は与えられているけど、召し使いもいない。
今晩も旦那様と太々が抱き合った後で身体を拭いて差し上げるのに呼ばれたんだろう。
そう思われていた。

21/05/27 18:39 (u2OZ8R6k)
10
投稿者: 環
首領は奥方である太々を抱いた。
縄張りの巡回に出る前には、必ず太々を抱くことにしていた。
太々にとっては、それが夫である旦那様が今でも自分を大切にしてくれていると分かる証だった。
しかし、年齢がいっても衰えない首領の精力には付いていけなかった。
最初の一回目だけ太々が抱かれて、次からはお気に入りの春が抱かれる筈だった。
三人とも全裸だった。
春は暖炉の火でお湯を沸かし、事が終った首領と太々の身体を拭いてあげていた。
突然複数の銃声が鳴り渡った。
事故ではない!敵の襲撃か?
首領は油断していた。
子飼いの精鋭達は、偵察と連絡のために先に出発させている。
残っているのは10人程の親衛隊と言えば聞こえは良いが、実際は人質兼見習いとして地主や金持ちから差し出されている子弟だった。
実戦経験が殆ど無い。
攻め込んだのは対立する匪族のグループで人数は20人あまり。
親衛隊のいる場所と首領のいる寝室との連絡ができなくなった。
首領はズボンだけ穿くと、愛用のモーゼル拳銃を持ってドアを開けた途端に肩を撃ち抜かれた。
倒れた首領を庇うかのように、太々が白い寝間着を一枚羽織っただけの姿で自分のブローニング拳銃を持ってドアに立つが、これも持っていた拳銃を撃ち飛ばされた。
「太々!」後ろから春の声がした。
こんな激しい春の声は初めて聞く。
振り替えると、そこに全裸で首領のモーゼル拳銃を持った春が立っていた。
開いたドアから入る建物が燃える明かりで、青白い肌、乳首の回りの赤い花の刺青、そしてまだ生えていない下腹部の黒い「淫乱」の刺青がはっきり見えた。
「ああ、この子に刺青をさせたのは私だった..。」
太々は春のモーゼル拳銃が自分に向けられるだろうと覚悟した。
部屋の中では、首領がそれを見ている。
春の背中の焼き印は自分が押させた。
妻の太々が先か自分が先か、この小娘から殺されるのは仕方あるまい。
そう考えていた。
しかし、春はこう言った。
「太々は、裸はだめ!私が出る!」
そう言うと、大人の男でも扱い辛い大きく重いモーゼル拳銃を両手で握って、全裸のまま銃弾が飛んで来る外に飛び出した。
表から馬に乗った一騎が来る。
頭に巻いた派手な布や目立つ服から、襲撃してきたリーダーらしい。
そいつが春の近くまで来て拳銃を撃とうと振りかぶった時、ギョッとした顔になった。
小娘が全裸。それも胸と下腹部に刺青!
呆気に取られている間に、春が見よう見まねで一度も撃ったことのない拳銃を撃った。
偶然だが相手の眉間に命中し、相手は落馬した。
後に続こうとした襲撃隊の男達は躊躇て立ち止まった。
春は大きな甲高い声で、「一人やっつけた!皆、出てきて!」と叫びながら、裸のまま銃弾が飛び交う中、親衛隊が動けなくなってる所へと走って行った。
襲撃してきた男達は皆、自分の目が信じられなかった。
まだ女になってないような青白い全裸の少女。
しかし胸と下腹部に淫らな刺青。
背中には焼き印まで押されている。
それが大きな拳銃を撃ちながら走り回っているのだ。
親衛隊の若者も驚いたが、中に春の事を知ってる者もいた。
庭の掃除や台所の手伝いをしてた女の子だ!
痩せて大人しい女の子なのに、何かに取りつかれたようだ。身体におかしな模様がある。あれは悪魔が乗り移ったのか?
とにかくこの子が敵のリーダーを倒したんだ。このチャンスに首領を助けなければ!
形勢は逆転し、襲撃してきたグループは死んだリーダーの死体を抱えて逃げ去った。
味方の方も首領の他に何人も怪我人が出たし、重体の者もいた。
死に際で末期の水を求める男は、自分の頭が小さな膝枕に乗せられ、口に入った茶碗が当てられるのを感じた。
水を一口飲み目を開くと、そこには幼い裸の少女がいた。
少女は自分も泣きながら、死にかけている男の頭を自分の胸に抱き締めてあげた。
怪我の手当てが終った首領の指揮で、街の火事も鎮火し、騒動も収まりつつあった。
太々が女たちを指揮して春の行方を探していたら、雪解けの泥の中で全裸のまま、死んだ男の頭を抱いているのを見つけられた。
知らせを聞いて駆けつけた太々は、自分の着ていた上着を裸の春に掛けてやった。
それから匪族のグループに変な噂が流れた。
あの首領は悪魔から守られている。
その悪魔の姿は、全裸のまだ幼い女の子であるが、両方の乳首に赤い花を咲かせ、下には黒い陰毛の代わりに禍々しい呪いの文字が書かれている。
反対に街では、「首領を守って戦った男が死ぬ時、女神様が見守ってくれて、天国に導いていった」と言う噂が流れた。
噂の主は、太々から上着を着せ掛けてもらうと同時に久しぶりに大声で叱られてやっと正気を戻り、自分の部屋に戻ると直ぐに自分の仕事着に着替えて小者や召使い達と共に働いていた。
首領の巡回の出発は延期され、手打ちの話し合いが持たれ、数日してそれがやっと終った後に春は首領と太々の前に呼ばれた。
「褒美をやらねばならん。」
首領と太々はそう言った。
春は必死に辞退した。
「お願いです。裸で外を走り回って、恥ずかしい姿を見られて、本当なら旦那様や奥様に大きな恥を掻かせたから、ここから追い出されて当然なんです。どうかお許しください!」
太々が「しかし、現にお前が敵を打ち倒し、動けなかった親衛隊を動かしたのは確かではないか!それを賞しないとは旦那様の権威に関わる。」と理詰めで言った。
春は困った。そして頭に浮かんだことを言葉にした。
「あの夜は敵を倒したのは、旦那様を守るために仏様から使わされた恐ろしく醜い悪魔だった、と噂されてるのを聞きました。だからそのままでよろしいのでは..」
太々は高い席から降りると、這いつくばっている春を立ち上がらせ、抱き締めた。
21/05/27 21:58 (u2OZ8R6k)
11
投稿者: 環
その年の秋、首領は隣接する縄張りの匪族とどうしても戦わねばならない状況となった。
どちらも理由があり、面子もある。

お互いに顔が効くラマ教の僧侶や大地主が最後の仲介を試みたが決裂した。
決戦の時は4日後の朝、場所は首領の本拠地から二日行程の集落跡。
首領以下戦闘員35人、それに雑用の小者10
人。
小者は馬の世話、荷物運び、食事の準備等の仕事につくまだ見習い以下の少年達で、春は太々に頼み込んで小者に混ざって行った。
首領は今回、どうも運が遠ざかっているような気がした。
新しく購入した拳銃を試して撃ちしたら不発だった。
馬が鳥が羽ばたいたのに驚き、暴走して足を折った。
移動中に、この時期に滅多に降らない雨が降って、ずぶ濡れになった。
特に寺で戦勝祈願をした時、風も無いのにろうそくの火が消えたのは、皆に嫌な予感をさせた。
堂々としている首領も内心は「今回は悪霊でも取りつかれてるのでは..」と弱気になりかけていた。
一人落ち着いているのが戦闘員とて一緒に来ていた太々だった。
首領が太々の身を心配すると、「捕虜になりそうだったら、自分で心臓撃ちますよ。死んだら女神様に天国に導いてもらいましょうかね。」と笑っていた。
戦いの時刻、双方の首領が馬上で拳銃を撃ったのを合図に、全面的な撃ち合いとなった。
敵方は約50人。
原野や集落跡を馬で走り回っての撃ち合いなので、なかなか相手に命中はしない。
危ないのは窪地や集落跡に固まってしまい包囲された時である。
霧や煙で見通しが効かなくなると、自然に仲間同士が確認し合うため、密集してしまうことがある。
その時はまさにそれだった。
弱気になってる者ほど、寄り集まりやすい。
首領が気がついた時は、味方15人で集落跡の廃屋の周りに包囲されていた。
動けなければ、馬に乗るのは的が大きくなるだけだ。
首領は全員を馬から下ろして馬は伏せさせ、廃屋とその周辺に配置した。
波状攻撃をかけてくる敵を銃で撃つが、動きが速くなかなか当たらない。
包囲網は少しづつ狭まってくるし、撃たれた者も出てきた。
首領は、もはやこれまでか、と覚悟したが太々は、「もうすぐ悪魔が来ますよ。」と落ち着いて銃を撃ち続けた。
昼前に風が吹いて霧が晴れた。もう霧に紛れての逃走も出来ない。
その時に、敵の包囲の一環が突然乱れた。
その中をただ一騎が駆け抜ける。
「悪魔だ!」「本当に来た、悪魔だ!」
敵の狼狽えた声が聞こえてきた。
やはり全裸の少女だった。
ほどいた髪を乱れなびかせて馬を駈り、白い肌と胸に赤い花が昼間の光ではっきり見える。
「本当に胸に花が..」驚いて見ていた敵は、あっと言う間に春の乗った馬から蹴り飛ばされた。
首領も太々も、このチャンスを逃しはしなかった。
伏せさせた馬を起こし、一斉に動き出した。
敵の首領は、迷信深い部下達が動揺しているのを止める必要を感じた。
「こんな昼間に悪魔も悪霊も出るものか!俺が退治してくれるわ!」
騒動している場所に駆けつけると、確かに裸の少女が馬を走らせている。
拳銃で狙ったがやはり当たらない。
生け捕りにして、正体を暴いてくれるわ!
生きてる女なら、部下全員に犯させた上で、牡馬に犯させて殺してやる!
敵の首領は背中に背負った青竜刀を抜いた。
悪霊の少女はモーゼル拳銃の弾が切れたらしく、馬を止めて弾を込めている。
モーゼル拳銃の弾込めは弾丸を押し込んだ後、遊底の強いバネを引かねばならない。
あの小娘は非力でバネを引けないようじゃないか。
よしよし、もう少しそのままでいろよ!
春がはっと気がつくと、虎の皮のチョッキを着た派手な服装の男が、青竜刀を振りかざして馬を走らせてくる。
逃げようか?だめ、逃げたら背中から切られる!
春は咄嗟に馬を敵の首領に向けて鞭を入れた。
使える武器は何もない。
敵の首領の方も、まさか?と思ったが、裸の小娘がどんなことが出来るんだ?と油断もしていた。
近づいてくる小娘の胸に、確かに赤い花が咲いている。
なんだ?刺青か?
春は敵の首領の近くまで来ると、鐙の上に立ち上がって両手を広げた。
春にしてみれば、これから先は行かせない!
旦那様は私が守る!
と言う気持ちを表した行動だった。
敵の首領にとっては、この小娘は何のつもりだ?と迷ったのと、春の下腹に書かれた文字に目を奪われたのが失敗だった。
淫乱?こんなまだ女になってないようや小娘が?
あっ、もしかしたら、これが呪いの..。
余計な事に気を取られた為に、敵の首領が青竜刀を春に振り下ろすタイミングが僅かに外れた。
先に春の身体の方が敵の首領の身体に打ち当たっていた。
全く馬を走らせる速度を落とさずにだ。
身体の大きな敵の首領の方が、小さな春から押し倒されるようにして馬から落ちた。
地面に落ちてもしっかり抱きついて離れない春だったが、もともと力では男に勝つはずがない。
敵の首領も、だんだんと落ち着いてきた。
こいつ、ただの小娘だ。
胸と下腹に変な刺青をしてるだけだ。
だが命知らずには間違いないな。
お互いの身体を密着させた状態なので、敵の首領は右手に持った青竜刀を使えない。
しかし、所詮武芸など知らない小娘の力ではそれ以上敵の首領の動きを押さえることは出来なかった。
敵の首領の左手が春の顔を一撃すると、春はあっけなく気を失った。
立ち上がった敵の首領は地面に横たわった春を改めて見た。
大したものじゃないか!
こんな小娘なのに、自分の主人を守ろうと裸で走り回るとは。
胸と下腹にこんな刺青をしてるが、自分の意思でしたのではあるまい。
淫乱などと言う歳でもないだろうに。
敵の首領は感心はしたが、だからと言って赦してやる場面ではない。
可哀想だが..。
青竜刀を振りかぶって、春の首を横から切断しようとした時に、銃声がして敵の首領は倒れた。
敵の首領は春を観察すべきではなかった。
そのほんの数秒で、既に包囲から脱出していた太々が春と敵の首領が落馬した場所に駆けるのに間に合った。
馬から降りた太々は、首ではなく左肩から胸に掛けて切られた春を見つけた。
戦い全体は、リーダーが死んだ敵のグループが戦場から逃走し始めたことで終了した。
首領は春のことも気になったが、首領としての仕事を優先しなければならない。
春のことは、太々に任せた。
太々は気を失ったままの裸の春に、今度も自分の上着を着せ掛けて、そのまま自分の馬で医師がいる街へと走った。
またこの子に助けられた..。
助かるなら助けたい..。
21/05/28 22:46 (7ssS5Nhu)
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