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1:熟女の妄想②
投稿者:
美奈子
◆VLmSMqpPSc
2つ離れた兄の友人・隆太のことを異性として意識しはじめたのはいつのことだろう。
中学、高校と兄と同じサッカー部だったこともあって、よく家に遊びに来ていたし、また隆太の家が父がおらず、看護師の母が忙しいこともあって、美奈子と駿と千晶、隆太とでディズニーリゾートに泊まりで遊びに行ったこともあった。 中学では、成績もよかったため、いじめられることはなかったが、読書やアニメなどを好むクラス内でも大人しいグループに属し、余り男子と接点もなかった千晶にとって、兄や父を除いては、唯一の心開いて打ち解けられる異性であり、隆太もまた妹のように可愛がってくれた。 そんななか、兄の友人ではなく、一人の憧れの男性として見るようになっていたのは自然だった。 高3の夏が過ぎ、サッカー部を引退し、受験勉強が忙しくなったためか、隆太が家に来ることも少なくなり、その後、兄が東京の大学に進学すると、隆太と会うことはなくなった。 兄たちの進学とともに自分も高校に入学はしたが、心の中に穴が空いたまま毎日を過ごしていた。 隆太と再会したのは、高校に入学して半年ほど経った頃である。 母から県内の大学の教育学部に合格したとは聞いていたので、もしかしたらどこかで逢えるのではという期待はあった。
2013/04/19 20:14:11(FUuvnrpw)
投稿者:
美奈子
◆VLmSMqpPSc
なんかいつも申し訳ないんですが、空回りしてしまって。。
もちろんお仕事もあるし、親の介護や娘の面倒もみなければならないこともあってなかなかうまく時間とれなくて、本当にごめんなさい。。 まったり、メールとかでよろしければ。。
13/05/14 17:55
(8jSaT1tF)
そのあと、隆太からはメールがくることもなく、2週間ほど経って、梨沙と由貴には秘密で一人カラオケにいくことにした。
店の前は毎日のように通るが、隆太がチラシを配る場面には遭遇しなかった。 (もし今日逢ったら、ママも隆太くんの顔見たいって言ってたことにして、うちに遊びに来てって、誘っちゃおう) せっかく再会したのに、その後なんの進展もないことに淋しさと焦りを感じ、決意する。 その日は授業も半日で終わり、梨沙と由貴には部活を休むことを告げ(と言っても実際は活動実態がなく、部室でお絵描きしたり、マンガを読んでいるだけの美術部であったが)、足早に駅前に。 時間帯が早いこともあって、店の前でチラシを配る姿も見えない。 店に入るとフロントには、隆太も優奈もおらず、女性店員が受付をしている。 「すみません、今日は隆太く。。あっ、小林さんいらっしゃいませんか?」 店員が奥に行き、「店長、今日は隆太さん何時出ですか?」 すると何やらやりとりする声が聞こえ、先程の店員とともに、優奈が現れた。 内心、 (あんたは関係ないでしょ) と不満に感じる千晶であったが、それが顔に現れたのか 「わたしでごめんね、隆太なら今は学校忙しいみたいで遅番が多いの。 今日は千晶ちゃんひとり?よかったら遊んでかない、今、暇だし」 と意味ありげに笑いかける。 名前を知られていたことにさらにムッとして、 「隆太くんいないなら今日は帰ります。 また、友だちと来ます」 とだけ言い残し店を出る。 (もぉ、なんで、あの女!しかも呼び捨てだし、店長とか。。ムカつくムカつくムカつく) 腹いせに隆太にメールしようかと思ったが、さすがに子どもじみてると思われ、我慢した。
13/05/14 18:30
(8jSaT1tF)
すると、その晩、今まで連絡を寄越さなかった隆太からメールが届いた。
【優奈ちゃんから聞いたんだけど、今日、来てくれたんだって?今、夜のシフトが多くて昼間いなくてごめんね。○○日なら夕方から出てるからまた皆で来て。優奈ちゃんが、サービスしてくれるって言ってるから】 一人で訪れたにも関わらず皆で来いと言っていたり、優奈優奈連発しているのには正直腹が立ったものの、やはり隆太からメールをもらえたことはうれしく、逢ったら言おうと思っていたことを悩みながら文字にする。 【たまたま時間あったから寄っただけだから気にしないで。優奈さん、いつ見ても綺麗だね。しかも店長さんなんだ? あっ、ママに話したら、ママも隆太くんに逢いたいって言ってたから、うちにも遊びに来て。バカ兄はいないけど、うちならいつでも大歓迎だから】 (また昔のように泊まってったり、一緒にどこか旅行でもできないかなぁ。。) そんな想いを込めながらメールを送信する。 翌日、隆太からのメールにあったとおり、◯◯日にお店に行かないかという話をすると、千晶の想いなど知らない二人は大喜びで賛成した。 隆太からはそのあとの返信がない。 家に帰って、部屋で一人煩悶する。 (大学とバイトが忙しいだけだよね。。 まさか彼女なんて。。) そして頭の中を優奈の姿がぐるぐると回る。 【◯◯日、また三人で行くね。 いっこ聞いていい?優奈さんって隆太くんの彼女??】 メールを作成してはあるものの、送ることができずにいた。 (やっぱメールしちゃおうかな。。 別にこれだけなら勘ぐられることもないだろうし。。) 悩んで、ついにメールを送信する。 しばらく経って、 【了解。待ってるよ。優奈ちゃんはあそこの店長っていうか、あのカラオケ屋のほか、居酒屋とかレストランとかやってる▲▲チェーンの娘なんだよね。すげぇ金持ちで、優奈ちゃんも本当はうちの大学の薬学部出て薬剤師の資格あるんだけど、とりあえず今は実家手伝ってんだって。そんな人の彼氏なんてとんでもないよ。学校とバイトで彼女どころじゃないし】 と返信があった。 (よかった。でも優奈さんってそんなすごい人だったんだ。。なんかますます苦手かな。。) ひとまずは安心し、携帯をそっと胸に押し当てる。
13/05/14 18:33
(8jSaT1tF)
約束の日、お店に行くと、隆太がフロントで待っていてくれた。
ただ、その隣には優奈の姿もある。 千晶の心の内も知らずに、梨沙と由貴は早速二人に話しかけ、今日は優奈の奢りである約束を取り付けている。 「わたしはいいよ、この間も隆太くんにおごってもらったし。いつもタダじゃ店長さんに悪いから」 隆太に逢えて嬉しいはずなのに、やや不機嫌そうな声で言う。 梨沙と由貴は驚いたように、千晶の方を見ていると 「じゃあ、千晶ちゃんからはあとでちゃんともらうから。 梨沙ちゃんと由貴ちゃんはサービスで。 二人は隆太くんの知り合いのお友だちだし、素直で可愛いから、いつでも来てくれたときはただにしてあげる。私いなかったらこの名刺ここで見せてくれれば話通しておくから」 大喜びの二人と、優奈の言葉にムッとし、無言で押し黙ってしまった千晶たちのやりとりを困ったような顔で見ながら隆太が部屋に案内する。 途中、 「バカだな、優奈ちゃんがいいって言ってんだから、甘えればいいのに。高校生なんだし」 まだ膨れ顔の千晶に言う。 その言葉に、さらに機嫌を悪くし、二人がいることも忘れて 「だって、この間だって隆太くんにおごってもらったし、あの人に貸しなんかつくりたくないし!」 つい言葉を強くして言い返す。 「貸しも何も、優奈ちゃん店長だから顔見知りにサービスしてくれるってだけなのに」 そんな隆太の言葉が優奈の肩をもつかのように感じられ、 「もういぃ!今日は帰る!!」 三人に言い放ち、入り口の方に引き返す。 そしてフロントにいた優奈に 「やっぱ今日は帰るんで!これわたしの分です」 そう言って財布から千円札を取り出す。 きっちり精算し、お釣りを渡そうとする優奈に 「お釣りいりません!」 と言って出ようとする千晶の手を掴み 「はい、お釣り。貴女に貸しなんかつくりたくないから」 綺麗な顔に怖い笑みを浮かべながら、手に釣り銭を握らせる。 その表情にたじろぎ、そして屈辱に顔を真っ赤にし涙目になりながら店を出る千晶。
13/05/14 18:39
(8jSaT1tF)
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