こんな軽い感じで始まった夫との関係。
精神的な繋がりを求めてではなく、ただ何となく倦怠期を迎えて変化が欲しかっただけなのでした。
夫の行為は私の変化を楽しんでいる・・・・そんな感覚。
軽い・・・、はるなの初めてのＳＭ体験はありきたりのものだった。
けれどこの体験が、はるなの人生に新しいページを開いたことにこの時は気付きもしなかったのです。
この頃から夫は出張が多くなり、家に居る時間が少なくなって行きました。
仕事だから仕方がないと夫は会社からの指示通り家を出て行きます。
一緒に成ってから初めて一人でいる時間が多く成ってきました。
夫が出張に出て一人でベットに入ると、先日夫が持ってきたアイテムを思い出しました。
あれっきり夫は何も使わずにいました。
どうやって使うのかも判らない物が寝室に有るのです。
あの時の感覚が蘇ってきます。
使い方が判らない事が余計に私の興味をそそります。
この頃は夫に愛して貰いたい、可愛がって貰いたい・・・・そんな事ばかり考えていました。
夫があんな事をしたいと思っているのなら、私の方がもっと好きになれば良い。
そしたら夫ももっと愛してくれる・・・、そう思っていた。
そんな時に雑誌で調教と言うものを知った。
ＳＭと言うのは本来パートナーが居てお互いの性癖を高め合う物だと知った。
出来ればパートナーはやはり夫が良い・・・、けれど夫は居ないのだ。
そんな事を考えながら雑誌を読んでいくと、メール調教と言う記事があった。
SMと言うプレイの中でリアルに移行する前に軽く体験してみるには都合の良い物だと知った。
なんだか背中を押された様な気がした。
その日のうちにインターネットを見た。
ネットにはいろんな情報が溢れていた、軽い気持ちで覗いたがどうすればいいか全く判らない。
だと言って人に聞く事も出来はしない。
まずは優しく教えてくれそうな、リアルでは出来ない事を教えてくれる人を探さなければなりません。
ある掲示板に目が行った、それはメール調教でリアルは求めないと言うご主人様候補の書込み。
逆に奴隷候補の女性にはNGをお願いできる事を知った。
どんどん興味が湧いて来る。
まず、考えてみるとはるなは、いったい何なんだろう？マゾなの？それともサディスト？そんな事すら判らない。
状況から考えてやはりマゾだと仮定しよう・・・、最初からリアルを求められたら困る。
考えた挙句に次の様な書込みをした。

主人に調教されています。
もっと可愛がって貰いたいの・・・
もっと可愛がってもらえる様にメール調教してくださる方を探しています。
リアルはちょっと・・・・、それでも良いと言う方、主人がいる事を承知で
可愛がってくださる方を希望します。

こんなスレを上げてしまいました。
すると予想もしなかった事が起こりました。
沢山のレスが描き込んだ直後から上がり始めました。
どれも私の興味をそそる内容ばかり・・・・、けれど殆どの人はリアルを前提としたいと書き込んでいます。
その中で、私の条件を全て受け入れると言う人が居たのです。

その方のレスには・・・・

こんにちは・・・
はるなさん、貴女は素晴らしい方だと思いました。
普通、調教師へ依頼するのはご主人様から言う事を聞かない奥様に
奴隷のいろはを躾けて欲しいと言うものばかりなのに、貴女はご自分から
自分を磨きたいとおっしゃる・・・。
もし、貴女がよろしければ私にその依頼を請けさせて欲しいのです。
心配はいりません、メール調教で結構です。
こちらからリアルを強制する事はありません、私は沢山の迷える貴女の様な
マゾヒストを導いた経歴がございます、まずはメルアドを頂ければその経歴を
送らせて頂いいて、貴女自身で判断して下さい。
少しの勇気を出して下さい、私は全力で受け止めさせてもらいます。

そのレスを読んでいるうちに私はこの方が良いと決めてしまいました。
なんだか安心して良いんだなんて感情が湧いていました。
嫌になればメルアド消してしまえば良いんだなんて簡単に考えていました。
誘導される様にメルアドをこの方に送ってしまったのです。
返事はすぐにありました。
そのレスには・・・・・

はるなさん、私を選んでくれたみたいですね。
いつでも現実世界に帰ってもらって結構です、私に貴女磨きの手伝いをさせて下さい。
まずは自己紹介動画を見てください。
それから本題に入りましょう。

そう書かれていました、そして添付されたものをクリックすると・・・
動画が流れました。
その動画にはちょうど私位の女性がゴムのマスクをしてその方の傍に座りこんでいるところから
始まりました。
そのマスクは、頭から顔をすっぽり覆い隠し、口と鼻の穴だけが空いている物でした。
そして、その方は全裸でその甘いマスクから想像もできない位の大きな一物が見えていました。

はるなさん、初めまして・・・、いきなり驚かせてしまったかな。
最初から顔出ししたのは、貴女に信用して貰いたかったからからです。
この彼女は貴女とは違って旦那様から預かった私の可愛い作品です。
この人は自分から私を求めた訳ではありません。
どちらかと言うといきなり旦那様から私に預けられた訳です。
最初は反抗的でした、そりゃあそうでしょ、信じている方に裏切られた様に思った事でしょう。
ペットでさえ捨てられれば人間不信に陥るのですから、人間である彼女は当たり前の反応だと
思います、けれど今では私を信用してくれています、もうすぐ旦那様にお返しするのですがきっと
上手くいく筈です。
旦那様は私の次に貴女を可愛がってくれる、貴女を大事にしてくれると刷り込んでいるのですから。
残念ながら彼女はペットです。
性癖が旦那様の好みでは無かったのです、ブリーダーとして躾に当たるのですが矯正するには難しい
物なのです、旦那様の性癖に合わせると言うのは・・・

私は動画に見入ってしまっていました。

その動画はその方の自己紹介が終わって始まった・・・。
マスクの女性はボールギャグをされていて、露わになった胸はそこから垂れ流される涎でヌラヌラと嫌らしく
両腕を後ろ手に拘束されているのか息を荒げています。
その方の一物の存在を知っている様でした。
その方はゆっくりと女性のボールギャグを外します。
何も言わずともどうすれば良いかを女性は理解している様です。
閉ざされた視界でも、その方の一物を手に取って口に運びました。
ボールギャグによって口内に貯められた涎は一物に摩擦を無くして一気に喉奥に突き刺さりました。
あんなに大きな物を咥え込みなんて・・・。
調教に対しても初めてだけど、イマラチオと言うの・・・コミックス位でしか知らない事だった。
そして、その方は言葉を発する・・・・。
彼女の旦那様に依頼を受けたのは本番以外を自分以外の男でも受け入れられる様にして欲しいと言う条件だったのです。
しかも、精神的に壊さずにです。
私は貴女に興味を持ちました・・・さあ、恐れずに飛び込んで下さい。
嫌になったらいつでも辞めれば良いんです。
私は無理強いはしません。
但し、私の命令した課題は必ず実行し、LINEで写真で報告して下さい。
出来なければ罰を与えます。
そして、調教が終れば貴女はご主人に今以上に可愛がって貰える事を約束します。
良いお返事をお待ちしております。

動画を見終えて私は戸惑いました。
メールだけだと思ったのにLINEで課題と報告をするなんて・・・・。
冷静に考えたらかなり危険度が高いと思うでしょう。
けれど、相手が手の内を明かして、実名で顔出しまでしている。
その人の傍に居た女性を自分に置き換えている私が居ました。
けれど、この時はその方を主人と置き換えていたのかも知れません。
既に私の気持ちは好奇心を抑えられずに居たのです。

メールでのご主人様・・・・・。
仮に　attu様とします。
敦士から取られたネームと後日判ります。
メールやLINEでのお話は全てお互いをハンドルネームで呼び合う様に決められていました。
調教するに当たって、あるサイトでの公開調教のレスを上げる様に指示されました。
でも、報告や連絡にはメールやLINEを使うのです。
流れとしては、まず公開調教にattu 様より命令のレスが上がります。
その命令に私が答えて、実行内容のレスを上げてLINEで報告する。
その報告に対して画像を加工してアップし、評価を上げられると言う流れです。
専業主婦の私には時間はありました。
私はこの時全く警戒という事を遺失していたのです。
仮想現実の空間で、簡単に考えていたのだろうと思います。
嫌になれば辞めれば良い・・・・・。
私はattu様の調教を受ける事を承諾してしまいました。
最初に送られて来たのは奴隷契約書・・・、一応本格的な体裁はとりましょうと
Attu様から言われるままにサインをし、自撮りをしてその契約書と共にLINEで送りました。
まだ、顔は出していませんでした。
すると、サイトにattu様からの課題がアップされました。

haru に命令する。
この度奴隷契約書は受理した、正式に私の奴隷となったのだ。
まずは、その証を捧げて欲しい。
剃毛の儀式だ。
明日迄に剃毛した部分と剃った淫毛を撮影してアップする事。
by attu
それだけの短い命令だった。
この時から私の調教は始まったのだった。